Vercelに独自ドメインを設定する手順 DNSからHTTPS化まで
この記事の要点
VercelのデフォルトURLから独自ドメインに切り替える手順を解説する。ドメイン取得・DNSレコードの設定・Vercelへの追加・HTTPS化まで、個人開発者が30分で完了できるステップバイステップガイド。
結論
Vercelへの独自ドメイン設定は、ドメイン取得→Vercelでドメイン追加→DNSレコード設定の3ステップで完了する。Vercelが自動でHTTPSを有効化するため、SSL証明書の手動管理は不要だ。DNS設定の反映に最大48時間かかることがあるが、多くの場合1時間以内に使える状態になる。
ドメインを取得する
まだドメインを持っていない場合は、ドメインレジストラで取得する。
Cloudflare Registrarを勧める理由は、ドメインをat-cost(原価)で提供しており、.comが年約1,000円(2026年時点)と安い。また管理画面がシンプルで、DNS設定が直感的に操作できる。
お名前.comは日本語サポートがあり、初めてドメインを取得する人にとって安心感がある。ただし更新時の自動更新メールが多いため、設定を確認しておくことを勧める。
ドメイン名を決めるときの注意点:
- 英小文字・数字・ハイフンのみ使用できる
- 他の商標・サービス名と混同するものは避ける
- できるだけ短く、覚えやすい名前にする
VercelでドメインをProjectに追加する
- Vercelのダッシュボードにログインし、対象のプロジェクトを選択する
- Settings → Domainsに移動する
- ドメイン名を入力して「Add」を押す
入力したドメインに対して、Vercelが3つのDNS設定値を表示する。
# Apex(ルート)ドメイン(example.com)の場合
Type: A
Name: @
Value: 76.76.21.21
# または
Type: CNAME
Name: www
Value: cname.vercel-dns.com
DNSレコードを設定する
ドメインレジストラの管理画面でDNSレコードを設定する。
Cloudflare Registrarの場合
- Cloudflareダッシュボード → 取得したドメインを選択
- DNS → Recordsに移動
- 「Add record」を押して、Vercelが指定したレコードを追加
Aレコードの例:
Type: A
Name: @(または空欄のまま)
IPv4 address: 76.76.21.21
Proxy status: DNS only(オレンジ色のクラウドをオフ)← 重要
CloudflareのProxyを有効にするとSSL証明書の発行に失敗する場合があるため、「DNS only」の設定にする。
お名前.comの場合
- お名前.comのネームサーバー設定 → DNSレコード設定
- Vercelが指定したレコードを「追加する」で入力
- 「確認画面へ進む」→「設定する」で完了
wwwサブドメインの追加
wwwありのURLも使いたい場合は、CNAMEレコードを追加する。
Type: CNAME
Name: www
Value: cname.vercel-dns.com
設定の確認と反映待ち
DNSレコードを設定した後、Vercelのダッシュボードで確認できる。
VercelのDomains設定ページで、ドメインの横に表示される状態が変わる:
- Invalid Configuration:DNSレコードが未設定または間違い
- Valid Configuration / Active:設定完了・使える状態
DNS設定の反映にかかる時間:通常5〜30分で反映するが、最大48時間かかる場合もある。反映が遅い場合は、ターミナルで確認できる。
# DNSの反映確認
dig your-domain.com A +short
# Vercelが指定したIPアドレス(76.76.21.21等)が返ってきたらOK
HTTPSの自動設定
Vercelはドメインが有効になった後、Let’s Encryptを使ってSSL証明書を自動発行する。ユーザーの操作は不要で、数分後にhttps://で接続できる状態になる。
証明書は自動で更新されるため、有効期限切れの心配もない。
wwwなし・wwwありのリダイレクト設定
両方のドメインをVercelに追加した上で、どちらをプライマリにするかを設定できる。
Vercelのダッシュボード → Domains設定で、2つのドメインを追加した後、「Redirect to」を設定することで一方から他方へ自動リダイレクトされる。
SEOの観点では、wwwなし(example.com)またはwwwあり(www.example.com)のどちらか一方に統一し、他方からリダイレクトする設定を推奨する。Canonicalタグも合わせて設定しておく。
Cloudflareを経由したDNS管理(応用)
ドメインをNameserverレベルでCloudflareに向けると、Cloudflareのダッシュボードでさらに多くの設定ができるようになる。
- DDos保護とキャッシュ(ただしVercelとの組み合わせは「DNS only」設定が必要)
- メールの転送設定(info@your-domain.comを個人メールに転送)
- サブドメインの管理
個人開発では、ドメインをCloudflare Registrarで取得してDNS管理もCloudflareで行うことで、VercelとCloudflareの両方の管理が一元化できる。
Vercelへのデプロイ設定全体についてはVercelの初期設定とGitHub連携・自動デプロイを、Astroプロジェクトの立ち上げ方はAstroで爆速ブログ・メディアを作る入門で解説している。
まとめ
Vercelへの独自ドメイン設定は、ドメイン取得→Vercelでドメイン追加→DNSレコード設定の3ステップで完了する。CloudflareのProxyをオフにしてDNS onlyにすることと、wwwとwwwなしの両方を設定して一方にリダイレクトすることが、設定で迷いやすいポイントだ。DNS反映後は自動でHTTPSが有効になり、以降の管理は不要になる。
よくある質問
Vercelの独自ドメイン設定は難しいですか
難しくありません。Vercelのダッシュボードでドメインを追加し、ドメインレジストラのDNS設定で指定されたレコードを追加するだけです。慣れれば15〜30分で完了します。
ドメイン取得はどこがおすすめですか
日本語サポートが必要ならお名前.com、価格と管理のしやすさを重視するならCloudflare Registrar(.com/.netは年1,000円程度)を勧めます。GoogleのサービスをよくつかっているならGoogle Domainsの代替となったSquarespace Domainsも選択肢です。
HTTPSは自動で有効になりますか
なります。VercelはLet's Encryptを使って独自ドメインのSSL証明書を自動発行・更新します。DNS設定が完了して数分後に、https://で接続できる状態になります。
wwwあり・wwwなしの両方に対応できますか
できます。Vercelでドメインを追加する際に、example.comとwww.example.comの両方を追加し、一方を他方にリダイレクトする設定ができます。