職種別AI仕事術

事務・アシスタントの資料・スライドをAIで仕上げる方法

事務・アシスタントの資料・スライドをAIで仕上げる方法

この記事の要点

AIで構成案と文章を作成し、PowerPointやGoogleスライドに流し込むだけでスライド資料が完成します。事務・アシスタントが短時間で見栄えのある資料を仕上げる具体的な手順を解説します。

結論

スライド作成でAIが最も力を発揮するのは「何をどの順番で伝えるか」の構成設計と「1枚ごとのメッセージ文」の文章化です。この2つをAIに任せることで、資料作成にかかる時間の半分以上を削減できます。デザインやレイアウトの調整は人間が行うものとして、文章と構成の部分にAIを集中投入します。


資料・スライド作成に使えるAIツール

目的に応じてツールを組み合わせます。

ツール使い方
ChatGPT / Claude構成案・スライド文章の生成
Gammaプロンプトからスライド一式を自動生成(デザイン込み)
Canva AIテンプレート選択後にテキストをAI補完
Microsoft Copilot(PowerPoint連携)PowerPoint上でスライドの追加・文章改善を提案
Google Gemini(Slides連携)Google Slidesと連携して下書き生成

急いで見栄えの良いスライドが必要なときはGamma、社内のテンプレートに合わせたいときはCopilotやChatGPTが適しています。


手順:AIでスライド資料を作る

ステップ1:資料の目的と対象を整理する

スライドを作る前に、次の情報を確認します。

  • 誰が見るか(上司・取引先・全社員など)
  • 何のための資料か(報告・提案・説明・研修など)
  • 使う場面(会議での発表・メール添付・印刷配布)
  • スライドの枚数・分量の目安

これがはっきりしないと、AIは汎用的な内容しか出力できません。

ステップ2:構成案を先に生成する

以下の条件でプレゼンテーションの構成案を作成してください。

発表の目的: 新しい経費申請フローの社内説明
対象: 全社員(約50名)
発表時間: 10分
スライド枚数: 8〜10枚

含める内容:
- 現状の課題(紙申請の手間・処理の遅延)
- 新フローの概要
- 変更点と操作手順(3ステップ程度)
- よくある質問
- 移行スケジュール

各スライドにタイトルと、そのスライドで伝えるべき1文(メインメッセージ)を書いてください。

ステップ3:スライドごとの文章を作る

構成案が固まったら、スライドごとに本文テキストを生成します。

以下の構成案のスライド「3. 新フローの概要」の本文を書いてください。

メインメッセージ: 紙とハンコをなくし、申請から承認まで最短1日で完結します
含める情報:
- 申請方法: 社内ポータルからフォーム入力
- 承認フロー: 直属上長→経費担当→自動完了
- 処理日数: 従来5〜7営業日→1〜2営業日に短縮

スライドに入れるテキストとして、箇条書き3点で出力してください。1点30字以内。

箇条書きの字数制限を設けることで、スライドに収まるテキスト量が自動的に調整されます。


具体例1:月次報告資料の作成

月次報告は毎月繰り返し発生する定型業務です。フォーマットを一度AIと作り込んでおけば、次月からは数値の差し替えだけで完成します。

月次報告スライドの構成と文章を作成してください。

報告対象: 6月の総務部業務実績
対象: 部門長
スライド枚数: 5〜6枚
含める情報:
- 主要業務の実績サマリー(件数・処理状況)
- 課題と対応状況
- 翌月の重点取り組み

数値は「[ ]」で空欄にしてください。
各スライドのタイトルと3点以内の箇条書きで出力してください。

具体例2:手順説明スライドの作成

社内マニュアルや操作手順を視覚的に伝えるスライドは、ステップ形式の構成がAIの得意分野です。

以下の操作手順を、新入社員向けのスライド形式に整理してください。

操作の概要: 社内ポータルからの備品発注手順
対象: 入社1年未満の社員
手順(箇条書きで):
1. 社内ポータルにログインする
2. 「備品・消耗品」メニューを選ぶ
3. 品目と数量を入力する
4. 上長承認依頼ボタンを押す
5. 承認後、発注確認メールが届く

各ステップを1スライドとし、
- ステップ番号とタイトル
- 操作内容の説明(50字以内)
- 注意点(ある場合のみ)
の形式で出力してください。

Gammaを使ったワンステップ生成

Gammaはプロンプトを入力するだけでスライド一式を生成するAIツールです。テンプレートの選択肢が豊富で、デザインの調整も画面上で直感的に行えます。

基本的な使い方は次の通りです。

  1. Gammaにアクセスし、「Create new」を選ぶ
  2. 資料の内容をテキストで入力する(日本語対応)
  3. テンプレートを選ぶ
  4. 生成されたスライドを確認し、テキスト・画像・配置を修正する
  5. PowerPointまたはPDF形式でエクスポートする

社内テンプレートへの準拠が必要なケースや、ブランドガイドラインに厳しい社外資料には向いていませんが、スピードを優先する場面では大きな時短になります。最新の機能や料金体系は公式サイトで確認してください。


うまくいかない場合

スライドのテキストが長くなりすぎる

「1スライドのテキストは全体で100字以内にしてください」「箇条書きは最大3点に絞ってください」と制約を付けます。スライドのテキストは短いほど読まれます。

メッセージが抽象的で伝わらない

「このスライドで聴衆に一番伝えたいことは何か」をプロンプトに明記してから文章化を依頼します。「〇〇という行動を取ってほしい」「△△という認識を持ってほしい」と具体化すると出力が変わります。

デザインが社内テンプレートに合わない

AIで文章を生成した後、社内のPowerPointテンプレートに手動でコピーする方法が現実的です。文章と構成はAI、見た目は既存テンプレート、という分担が最も実用的です。


スライド作成を短縮するための習慣

毎回同じ構成になる定型スライド(月次報告・週次会議・部門説明)は、一度プロンプトと出力をセットで保存しておきます。次回は数値や日付を差し替えるだけで使い回せます。また、上司が好む表現・フォントの指定・スライドの枚数制限などを「自社の制約リスト」としてプロンプトに常に含めると、修正回数が減ります。

提案書を作る手順は事務・アシスタントの提案書をAIでつくる進め方で、報告書の文章をAIで書く方法は事務・アシスタントの報告書をAIで書く手順で紹介しています。

よくある質問

AIは直接PowerPointファイルを作れますか?

ChatGPTのPlus・Teamプランにはコードインタープリタがあり、PythonでPPTXファイルを生成させることができます。ただし、デザインの調整は手動が現実的です。CanvaのAI機能やGammaなどのスライド専用AIツールを使うと、完成度の高いデザインが短時間で得られます。

スライドの枚数をAIに指定できますか?

できます。「10枚以内でまとめてください」「1スライド1メッセージで構成してください」と明示するだけで、指定枚数に合わせた構成案が出力されます。

既存のスライドをAIで改善することはできますか?

各スライドのテキスト内容を貼り付けて「この構成を改善してください」と指示すると、言い回しの整理・スライド順の並び替え・削除候補の提案が得られます。ただしデザインの修正は別途行う必要があります。

図や表の作成もAIに頼めますか?

表はMarkdown形式やCSV形式で出力させてからExcelやスライドにコピーできます。フローチャートや組織図などの図は、Mermaid記法で出力させてからDraw.ioや専用ツールで描画する方法が現実的です。