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NVIDIAとSK、韓国にギガワット級AIクラウド。メモリも提携

NVIDIAとSK、韓国にギガワット級AIクラウド。メモリも提携

この記事の要点

NVIDIAは6月18日、SKテレコムが同社のDSXでギガワット級のAIクラウドを韓国に建てると発表した。SKハイニックスとは次世代メモリの複数年提携も結んだ。各国が自国内に計算基盤を持つ動きが加速し、データの所在を選べる選択肢が増える。

結論

NVIDIAは6月18日、SKテレコムが同社のDSXプラットフォームを用いて韓国にギガワット級のAIクラウドを建設すると発表した。あわせてSKハイニックスとは、世界のAI基盤向けに次世代メモリを進める複数年の技術提携を結んだ。各国が自国内に大規模な計算基盤を確保する動きが続いており、企業にとってはAIを動かす場所と、データを置く国を選ぶ選択肢が増えていく。

何が起きたのか

発表は2件ある。1件目はSKテレコムとの提携で、NVIDIAのDSXプラットフォームを基盤にギガワット級のAIクラウドを韓国に構築する。ギガワット級は大規模なデータセンター群を指す規模で、自国内で多数の企業や行政がAIを動かせる土台になる。2件目はSKハイニックスとの提携で、AI処理に欠かせないメモリの次世代品を共同で進める。AIの性能はメモリの帯域や容量にも左右されるため、計算チップとメモリの両輪で供給を固める狙いがある。詳細はNVIDIAのニュースルームで確認できる。

この動きは、特定の国や地域が自前のAI基盤を持とうとする「主権AI」と呼ばれる潮流の一部だ。AIの計算資源は世界的に逼迫しており、各国は自国経済の競争力を守るために国内への投資を急いでいる。NVIDIAは半導体に加え、こうした国単位の基盤づくりに深く関わることで需要を取り込もうとしている。

メモリの提携が同時に発表された点も見逃せない。AIの処理性能は、計算チップだけでなく、データを高速にやり取りするメモリの帯域と容量に左右される。チップが速くてもメモリが追いつかなければ、性能は頭打ちになる。NVIDIAがSKハイニックスと次世代メモリで組むのは、計算チップとメモリの両輪をそろえ、世界のAI基盤建設に必要な部品の供給を固めるためだ。同じ週には、ベル・カナダがCohereと国内基盤でLLMを動かす提携を発表しており、計算チップ・メモリ・国内事業者という各層で主権AIの体制づくりが同時に進んでいる。

現場の実務にどう効くか

日本企業に直接の影響はすぐには出ないが、調達の考え方には関わる。AIを業務に組み込むとき、モデルやサービスをどの国のどの事業者の基盤で動かすかは、データの所在や規制対応に直結する。個人情報や機密を扱う業務では、国内リージョンを選べるかどうかが導入の前提になることがある。海外の主権AIの動きは、各国が国内基盤を競って整える流れの裏返しであり、日本でも国内リージョンの選択肢が今後の論点になる。

計算資源の逼迫は費用にも響く。AIインフラへの投資が膨らむ背景はゴールドマン予測、AI投資は6年で7.6兆ドル、調達リスクの考え方はAIモデルが急に止まる時代、クラウドと自社設置の選び方はクラウドとオンプレのAI 違いと選び方が参考になる。自社の重要業務では、AI基盤が止まったり供給が滞ったりした場合の代替も考えておきたい。

建設の規模や時期、提携の詳細は今後変わりうる。最新の進捗は公式発表で確認してほしい。

まとめ

NVIDIAとSKの提携は、各国が自国内にAI基盤を構える流れを象徴する。日本企業も、AIをどの国・どの事業者の基盤で動かし、データをどこに置くかを調達の段階で意識しておくとよい。

出典

よくある質問

SKテレコムは何を作るのですか。

NVIDIAによると、SKテレコムは同社のDSXプラットフォームを使い、韓国にギガワット級のAIクラウドを建てる計画です。国内に大規模な計算基盤を置くことで、自国の企業や行政がデータを国外に出さずにAIを動かしやすくなります。

日本の企業に関係しますか。

直接の対象は韓国ですが、各国が自国内にAI基盤を持つ流れの一例です。データの所在や規制を理由に国内リージョンを選ぶ企業は日本でも増えており、AI基盤をどの国・どの事業者で動かすかは調達の論点になります。