AI音声入力ツール比較:Typeless・Notta・Whisperを選ぶ基準
この記事の要点
日常入力はTypeless、議事録はNotta、ローカル処理はWhisperと使い分けが明確。3ツールの機能・料金・向き不向きを比較し、業務用途別に選ぶ基準を解説します。
AI音声入力ツールを選ぶとき、用途によって最適解が変わります。日常のテキスト入力を音声で置き換えたいならTypeless、会議の議事録を自動生成したいならNotta、自社システムに音声認識を組み込みたいならOpenAIのWhisperという使い分けが基本です。
この3つを同じ土台で比較して、どの業務に何を使うべきかを整理します。
3ツールの基本比較
| 項目 | Typeless | Notta | Whisper |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | 日常テキスト入力 | 議事録・文字起こし | API連携・カスタム開発 |
| 対応アプリ | 40以上(Gmail・Slack・Notion等) | 会議ツール連携中心 | APIで独自実装 |
| 無料枠 | 週8,000語 | 月120分 | 量に応じた従量課金 |
| 有料プラン | $12/月(年払い) | 月9ドル〜 | $0.006/分 |
| 日本語対応 | ○(100言語以上) | ◎(日本語特化) | ○ |
| フィラー語削除 | 自動 | 自動 | なし(生出力) |
| プラットフォーム | Mac・Win・iOS・Android | Mac・Win・iOS・Android・ブラウザ | API |
Typeless:日常入力を音声で置き換える
Typelessの強みは、テキスト入力が発生するあらゆるアプリで使えることです。GmailでメールのReturn キーを押す前に、Slackのチャット欄に返信する前に、Notionでドキュメントを作る前に、それぞれのアプリの入力欄で直接話しかけると、整形されたテキストが入力されます。
話し言葉を送信できる品質に整える処理が自動です。「えーっと、今週の進捗なんですが、あの、設計が終わって、次のフェーズに入る予定で…」と話すと、「今週の進捗として、設計が完了し、次のフェーズへ移行する予定です」という文章になります。フィラー語の削除・繰り返しの整理・文脈に合ったフォーマット化をAIが担います。
タイピングとの速度差は実測で明確です。平均的なタイピングは毎分45語、Typelessを使った音声入力は毎分220語で処理できます。1通のメールを書くのに15分かけていた人が、同じ内容を4分で終わらせるという変化が起きます。
詳細な機能と導入手順はTypeless完全ガイド:AI音声入力でタイピング速度が4倍になるにまとめています。
向いている人
- メール・Slack・ドキュメント作成を音声で進めたい
- 複数のアプリを日常的に使い、それぞれで入力効率を上げたい
- プライバシーを重視し、データをクラウドに残したくない
向かない場面
- 会議の録音から議事録を作りたい(その用途はNottaが適切)
- 静かにする必要があるオフィス環境
- 他システムへのAPI連携
Notta:会議録音から議事録を自動生成する
Nottaは議事録作成に特化したツールです。Zoom・Microsoft Teams・Google Meetと連携し、会議の音声をリアルタイムで文字起こしして、終了後に自動で議事録を生成します。
日本語の認識精度が高く、国内企業への導入実績が多い点が他ツールと異なります。複数話者の発言を自動で分けて記録し、誰が何を言ったかを識別した形式で出力します。
無料プランで月120分まで使えるため、週1〜2回の定例会議程度なら無料枠でカバーできます。AIによる要約機能を使うにはPro以上が必要で、月9ドルから契約できます。
向いている人
- 毎週複数の会議があり、議事録作成に時間を取られている
- 会議後すぐに要約を関係者に共有したい
- Zoom・Teamsとの連携をすぐに使いたい
向かない場面
- 会議以外の日常テキスト入力には不向き
- メールやSlackを音声で入力したい場合はTypelessが適切
Nottaの詳しい使い方はNotta完全ガイド:議事録自動化で会議後の作業をゼロにするを参照してください。
Whisper:自社システムに音声認識を組み込む
WhisperはOpenAIが開発した音声認識モデルで、APIとして提供されています。アプリとしてそのまま使うのではなく、自社の業務システムやチャットボットに音声入力機能を追加する用途です。
精度が高く、日本語を含む多言語に対応しています。ただし出力は生テキストで、フィラー語の削除や文章の整形は自分で実装する必要があります。コストは音声1分あたり0.006ドルで、月100時間使っても36ドル程度です。
向いている人
- 社内ツールやアプリへの音声入力機能の組み込みを検討している
- 音声認識の結果を独自のパイプラインで処理したい
- エンジニアリングのリソースがあり、カスタム実装ができる
向かない場面
- コードを書かずにすぐ使いたい(TypelessやNottaが適切)
- 会議の議事録作成用途
用途別の選び方
毎日のメール・チャット・ドキュメント作成を速くしたい
→ Typelessを選ぶ。対応アプリが広く、どのツールでも同じように使えて、出力の品質が高い。
週複数回の会議の議事録を自動化したい
→ Nottaを選ぶ。会議ツールとの連携が最も充実しており、日本語の精度も高い。
音声機能を自社システムに組み込みたい
→ Whisperを選ぶ。APIで使えるため、任意のシステムに実装できる。
両方の用途がある
→ TypelessとNottaを並行して使うのが現実的です。Typelessは日常入力、Nottaは会議録音と役割を分けると、それぞれが最も得意な場面で使えます。
コスト比較
週5日・1日3時間程度AIツールを活用する標準的なビジネスパーソンを想定したコスト感です。
Typeless:無料枠(週8,000語)で日常的なメールとSlack程度は十分まかなえます。Proプランは年払いで月12ドルです。
Notta:週2回の1時間会議なら月8時間の使用量で、無料の月120分枠を超えます。Proプランは月9ドルです。
両方のProを契約すると月21ドルほど。テキスト入力と会議録の自動化を合わせると、1日15〜30分の作業削減が見込めるため、コスト対効果は高い水準です。
業務効率化ツールの選び方の全体像についてはZapier完全ガイド:AIと連携した業務自動化の実践も参考になります。
まとめ
3ツールは競合ではなく、用途が異なります。日常のテキスト入力はTypeless、会議の議事録はNotta、システム開発はWhisperというシンプルな分け方を基準にして、まず1つを試すのが確実です。
Typelessは30日間のProトライアル、Nottaは月120分の無料枠があるため、どちらも費用ゼロで確認できます。
よくある質問
日常のメールやSlack入力に音声ツールを使うならどれが良いですか?
Typelessが最も向いています。40以上のアプリで直接音声入力でき、フィラー語削除や自動整形まで行うため、編集なしで送信できる文章が出力されます。
会議の議事録を自動作成したいならどのツールを使うべきですか?
Nottaが最も向いています。Zoom・Teams・Google Meetと連携し、録音から自動で議事録を生成します。日本語の精度も高く、国内企業への導入実績が豊富です。
無料で使える音声入力ツールはありますか?
Typelessは週8,000語まで無料、Nottaは月120分まで無料で使えます。WhisperはAPIとして提供されており、少量なら低コストで利用できます。