プロンプト技術

会議ファシリテーションに使えるプロンプト集

会議ファシリテーションに使えるプロンプト集

この記事の要点

会議の事前・当日・事後の3フェーズすべてでAIを使うことで、アジェンダ作成から議事録作成・フォローアップまで、会議に関わる作業時間を大幅に削減できる。

結論:会議の3フェーズすべてでAIは使える

会議はアジェンダを作る前から議事録を送った後まで、複数の作業が連なっています。AIを活用できるのは議事録の清書だけではありません。事前準備・当日運営・事後フォローの3フェーズそれぞれで使えるプロンプトを持っておくと、1回の会議にかかる作業時間を半分以下に削減できます。


3フェーズ全体像

フェーズ主な作業AIが担える部分
事前アジェンダ作成・資料要約・参加者への事前質問・想定反論の洗い出しほぼ全部
当日議事進行・発言記録・決定事項の整理・宿題リスト抽出整形・抽出作業
事後議事録の正式版作成・不参加者向けサマリー・フォローアップメールほぼ全部

当日の議事進行そのものはファシリテーターが担いますが、ノートテイキングや整理作業はAIに任せられます。


事前フェーズのプロンプト集

アジェンダ作成

以下の情報をもとに、会議のアジェンダを作成してください。

会議の目的:——
参加者:——(役職・立場を含む)
会議時間:——分
必ず決めたいこと:——
前回の積み残し課題:——

条件:
- 時間配分を各議題に割り当てる
- 「情報共有」「意思決定」「ブレスト」など、議題の種類を括弧で示す
- 最後に「その他・次回日程確認」を5分で確保する

事前資料の要約

長い資料を参加者全員が読む前提で進めると時間がかかります。事前に要約を配布することで、当日の議論の質が上がります。

以下の資料を、会議参加者が5分で把握できるよう要約してください。

要約のフォーマット:
1. この資料の結論(1〜2文)
2. 背景・経緯(箇条書き3点以内)
3. 当日の会議で決めたい論点(箇条書き2〜3点)
4. 参加者が事前に考えてきてほしい質問(1〜2問)

資料:——(本文を貼り付ける)

参加者への事前質問作成

意思決定会議では、参加者が事前に考えてきた状態で入室すると議論の密度が上がります。

以下のアジェンダをもとに、参加者へ事前に送る質問を3問作成してください。

条件:
- 「はい/いいえ」では答えられない、考えさせる質問にする
- 1問は数字・データで答えを準備してもらう質問にする
- 役職問わず全員が答えられる内容にする

アジェンダ:——

想定反論の洗い出し

提案を通す会議では、事前に反論を想定しておくと当日の議論がスムーズになります。

以下の提案に対して、参加者が会議で出しそうな反論を5〜7点洗い出してください。

提案の概要:——
参加者の立場(例:財務部門、現場担当、経営陣など):——

条件:
- 各反論に対する回答案も1〜2文で付けてください
- 最も強い反論から順に並べてください

当日フェーズのプロンプト集

リアルタイム議事録の整形

会議中にメモした文字起こし・走り書きを、会議後すぐに整形します。

以下の会議メモを整形してください。

整形のルール:
- 話し言葉を書き言葉に直す(「えーと」などの言いよどみを削除)
- 発言者が特定できる箇所は「【発言者名】発言内容」の形式に
- 繰り返しや脱線は削除して簡潔に
- 箇条書きで読みやすく整理する

会議メモ:——(文字起こしや走り書きをそのまま貼り付ける)

決定事項のまとめ

以下の会議メモから、「決定事項」だけを抽出してください。

条件:
- 「検討する」「確認する」は決定ではないので除外
- 決定内容・決定理由・担当者・期限の4点が分かる形で箇条書き
- 決定事項がない場合は「この会議では決定事項なし」と記載する

会議メモ:——

宿題リストの抽出

以下の会議メモから、「誰が・何を・いつまでに」の形式で宿題リストを作成してください。

条件:
- 担当者が不明なものは「担当未定」と記載する
- 期限が決まっていないものは「期限未定」と記載する
- 会議中に出た「〜してほしい」「〜を調べておいて」をすべて拾う

会議メモ:——

事後フェーズのプロンプト集

議事録の正式版作成

当日フェーズで整形したメモをもとに、正式な議事録を仕上げます。

以下の会議メモをもとに、社内配布用の正式な議事録を作成してください。

フォーマット:
1. 会議概要(日時・場所・参加者・会議の目的)
2. アジェンダと議論の要旨(見出し別)
3. 決定事項一覧
4. 宿題リスト(担当者・期限付き)
5. 次回会議の予定

