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SalesforceとDatabricks、AIエージェントの共通基盤

SalesforceとDatabricks、AIエージェントの共通基盤

この記事の要点

両社は6月16日、人とAIエージェントが同じデータと権限で働く共通基盤づくりで提携を拡大した。Salesforce Data 360とDatabricksのカタログを権限ごとつなぎ、エージェントが「使ってよいデータと取ってよい行動」を判断できるようにする。エージェントの暴走を権限で抑える設計だ。

結論

SalesforceとDatabricksは6月16日、Databricksのデータとアナリティクスの催しで提携の拡大を発表した。狙いは、人とAIエージェントが同じデータと同じ権限のもとで働ける共通基盤をつくることだ。Salesforce Data 360とDatabricksのデータカタログを、データだけでなくアクセス権限ごとつなぎ、エージェントが「自分が使ってよいデータと、取ってよい行動」を権限の文脈つきで判断できるようにする。エージェントを増やす前に、暴走を権限で抑える土台を整える動きである。

何が発表されたのか

両社は以前から、データのコピーを作らずに参照しあうゼロコピーの連携を、Salesforce Data 360とDatabricks Unity Catalogの間で進めてきた。今回はその上に、権限と統制をまたいで通用させる仕組みを足す。具体的には、両基盤の利用者やエージェントの本人確認をつなぐ認証の連携、統制ルールの相互運用、そしてどのデータに誰が触れてよいかをデータの属性に沿って判断するアクセス制御だ。

両社が解こうとしているのは、エージェントを業務に広げるときに必ずぶつかる壁である。分析やAIに必要なデータは、業務上の文脈やセキュリティの設定から切り離されて散らばりがちだ。エージェントは「このデータを使う権限があるのか」「この操作をしてよいのか」という文脈を持たないまま動いてしまう。権限ごとデータをつなげば、エージェントは許された範囲だけで働ける。

提供時期は段階的だ。MuleSoftのエージェント点検機能とData 360のゼロコピー連携は提供中で、Data 360の機能拡張、SlackのGenieアプリの正式提供、エージェント向けの検索やMCPによる連携は2026年後半以降に順次広がる予定とされる。

現場の実務にどう効くか

AI推進担当にとっての意味は、エージェント導入の前提が「データ基盤の整備」だと改めて示された点だ。エージェントは賢くなっても、使ってよいデータと取ってよい行動の線引きがなければ業務には任せられない。Databricksがエージェントの本番化はデータ統制が前提だとしているのと同じ考え方が、Salesforceとの提携にも通っている。

実務では、まず自社の主要データが「誰がどこまで触れてよいか」を権限として整理されているかを点検したい。整理されていないままエージェントを載せると、本来見せてはいけないデータに触れる事故につながる。確認の観点は法人向けAIのデータ取り扱い確認ポイント、社内文書を扱う際の設計はRAGで社内文書を扱う際のセキュリティが参考になる。複数エージェントの連携そのものはSalesforceの複数エージェント連携も合わせて読むと流れがつかめる。

まとめ

エージェントを業務に任せる前提は、データと権限を一体で扱える基盤にある。今回の提携は、人とエージェントが同じ権限で働く土台づくりの一歩だ。自社では、主要データの権限整理がエージェント導入に耐えるかを先に確かめておきたい。

出典

よくある質問

今回の提携拡大で何が変わりますか。

Salesforce Data 360とDatabricksのデータカタログを、データだけでなくアクセス権限ごとつなぎます。これにより、AIエージェントが自分の使ってよいデータと取ってよい行動を権限の文脈つきで判断できるようになります。データのコピーを作らずに連携するゼロコピーの仕組みを土台にしています。

いつ使えるようになりますか。

MuleSoftのエージェント点検機能とData 360のゼロコピー連携は提供中です。Data 360の機能拡張、SlackのGenieアプリの正式提供、エージェント向けの検索やMCPによる連携などは2026年後半以降に順次広がる予定です。提供時期は変わるため、最新は公式で確認してください。