Microsoft Foundryが1.1万モデルに、ClaudeがExcelで使える
この記事の要点
Microsoftは自社AI基盤Foundryのモデル数を1.1万超に拡大し、AnthropicのClaudeをExcelのエージェント機能に追加した。約7.5億人が使う表計算ソフトに高性能AIが直接入り、データ整理や分析が現場で完結する。
結論
MicrosoftはAI開発基盤のFoundryに搭載するモデルを1万1000以上に増やし、AnthropicのClaudeをExcelのエージェント機能から使えるようにしました。Build 2026での発表です。世界でおよそ7億5000万人が使う表計算ソフトに、高性能なAIが直接組み込まれます。関数づくりやデータ整理、分析の文章化を、Excelの画面の中だけで済ませられるようになります。日々の集計や資料づくりにAIを使う現場にとって、別のアプリへ移らずに作業が完結する変化は大きいものです。
いつ・誰が・何を
Microsoftは2026年6月のBuild 2026で、Foundryの大幅な拡張を公表しました。Foundryのモデルカタログは1万1000超になり、OpenAIのGPT-5.5、AnthropicのClaude各種、GoogleのGemini、Microsoft自社のMAI系、さらに多数のオープンソースモデルや専門特化モデルを含みます。これらをAzureの1つの接続先と1つの請求関係で扱えます。
Claudeについては、AnthropicとMicrosoftが提携を広げ、Claude Sonnet 4.5、Haiku 4.5、Opus系をFoundryで使えるようにしました。Azureの認証と請求、そしてPython・TypeScript・C#向けの開発キットに対応します。注目は、Microsoft 365 CopilotのリサーチャーやCopilot Studioのカスタムエージェントに加え、Excelのエージェント機能でClaudeを選べるようになった点です。Excel利用者は、関数の作成と説明、データの整理と変換、シートが示す内容の文章化、定型作業の自動化を、Excelを離れずに頼めます。Foundryの詳細はMicrosoftの開発者向け公式情報で確認できます。
この動きは、Microsoft 365 CopilotでClaudeが使えるようになった件の延長線にあります。AIを業務ソフトの中に溶け込ませる方向が、いっそうはっきりしました。
現場の実務にどう効くか
これまで、Excelのデータを整えてAIに貼り付け、出てきた結果をまた貼り戻す手間がありました。Claudeが直接Excelに入ると、その往復が消えます。例えば、表記がばらついた顧客名簿を整える、売上表から要因を文章で説明させる、複数シートの集計手順を自動化する、といった作業をその場で頼めます。
最初に試すなら、月次の集計シート1つで十分です。AIに整理と要約を任せ、出力を自社の様式に直していきます。複数のモデルを切り替えられるFoundryやCopilotの構成では、同じ作業を別モデルでも出して品質を比べられます。AIを業務に広げる進め方はMicrosoftのエージェント基盤戦略やAnthropicの企業向けマーケットプレイスとあわせて見ると、自社の導入順序を描きやすくなります。
Excelでの具体的な使いどころ
Excelでの活用は、抽象的な「効率化」ではなく、具体的な作業で考えると分かりやすくなります。例えば経理であれば、取引先名の表記ゆれを一括で整える、勘定科目ごとに金額を集計して増減の要因を文章で説明させる、といった作業が画面の中で完結します。営業であれば、商談履歴の表から受注確度の高い案件を抽出し、次の打ち手を文章で提案させることもできます。
従来は、こうした作業のたびにデータを別のAIに貼り付け、出てきた結果を確認してまた戻す往復が発生していました。Claudeが直接Excelに入ることで、その手間が消えます。重要なのは、AIが出した集計や説明を鵜呑みにせず、元の数字と突き合わせて確認する習慣です。AIは計算の手順を間違えることがあるため、最終的な数字の責任は人間が持つ前提で使ってください。
1つの請求でまとめる意味
Foundryが1万1000超のモデルを1つの窓口と1つの請求で扱える点は、情報システム部門にとって実利があります。モデルごとに契約や支払い、認証を分けると、管理の手間と把握漏れのリスクが増えます。Azureの認証と請求にまとめれば、誰がどのモデルをどれだけ使ったかを一元的に把握でき、費用の管理がしやすくなります。
用途に応じてモデルを切り替えられる点も利点です。単純な作業は安いモデル、厳密な分析は高機能なモデルというように、同じ基盤の中で使い分けられます。導入を進めるときは、まず一部門で試験的に使い、費用と効果を測ってから全社へ広げると、無駄な支出を抑えられます。
まとめ
Foundryのモデル拡張とExcelへのClaude搭載は、AIを特別な道具から日常の業務ソフトの一部へ変えます。まずは身近な集計シートで試し、出力の品質を確かめてください。対応プランや提供範囲は変わるため、最新は公式で確認するのが安全です。
出典
よくある質問
ExcelでClaudeは何ができますか。
Excelのエージェント機能から呼び出すと、関数の作成と説明、乱れたデータの整理と変換、シート内容を文章でまとめる分析、定型作業の自動化を、表計算の画面を離れずに頼めます。提供範囲や対応プランは順次拡大中のため、最新は公式で確認してください。
Foundryのモデルが多いと何が便利ですか。
OpenAI、Anthropic、Google、Microsoft自社など1.1万超のモデルを、Azureの1つの窓口と1つの請求でまとめて使えます。モデルごとに契約や請求を分けずに済み、用途に応じて切り替えやすくなります。