職種別AI仕事術

経理のメール作成をAIで時短する方法

経理のメール作成をAIで時短する方法

この記事の要点

経理担当者がAIを使ってメール作成を効率化する手順を解説。月次決算依頼・請求書送付・支払督促など頻出メールをプロンプト例付きで説明します。

結論

経理のメール作成にAIを使うと、月次決算の協力依頼・請求書送付・支払督促など定型文の多いメールを、草稿段階で8割完成させることができます。プロンプトに目的・相手・盛り込む情報を書くだけで、自分で一から書くよりはるかに速く素直な文章が出ます。

ただし金額・期日・口座情報など数字の確認は必ず人間が行ってください。AIは指示されていない数値を自動補完することがあります。


使うAIツール

経理メールに向いているツールは以下のとおりです。

ツール特徴向いている場面
ChatGPT(GPT-4o)汎用性が高い。テンプレート化が得意社外向け正式メールの草稿
Claude(claude.ai)長文の一貫性・条件の遵守が安定複数条件のある依頼文
Microsoft CopilotOutlookやTeamsに統合されているOutlookで直接メール生成
Google GeminiGmailに統合されているGmailのメール生成支援

自社のセキュリティポリシーに合ったツールを選んでください。個人情報や取引先固有情報を含む場合は、ビジネスプランで学習利用が除外されているものを使うことが前提です。


手順:経理メールをAIで作成する

ステップ1 目的・相手・情報を整理する

プロンプトを書く前に、次の3点を紙でもメモでも書き出します。

  • このメールの目的(依頼・通知・催促・確認のどれか)
  • 送り先(社内の〇〇部か、取引先の担当者か)
  • メールに含める必須情報(金額・期日・品名・部署名など)

ここが曖昧なままAIに投げると、汎用的すぎて使えない文章が返ってきます。

ステップ2 プロンプトを書く

プロンプトの基本構造は次のとおりです。

あなたは経理部門のビジネスメール作成を支援するアシスタントです。

以下の条件でメールの本文を作成してください。

【目的】
〇〇月の請求書を送付し、支払期日を案内する

【送り先】
株式会社〇〇 経理担当者

【メールに含める情報】
- 請求書番号:INV-2026-0605
- 請求金額:550,000円(税込)
- 支払期日:2026年6月30日
- 振込先:〇〇銀行〇〇支店 普通 1234567 メリオラ株式会社

【文体・条件】
- 丁寧だが簡潔に
- 件名も合わせて生成する
- 本文は200字以内に収める

なお、添付ファイルへの言及も入れてください。

このプロンプトを貼り付けて送信すると、件名・本文の草稿が30秒ほどで出てきます。

ステップ3 出力を確認・修正して送信

AIが返した文章を次の順で確認します。

  1. 金額・期日・口座番号が入力どおりか照合する
  2. 送り先の社名・担当者名に誤りがないか確認する
  3. 文体が自社の慣習に合っているか読み直す
  4. 必要であれば一文を修正して送信する

確認が完了したら、メールクライアントに貼り付けて送ります。Outlook Copilotを使う場合は、本文欄に指示を書いて生成ボタンを押す形になります。


経理固有の活用例

活用例1:月次決算の資料提出依頼

毎月同じ部署に送る依頼メールは、テンプレートプロンプトを作って使い回すと効率的です。

以下の条件で、社内各部門の部長宛てに送る月次決算資料提出依頼メールを作成してください。

【背景】
毎月末に各部門から経費実績データを回収しています

【今回の条件】
- 提出期限:2026年6月25日(木)17時
- 提出物:6月分の経費実績Excelファイル(所定フォーマット)
- 提出先:経理部共有フォルダ(リンクは[●]に後で挿入)
- 遅延時の連絡先:経理部 担当者名

【文体】
- 社内向けのため敬語は軽めに
- 件名も含める
- 本文は150字前後

締め切りを強調し、フォーマットの案内も忘れないようにしてください。

このテンプレートを毎月使い回し、日付だけ書き換えるだけで送信可能な状態になります。1通あたり15分かかっていた作業が2分以下になります。

活用例2:支払督促メール

請求書の支払期日を過ぎた取引先への督促メールは、角が立ちすぎず要件が伝わるバランスが難しい文章です。AIに丁寧さのレベルを指定することで、初回督促・2回目督促・最終通知の3段階を使い分けられます。

以下の条件で支払督促メールを作成してください。

【状況】
支払期日から10日が過ぎているが、先方に悪意はないと思われる。初回の督促です。

【含める情報】
- 請求書番号:INV-2026-0520
- 請求金額:330,000円(税込)
- 元々の支払期日:2026年5月31日
- 振込先:(既にご連絡済みのため再掲のみ)

【文体】
- 丁寧で柔らかいトーン
- 先方の手違いかもしれないというスタンスで書く
- 件名も含める
- 本文は200字以内

「先方の手違いかもしれない」という文脈を明示すると、責める口調にならない文章が出てきます。2回目以降は「支払期日からすでに30日が経過している」という状況説明に変えると、トーンが自然に変わります。


うまくいかない場合の対処

問題1:金額や期日が指定と違う

プロンプトに数字を書いたのに、出力に別の数字が入っている場合があります。これはAIが例示用のダミー値を使ってしまうケースです。

対処:プロンプトの中で「以下の数字をそのまま使ってください」と明示してから数値を書くと改善します。

問題2:文章が長すぎる・短すぎる

字数指定を入れていても外れることがあります。

対処:「本文は〇字以内にしてください」だけでなく、「5文以内で書いてください」のように文数でも制約を加えると精度が上がります。

問題3:社内特有の言い回しと合わない

業界や自社の慣習に合わない表現が出てくることがあります。

対処:気に入らない文の後に「この表現を〇〇に変えて全体を修正してください」と追加指示をします。やり取りを数回繰り返すうちに自社スタイルに近づきます。一度完成した文章をそのまま次回のプロンプトの冒頭に貼り、「このトーンで以下の条件のメールを書いてください」と使うのも効率的です。


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経理の他の業務にAIを活用する方法は以下の記事も参考にしてください。

よくある質問

経理のメール作成にAIを使うとどれくらい時短できますか?

定型的な請求書送付メールや支払督促メールは、ゼロから書く場合の10〜15分が2〜3分程度になることが多いです。月次決算協力依頼のような複数部署への連絡文も、ひな型生成に5分かからないケースがほとんどです。

経理メールのAI生成で注意すべき点は何ですか?

金額・支払期日・口座番号などの数字は、AIが生成した文面を必ず人が確認してから送信してください。AIは指示されていない数値を補完することがあります。プロンプトに正確な数字を入力し、出力後にも照合する習慣をつけることが重要です。

ChatGPTとClaude、経理メール作成にはどちらが向いていますか?

どちらも実用レベルで使えます。指示の細かい条件を守らせるにはClaudeが安定しやすい傾向がありますが、最終的には自社の利用規約・情報セキュリティポリシーに合わせてツールを選んでください。

機密情報を含む経理メールにAIを使っても大丈夫ですか?

個人情報・取引先の財務情報を含む場合は、企業が契約するビジネス向けプランを使い、学習データへの使用が除外されていることを確認してください。社内ポリシーを必ず確認することをおすすめします。