EU、AI生成物の表示ルール確定。8月2日から透明性義務
この記事の要点
欧州委員会がAI生成物の表示に関する行動規範を確定した。ディープフェイクや公共性のある生成テキストには明示が求められ、チャットボット利用時の告知も要る。透明性の義務は8月2日から適用される。EUと取引する企業は表示の運用を点検したい。
結論
欧州委員会が、AIで作った文章や画像などの表示に関する行動規範を確定した。ディープフェイクや、公共性のある話題のAI生成・改変テキストには、AIによるものだと分かる表示が求められる。利用者がチャットボットと話すときの告知も要る。行動規範は任意の指針だが、元になるAI Actの透明性の義務は8月2日から適用される。EUの利用者へ生成AIのサービスや生成物を提供する企業は、表示の運用を点検しておきたい。
何が確定したか
欧州委員会によると、この行動規範はAI Actの透明性の義務を満たすための実務手順を示すもので、任意の指針として位置づけられる。確定版は6月10日に公表された。中身は2つに分かれる。1つは、生成AIを提供する側に向けた、AI生成物の印付けと検出のルール。もう1つは、ディープフェイクや、公共性のある話題のAI生成・改変テキストに、AIによるものだと表示するルールだ。利用者が対話型のAIと話すときは、相手がAIだと知らせることも求められる。
行動規範づくりは段階を踏んだ。最初の草案が2025年12月、2回目の草案が2026年3月に出され、産業界や学術、市民社会などからの意見を反映して確定した。元になる透明性の義務は8月2日から適用される。著作権や知的財産の基礎は生成AIの著作権・知的財産の基礎知識に、生成AIのリスク全般は生成AIの問題点10選と現場での対処法に整理がある。
現場の実務にどう効くか
EUと取引のある企業がまず確認したいのは、自社が生成AIで作った文章や画像を、外部に向けて出していないかだ。広告やSNS、サイトの文章にAIを使っているなら、表示が必要になる場面が出てくる。とくに、人物の映像や音声を作り変えるディープフェイクや、公共性のある話題の生成テキストは注意がいる。
進め方としては、AIで作った成果物を社外に出す業務を洗い出し、どこに表示や告知が要るかを法務と一緒に整理する。チャットボットを公開しているなら、相手がAIだと分かる告知が入っているかを点検する。AIの公平性やバイアスへの配慮は生成AIのバイアスと公平性 業務で気をつけることが、社内ルールの作り方は生成AIとセキュリティ 情報漏洩を防ぐ基本と社内ルール策定が参考になる。
規制の解釈や適用の範囲は専門的で、変わることもある。自社が対象かどうかや具体的な対応は、必ず法務に相談し、最新は公式で確認してほしい。
まとめ
欧州委員会がAI生成物の表示に関する行動規範を確定し、透明性の義務は8月2日から適用される。ディープフェイクや公共性のある生成テキストの表示、チャットボット利用時の告知が論点だ。EUと取引のある企業は、AI成果物を社外に出す業務を洗い出し、表示と告知の運用を点検しておきたい。解釈は変わりうるため、対応は法務と確認し、最新は公式で確認してほしい。
出典
よくある質問
この行動規範は守らないと罰則がありますか
行動規範自体は任意の指針で、AI Actの透明性義務を満たすための実務手順を示すものです。ただし元になる透明性義務は8月2日から適用されます。自社が対象か、どう対応すべきかは法務と確認し、最新は公式で確認してください。
日本の企業にも関係しますか
EUの利用者に生成AIのサービスや生成物を提供する場合、域外の企業でも対象になりえます。EUと取引があるなら、表示や告知の運用を点検しておくのが安全です。詳細は法務に相談してください。