カスタマーサポートの業務チェックリストをAIで作る方法
この記事の要点
カスタマーサポート担当者がAIで業務チェックリストを作る手順を解説。日次・週次・対応完了確認など場面別チェックリストをプロンプト例付きで説明します。
結論
カスタマーサポートの業務チェックリストは、AIに「対象業務・確認したいこと・使う人」を伝えるだけで網羅性の高い叩き台が数分で完成します。日次業務の開始・終了確認から、クレーム対応完了チェック・新人研修の確認表まで、どの場面でも同じアプローチで作れます。
AIは観点の漏れを補完するのが得意ですが、自社固有の手順や例外対応は人が追加する必要があります。叩き台をAIで速く作り、現場で使いながら育てる運用が最も効果的です。
使うAIツール
チェックリスト作成に向いているツールは以下のとおりです。
| ツール | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ChatGPT(GPT-4o) | 箇条書きとリスト形式の生成が得意 | 汎用的なチェックリストの作成 |
| Claude(claude.ai) | 条件の網羅性と一貫性が安定している | 複雑な条件や例外を含むチェックリスト |
| Notion AI | Notionページ上で直接リストを生成・管理できる | NotionでSOP管理している場合 |
| Microsoft Copilot | ExcelやWordと連携してチェックリストを整形できる | Excelで管理している場合 |
チェックリストは繰り返し使う性質があるため、一度作成したら管理ツールに保存してチームで共有できる形にすることをすすめます。
手順:業務チェックリストをAIで作成する
ステップ1 チェックリストの目的と対象業務を決める
「カスタマーサポートのチェックリスト」という範囲は広すぎます。最初に次の3点を決めます。
- どの業務の何を確認するためのリストか(日次業務・対応完了確認・エスカレーション前確認など)
- 誰が使うか(新人・ベテラン・アルバイトなど)
- どのタイミングで使うか(業務開始時・終了時・顧客対応後など)
この3点が明確になれば、プロンプトに書く内容が自然に決まります。
ステップ2 プロンプトでチェックリストを生成する
日次業務の終了確認チェックリストを例に示します。
あなたはカスタマーサポート業務の管理者です。
以下の条件で、日次業務終了時のチェックリストを作成してください。
【対象業務】
メール・電話での問い合わせ対応(製品の使い方・不具合・返品対応が主)
【使う人】
カスタマーサポート担当者(経験6か月以上)
【確認したいこと】
- 未対応の問い合わせが残っていないか
- 対応中チケットの状態が正しく更新されているか
- 翌日対応が必要な案件の引き継ぎができているか
- 対応件数・未解決件数の日次記録
【形式】
- チェックボックス([ ])付きの箇条書き
- カテゴリごとに分類する(問い合わせ管理・チケット管理・引き継ぎ・記録の4カテゴリ)
- 各項目は動詞から始まる短い文にする
- 全体で20項目以内
【出力形式】
Markdown形式
このプロンプトで、実務で使えるレベルのチェックリスト草稿が完成します。
ステップ3 現場に合わせて修正・追加する
AIが生成したリストを現場担当者が確認し、次の点を見直します。
- 自社固有の手順が含まれているか(使用するシステム・ツール名など)
- 実際の業務フローと順序が一致しているか
- 冗長な項目や現実的でない項目はないか
- チームで使う場合、全員が同じ理解で使えるか
修正後、チームで試験運用し、使いながら育てていく運用が現実的です。
カスタマーサポート固有の活用例
活用例1:クレーム対応完了チェックリスト
クレーム対応は完了後の確認が特に重要です。謝罪・原因説明・再発防止策の提示・フォロー連絡の約束など、やるべきことが多いため、確認漏れがトラブルにつながりやすい場面です。
以下の条件で、クレーム対応完了時の確認チェックリストを作成してください。
【対象業務】
製品の不具合・対応品質に関するクレームへの対応完了後の確認
【使う人】
カスタマーサポート担当者(全レベル)
【確認したいこと】
- 顧客への謝罪と状況説明が完了しているか
- 再発防止策の説明ができているか
- CRMシステムにクレーム内容と対応経緯が記録されているか
- フォローアップの連絡予定が設定されているか
- 上長への報告が必要なケースか判断しているか
- 同様のクレームが過去にあったかシステムで確認したか
【形式】
- チェックボックス([ ])付き
- 対応前・対応中・対応後の3フェーズで分類
- 各項目はYes/Noで答えられる質問形式
【出力形式】
Markdown形式
フェーズ分けをすることで、対応のどの段階で漏れが起きたかを振り返りやすくなります。クレームが多い時期のチーム研修教材にも使えます。
活用例2:新人向けの電話対応確認チェックリスト
新人担当者が一人で電話対応できるようになるまでの確認リストは、育成担当者が毎回作り直すのではなく、AIで一度作ったものを使い回すのが効率的です。
以下の条件で、新人カスタマーサポート担当者が電話対応デビュー前に確認するチェックリストを作成してください。
【目的】
電話対応を一人でこなせる準備ができているかを確認する
【確認したいスキル・知識】
- 電話の受け方・名乗り方・保留の仕方
- よくある問い合わせへの基本回答(製品の使い方・返品・配送)
- CRMシステムへの対応内容の入力
- エスカレーション先と判断基準の把握
- 顧客を怒らせてしまったときの対処方法
【形式】
- チェックボックス([ ])付き
- 「知識の確認」「スキルの確認」「ロールプレイの確認」の3カテゴリ
- 各項目は具体的な行動や知識を問う内容にする
- 全体で25項目以内
新人本人が自己確認できるよう、平易な日本語で書いてください。
育成担当者が口頭で都度確認していた内容をリスト化することで、育成の属人化を防ぎ、誰がトレーナーでも同じ水準で確認できるようになります。
うまくいかない場合の対処
問題1:項目が多すぎてチェックリストとして使いにくい
「最重要な項目だけを残し、15項目以内に絞ってください」と追加指示します。チェックリストは使うたびに負担が少ないことが重要で、項目が多すぎると形骸化します。
問題2:項目が抽象的すぎて何をすればいいかわからない
「各項目を、具体的な行動(動詞+対象)で書き直してください」と追加指示します。「対応状況を確認する」ではなく「CRMシステムで未解決チケットが0件になっていることを確認する」のような書き方が理想的です。
問題3:自社のシステム名や手順と合わない
「このチェックリストで使用するシステムは〇〇です。システム名を修正し、手順も〇〇の操作に合わせてください」と追加指示します。自社情報を後から追加する方が、最初から全部書くより効率的です。
問題4:チームによって修正が増えて統一されなくなる
初期作成時に「このチェックリストを使うチームごとに修正できる余白として、各カテゴリの最後に『その他(自由記述)』の行を追加してください」と指示しておくと、共通部分と個別対応部分が明確になります。
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よくある質問
AIでチェックリストを作ると、何が一番変わりますか?
抜け漏れの削減と作成時間の短縮です。人が手作業で作ると見落としやすい観点をAIが補完してくれます。また、1から考える作業がなくなるため、30分かかっていた作成が5〜10分で完了します。
既存のチェックリストをAIで改善することはできますか?
できます。既存のチェックリストをプロンプトに貼り付け、「この内容を改善してください」と指示するだけで、不足している項目の追加・不明確な表現の修正・順序の最適化を行ってくれます。
チェックリストはどのツールで管理するのが効率的ですか?
AIで作成したリストはMarkdown形式で出力してNotionやBacklogに貼るか、ExcelやGoogleスプレッドシートにコピーする方法が一般的です。毎回同じチェックリストを使う業務はテンプレート化しておくと使いやすくなります。