事務・アシスタントの比較表をAIで作る方法
この記事の要点
AIを使えば、複数の選択肢を整理した比較表を数分で作れます。事務・アシスタント業務で使えるプロンプト例と比較表作成の実践手順を解説します。
結論
比較したい選択肢と評価軸をプロンプトに書いてAIに渡すだけで、見やすい比較表の骨格が数分で完成します。備品・業者・社内制度の選択肢を手動でまとめる作業は、資料収集とは別に表の整形だけで30分以上かかることもありますが、AIを使えば骨格作成は5分以内に終わります。数値の確認・調整は人間が行う前提で使うと、全体の作業時間を大幅に短縮できます。
どのAIツールを使うか
比較表作成に向いているツールは以下のとおりです。
| ツール | 特徴 | 向いているシーン |
|---|---|---|
| ChatGPT(GPT-4o) | Markdown表の出力精度が高い。追加指示で列・行の調整が簡単 | 汎用的な比較表・複数回の修正が必要な場合 |
| Microsoft 365 Copilot | WordやExcelと直接連携 | 既存のWordファイル内に表を挿入する場合 |
| Google Gemini | Googleドキュメント・スプレッドシートと連携 | Googleドキュメントに直接表を挿入する場合 |
事務・アシスタント業務では最終的にWordやExcelに貼り付けることが多いため、ChatGPTでMarkdown表を出力し、コピーして貼り付ける方法が現実的です。
手順:AIで比較表を作る
ステップ1:比較の目的と評価軸を決める
比較表は「誰かが何かを選ぶための材料」です。プロンプトを書く前に、以下の2点を明確にしてください。
- 比較する選択肢の数と名称
- 比較に使う評価軸(価格・納期・機能・サポート体制など)
評価軸は「最終的に選ぶ人が見たい情報」を基に決めます。上司や依頼者が「どこを比べてほしいか」を事前に確認しておくと、作り直しが減ります。
ステップ2:プロンプトを入力する
比較する選択肢と評価軸をプロンプトに書きます。データがある場合はそのまま貼り付け、データがない場合は「骨格だけ作ってください」と指示します。
以下の選択肢を比較する表を作成してください。
【比較する選択肢】
- 選択肢A:○○社
- 選択肢B:△△社
- 選択肢C:□□社
【評価軸(列)】
- 月額費用
- 初期費用
- 契約期間
- サポート方法(電話・メール・チャット)
- 導入実績
【出力形式】
Markdown形式の表で出力してください。
データが不明な項目は「要確認」と記入してください。
【既知のデータ】
(ここに手元にある資料の内容を貼り付ける。なければ削除)
ステップ3:出力された表を確認・修正する
AIが出力した表を確認し、不明な項目(要確認と記載された部分)を一次情報で埋めていきます。数値の正確性はAIに頼らず、見積書・公式サイト・仕様書で必ず確認します。
ステップ4:追加指示で表を調整する
列や行の追加・削除、並び替えが必要な場合は同じ会話内で追加指示を出します。
この表に「備考」列を右端に追加してください。
また、月額費用の安い順に並び替えてください。
具体例1:備品調達の業者比較表
消耗品・オフィス備品の調達業者を比較する場面は、事務・アシスタントが定期的に担当する業務です。3社から見積もりを取った後、比較表にまとめて上司に報告する際にAIを活用できます。
3社から取得した見積もりを比較する表を作成してください。
【比較する選択肢】
- A社(既存取引先)
- B社(新規候補1)
- C社(新規候補2)
【評価軸】
- 単価(コピー用紙 500枚入り)
- 最低発注数
- 納期(発注から到着まで)
- 送料
- 支払い方法
- 担当者の対応(主観評価)
【データ】
A社:1,280円、1ケースから、翌々営業日、5,000円以上送料無料、請求書払い
B社:1,150円、3ケースから、翌日、3,000円以上送料無料、クレジットカードのみ
C社:1,200円、1ケースから、2〜3営業日、送料一律500円、請求書払い
このプロンプトで、単価・納期・送料などを軸にした比較表が即座に出力されます。担当者の主観評価のような定性情報も、空欄にせずプレースホルダーとして表に含めておくことで、後から記入する際の見落とし防止になります。
具体例2:社内ツール導入の比較表
スケジュール管理ツールやファイル共有ツールなど、社内で新規導入を検討するツールの比較表を作る場面でも使えます。ツールの公式情報が手元にある場合、それをプロンプトに貼り付けると、評価軸に沿った整理をAIが行ってくれます。
以下のスケジュール管理ツール3種を比較する表を作成してください。
【比較する選択肢】
