事務・アシスタントの議事録をAIで自動作成する手順
この記事の要点
会議の文字起こしデータをAIに渡すだけで、要点整理・ToDo抽出まで含む議事録が10分以内に完成します。事務・アシスタント向けのプロンプト例と実践手順を解説します。
結論
会議の文字起こしテキストをAIに渡し、議事録フォーマットへの変換を指示するだけで、決定事項・ToDoリスト・次回アジェンダが整理された議事録が10分以内に完成します。手書きメモからの起こし作業も同様に使えます。事務・アシスタントが毎週10本以上の議事録を担当する現場では、AIの導入で週8〜10時間分の作業を削減した事例があります。
使うAIツールの選び方
議事録作成に向いているツールは、入力できるテキスト量(コンテキスト長)と日本語の精度で選びます。
| ツール | コンテキスト長の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ChatGPT(GPT-4o) | 約128Kトークン | 日本語の精度が高い。構造化出力が得意 |
| Claude | 約200Kトークン | 長時間会議の文字起こしでも処理できる |
| Microsoft Copilot(Teams連携) | Teams会議に自動対応 | TeamsのミーティングノートやTranscriptと直接連携 |
| Gemini(Google Meet連携) | Meet会議に自動対応 | Google Workspaceと統合 |
1時間以上の会議で文字起こしデータが長くなる場合はClaudeが適しています。Teams・Meetを使っているならCopilot・Geminiの連携機能を先に確認してください。
手順:文字起こしから議事録を作る
ステップ1:文字起こしデータを用意する
ZoomやTeamsの自動文字起こし機能を使うと、会議終了直後にテキストをダウンロードできます。機能が使えない場合は、会議中に入力したメモや箇条書きで代替できます。
ステップ2:プロンプトを入力する
以下の会議の文字起こしデータから議事録を作成してください。
--- 文字起こしデータ ---
(ここに文字起こしテキストを貼り付けてください)
---
出力フォーマット:
1. 会議の目的
2. 参加者(分かる範囲で)
3. 決定事項(箇条書き)
4. 議論になった主要ポイント(箇条書き、3〜5点)
5. ToDo一覧(担当者・期限が分かる場合は記載)
6. 次回会議の予定・アジェンダ候補
文字起こしで聞き取れなかった部分や不明確な部分は[要確認]と記載してください。
ステップ3:出力を確認・修正する
AIの出力を確認するときは次の点を必ずチェックします。
- 決定事項に誤りや漏れがないか
- ToDo担当者の名前が正しいか
- 日時・数値・社名が正確か
- 「[要確認]」と出力された箇所をメモして、発言者に確認する
修正が必要であれば、「5番のToDoの期限を6月20日に修正してください」のようにチャットで続けて指示します。
具体例1:社内定例会議の議事録
週次の部門定例などでは、毎回同じフォーマットを使うのが望ましいです。一度AIで基本フォーマットを確定させたら、次回以降は「先週と同じフォーマットで作成してください」と前回の議事録をプロンプトに添付するだけで統一が取れます。
以下の文字起こしから、社内定例会議の議事録を作成してください。
--- 文字起こし ---
(テキストを貼り付け)
---
前回議事録のフォーマット(同じ構成で出力してください):
## 会議概要
- 日時:
- 参加者:
- 目的:
## 前回ToDoの進捗確認
## 今週の主要報告事項
## 決定事項
## 次回ToDoリスト
| 担当 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
テーブル形式でToDoを出力するよう指示すると、進捗管理ツールへのコピーがしやすくなります。
具体例2:手書きメモからの議事録作成
文字起こしツールを使えない会議(対面・外出先など)では、手書きのメモや断片的なキーワードだけが手元に残ることがあります。この場合もAIで整理できます。
以下の会議メモから議事録を作成してください。
メモは断片的で箇条書きです。不足している部分は[要確認]と明示してください。
--- 会議メモ ---
・山田さんから新製品スケジュール説明
・発売は7月予定→8月に延期?→要確認
・広告予算の件、田中さん持ち帰り
・次回は6/20 10時〜
・マーケ側の資料 6/15までに提出
---
出力フォーマット:
決定事項・保留事項・ToDo・次回会議の4項目で整理してください。
メモの断片からでも、会議の構造を推定して整理した出力が得られます。ただし内容の確認は必ず発言者本人に行ってください。
うまくいかない場合
文字起こしが長すぎてAIに入力できない
文字起こしを時間帯ごとに3〜4つに分割して順番に処理します。「前半部分の議事録を作成しました。次に後半部分を渡すので、これを踏まえて統合してください」のように連続して指示する方法が有効です。
誰が何を言ったか分からない
文字起こしツールが話者を識別できていない場合、内容から判断できる範囲でロール(例:「営業側」「総務側」)として整理するようにAIに指示します。担当者の確認は別途行います。
決定事項と「検討中」が混在する
プロンプトに「決定事項と保留・検討中の事項を明確に分けて出力してください」と追記します。これで確定情報と未確定情報が誤って議事録に混入するリスクを下げられます。
議事録の品質を上げる習慣
AIの出力精度は、入力される文字起こしの質に依存します。会議前にアジェンダを設定し、文字起こしツールを起動しておくだけで、後のAI処理がスムーズになります。また、毎回使う議事録フォーマットをプロンプトのテンプレートに組み込んで保存しておくと、次の会議ではコピー&ペーストのみで作業が始められます。
報告書作成の自動化は事務・アシスタントの報告書をAIで書く手順を参照してください。スライドや配布資料の作成については事務・アシスタントの資料・スライドをAIで仕上げる方法でも紹介しています。
よくある質問
文字起こしデータがなくてもAIで議事録を作れますか?
自分でメモしたキーワードや箇条書きをAIに渡す方法でも議事録を作れます。ただし、文字起こしデータを活用するほうが精度と網羅性が高くなります。ZoomやMicrosoft Teamsは自動文字起こし機能を内蔵しているため、あらかじめ有効にしておくと効率が上がります。
1時間の会議の議事録を作るのにどれくらいかかりますか?
文字起こしデータがある場合、プロンプト入力から出力確認・修正まで含めて10〜15分が目安です。文字起こし生成ツールと組み合わせると、会議終了後30分以内に完成することも珍しくありません。
会議の音声をAIに直接渡せますか?
ChatGPTのAdvanced Voice Mode、NotebookLMなどは音声ファイルの入力に対応しています。ただし機密性の高い会議音声の取り扱いは、社内のAI利用ポリシーに従ってください。
複数の参加者の発言をどう区別しますか?
文字起こしツールが話者を識別できる場合は、その出力をそのままAIに渡してください。識別できない場合は、プロンプトに『誰が話しているかは特定しなくてよいです』と明記すると、役割や内容ベースで整理した議事録が出力されます。