文体:敬体(ですます)
長さ:800〜1,200字

会議メモ:——

議事録を読んでいない人向けサマリー

不参加者やエグゼクティブ向けに、1分で読める要約を別途作ります。

以下の議事録を、会議に参加しなかった部門長に向けて要約してください。

条件:
- 200字以内
- 「今日の会議で決まったこと」「あなたに関係すること」「次のアクション」の3点だけ
- 専門用語は使わない

議事録:——

フォローアップメール

以下の宿題リストをもとに、各担当者へのフォローアップメールを作成してください。

条件:
- 件名は「【会議名】フォローアップ:宿題確認」
- 冒頭で会議名・開催日を1行で示す
- 各自の宿題を明記する
- 「よろしくお願いします」だけで締める(余計な一言は不要)
- 敬体で200字以内

宿題リスト:——
会議名・日付:——

ブレスト会議でAIを使う方法

ブレストにAIを使う場合、AIに「アイデアを評価させる」のではなく「アイデアを量産させる」役割を与えます。

アイデア量産プロンプト

以下のテーマについて、アイデアを20案出してください。

テーマ:——
制約条件:——(予算・期間・利用できるリソースなど)

ルール:
- 批判なし。実現可能性は問わない
- 各アイデアは1〜2文で簡潔に
- 被らないように、視点を変えながら出す(コスト面・顧客体験面・技術面・運用面など)

アイデアの整理・グルーピング

人間が出したアイデアとAIが出したアイデアをまとめて整理させます。

以下のアイデアリストを、テーマ別にグルーピングしてください。

条件:
- グループ数は5〜7つ程度
- 各グループに簡潔なラベルを付ける
- 重複・類似のアイデアは統合し、その旨を記載する

アイデアリスト:——

アイデアの絞り込み評価

以下のアイデアを、次の評価軸でA/B/C評価してください。

評価軸:
1. 実現の早さ(3ヶ月以内に動かせるか)
2. コストの低さ(追加投資が少ないか)
3. 効果の大きさ(売上・コスト・体験への影響度)

各アイデアについて3軸を評価し、総合評価も付けてください。
評価根拠を1〜2文で示してください。

アイデアリスト:——

プロンプトの反復改善についてはプロンプトの書き方を参照してください。会議以外のビジネスシーンで使えるテンプレートはビジネスプロンプトテンプレートにまとめています。


使い始めるときの注意点

会議プロンプトを使う際、2点だけ注意が必要です。

1点目は、固有情報の取り扱いです。顧客名・個人名・機密情報を含む文字起こしをAIに渡す場合は、自社のAI利用ポリシーを確認してください。社内ツールとして許可されているAIサービスを使うか、固有名詞を仮名に置き換えてから処理する方法が無難です。

2点目は、AIの出力はあくまで下書きという前提です。決定事項の確認や宿題担当者の確認は、人間が必ず目視でチェックします。AIが誤解釈した宿題が正式議事録に残ると、後で混乱が生じます。


まとめ

会議の3フェーズ(事前・当日・事後)それぞれで専用プロンプトを持っておくと、会議に関わる作業時間を大幅に削減できます。まずは「事後フェーズの議事録作成」から試すのが最も効果を実感しやすいです。文字起こしツールと組み合わせて使うと、1時間の会議の議事録が10分以内に完成します。

よくある質問

会議の議事録作成をAIに任せるとき、どんなプロンプトを使えばよいですか?

録音文字起こしや手書きメモをそのまま貼り付け、「決定事項・宿題・次回アクションを箇条書きで抽出してください」と指示するのが最も簡単です。正式版の議事録を作るには、さらに「ですます体・見出し付きで整形してください」と続けます。

アジェンダをAIに作らせるときに必要な情報は何ですか?

会議の目的、参加者の役職・立場、会議時間、決めたいこと(決議事項)を伝えると精度が上がります。「前回会議で積み残した課題」があれば一緒に渡すと、より実態に合ったアジェンダになります。

ブレスト会議でAIを使うとアイデアが偏りませんか?

最初に「批判なし・量を重視」と指定し、AIには量産役を担わせます。絞り込みや評価は人間が行うという役割分担にすると、AIのバイアスが最終成果物に直接影響しにくくなります。