- Googleカレンダー(有料Workspace版)
- Microsoft Outlook(365 Business Basic)
- freee人事労務のシフト管理機能
【評価軸】
- 月額費用(1ユーザーあたり)
- 外部カレンダーとの連携
- スマートフォン対応
- 社内既存ツールとの親和性
- サポート体制
【出力形式】
Markdown表で出力。不明な項目は「要公式確認」と記入してください。
AIは公式情報の一部を知識として持っていますが、料金プランは頻繁に変更されます。出力後は必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
比較表の質を高めるプロンプトの工夫
表の使い途を伝える
「上司への報告用」「取締役会向け資料」「全社員への案内」など、誰が誰のために見る表なのかをプロンプトに入れると、AIは情報の詳細度や説明の加え方を調整してくれます。
重み付けを付けてもらう
比較表を作った後、「この中で最重要な軸はコストです。コストを軸にした場合の推奨選択肢も書いてください」と追加指示を出すと、表の下に選定理由の補足が出力されます。意思決定の根拠を添えた資料に仕上がります。
テンプレートとして保存する
定期的に同じ種類の比較(例:毎年の保険更新、四半期ごとの業者見直しなど)を行う場合、一度作ったプロンプトをメモや共有ドライブに保存しておくと、次回の作業を大幅に省略できます。
【保存用テンプレート:備品調達業者比較】
(プロンプトをここに貼り付けて保存しておく)
うまくいかない場合の対処
表の列がずれて見づらい
Markdown表はChatGPT上では整列して見えますが、コピーしてメモ帳やメールに貼ると崩れることがあります。WordやExcelに貼り付ける場合は専用の貼り付け形式(表として貼り付け)を選ぶか、「CSV形式でも出力してください」と追加指示を出してExcelに取り込む方法が有効です。
AIが存在しない数値を補完した
プロンプトに「データがない項目には数値を推測して入力せず、必ず『要確認』と記入してください」と明示します。AIは親切心から空欄を埋めようとしますが、比較表では不正確な数値より空欄の方が安全です。
表が複雑すぎて読みにくい
評価軸が多すぎる場合は「最も重要な軸5つに絞って表を再作成してください」と指示します。重要度の低い列は別の「詳細比較表」として分けることで、サマリーと詳細を使い分けられます。
他の業務との組み合わせ方
比較表を作った後、議事録や報告書にまとめる必要がある場合は事務・アシスタントの議事録作成をAIで時短する方法を参照してください。
選択肢の整理が終わった後、関係者からよく出る質問をFAQとしてまとめる場面では、事務・アシスタントのFAQをAIで作る方法が役立ちます。
まとめ:AIで比較表を作る3つのポイント
- 評価軸を先に決めてからプロンプトを書く — 「何を比べるか」が明確でないと表の列がぶれる
- データがない項目は「要確認」と明示させる — AIに数値を補完させると誤りが混入する
- 数値は必ず一次情報で確認する — 価格・仕様・納期はAIの知識に頼らず公式資料で検証する
AIは表の骨格と見た目を整える作業を圧倒的に速くしてくれます。数値の確認と最終判断を人間が担う役割分担を守ることで、資料の質と作成速度を両立できます。
よくある質問
AIが作った比較表の数値や仕様は信頼できますか?
AIが自分の知識から数値を補完した場合、古い情報や誤りが含まれる可能性があります。比較表内の金額・スペック・日程などの数字は、必ず一次情報(公式サイト・見積書・仕様書)で確認してください。AIはあくまで表の骨格を作る補助として使うのが安全です。
比較項目はどうやって決めればいいですか?
意思決定に必要な情報を軸に考えます。価格・納期・品質・サポート体制など、最終的に誰かが選択を下す際に見たい情報が何かを先に整理してからプロンプトを書くと、出力が実用的になります。
ExcelやWordで使える形式で出力できますか?
ChatGPTはMarkdown形式の表を出力します。WordはMarkdown表をそのまま貼り付けると表として認識されることがあります。Excelで使う場合は、出力された表をCSV形式に変換するようAIに依頼するか、Markdown表をコピーしてExcelに貼り付けてから整形するのが現実的です。
比較する選択肢が多い場合はどうすればいいですか?
5つを超える選択肢を一度に比較しようとすると表が複雑になりすぎます。まずAIに「この中から上位3つに絞る基準は何か」を聞いてから比較表を作るか、選択肢を2〜3ずつのグループに分けて比較する方法が有効です。