職種別AI仕事術

人事の議事録をAIで自動作成する手順

人事の議事録をAIで自動作成する手順

この記事の要点

人事担当者が面接・採用会議・評価委員会の議事録をAIで効率よく作成する具体的な手順を解説。文字起こしデータの整形から承認用フォーマットへの変換まで対応できる。

結論:会議後10〜15分で承認用議事録が完成する

人事部門では面接のフィードバック会議、採用条件の検討会、評価委員会など、記録が必要な会議が多い。会議後に議事録を作成する作業は、慣れた担当者でも1〜2時間かかる。

AIを使うと、音声の文字起こしデータ(あるいはメモ)を貼り付けるだけで、構造化された議事録の下書きが数分で出来上がる。会議後10〜15分で承認用フォーマットに仕上げられる。


使うAIツール

議事録作成に必要なのは文字起こしと要約・整形の2段階だ。

文字起こし段階

  • Notta: 音声・動画から文字起こしを自動生成。日本語対応が安定している。会議後すぐにURLを発行して議事録に変換できる。
  • Otter.ai: オンライン会議(Zoom・Teams)と連携可能。会議中にリアルタイムで文字起こしが進む。
  • OpenAI Whisper(ローカル利用): 社内の機密保持が必要な場合に有効。データを外部に送らずに処理できる。

整形・要約段階

  • ChatGPT / Claude / Gemini: 文字起こし結果を貼り付けて「議事録形式に整理して」と指示するだけで動く。

手順:人事会議の議事録作成プロセス

ステップ1:会議前に準備する

議事録の品質は会議前の準備で決まる。以下を事前に用意する。

  • アジェンダ: 会議の目的と議題をAIに渡せる形でメモしておく
  • 参加者リスト: 氏名と役割(採用担当、部門長、役員など)
  • 録音の許可確認: 参加者全員の同意を得た上で録音する

ステップ2:会議を録音・文字起こしする

オンライン会議であれば録画+文字起こしツールを使う。対面会議ではスマートフォンの録音アプリで録音し、後からWhisperやNottaでテキスト化する。

文字起こしは完璧でなくていい。多少の誤字・欠落があっても、次のAI整形ステップで補正される。

ステップ3:AIで整形する

文字起こし結果をAIに貼り付けて整形指示を出す。以下がプロンプト例だ。

以下は採用選考会議の文字起こしです。
これを人事部門で使用する公式議事録フォーマットに整理してください。

【フォーマット】
1. 会議概要(日時・場所・参加者)
2. 決定事項(箇条書き)
3. 主要な議論の要点
4. アクション・次のステップ(担当者・期限付き)
5. 次回会議の予定

【注意事項】
- 決定事項と議論中の発言を明確に区別する
- 数字・日程は文字起こしのまま正確に反映する
- 参加者の個人的な感想・雑談は省く

【文字起こし】
(ここに文字起こしテキストを貼り付ける)

ステップ4:確認・修正する

AIが出力した議事録を読み返し、次の点を確認する。

  • 決定事項が正確に反映されているか
  • アクションアイテムに担当者名と期限が明記されているか
  • 事実誤認や変換ミスがないか
  • 固有名詞(会社名、プロジェクト名、人名)が正しいか

修正が多い場合は、特定箇所を指摘して追加指示を出す。「決定事項の3番目を『候補者A:最終面接へ進める』に修正してください」のように具体的に指示するほうが速い。

ステップ5:配布・保存する

確認済みの議事録を参加者に共有する。保存先は社内規定に従う(社内wiki、メール、ファイルサーバーなど)。


人事固有のシナリオ:具体例2つ

シナリオ1:面接フィードバック会議の議事録

最終面接後に採用担当・部門長・役員が集まって「候補者Aをどう評価するか」を議論する会議がある。この会議は評価の根拠を記録する必要があり、誰が何を言ったかが後で重要になる場合もある。

文字起こし結果から議事録を作成するプロンプト例:

以下は最終面接フィードバック会議の文字起こしです。
人事部門の議事録として整形してください。

【特記事項】
- 候補者ごとに評価コメントをまとめる
- 採用可否の決定事項は太字で明記する
- 保留案件は「継続検討」として別枠にまとめる
- 個々の発言者名は「役職名(例:部門長)」で統一する(個人名は不要)

【文字起こし】
(文字起こしテキストを貼り付ける)

この運用では個人名でなく役職名で記録することで、議事録を広く共有する際の情報管理リスクを下げられる。

シナリオ2:メモしか残っていない会議の議事録化

急遽開催された採用条件変更の打ち合わせなど、録音もせずに走り書きのメモしか残っていないことがある。このメモを貼り付けてAIに整形させると、読みやすい議事録に変わる。

以下の走り書きメモを整理して、人事部門用の議事録にしてください。

【メモ】
6/3 10:00 採用条件変更の打ち合わせ
出席:採用部長、人事2名、マーケ部長
- エンジニア採用 給与レンジ引き上げ 検討→部長承認 450〜650万に変更
- 採用媒体 リクルートに追加 → 担当・鈴木が今週中に連絡
- 次回選考日程 6/20予定 場所は本社3F会議室
- 書類選考基準の見直し → 人事で6/10までにドラフト

(メモ続く)

走り書きでも、日時・参加者・決定事項の要素があればAIが整理できる。どうしても情報が不足している場合は「この部分は情報不足と記載してください」と指示すれば、空白をごまかさずに整形される。


うまくいかない場合のポイント

文字起こしの精度が低く、意味が取れない部分が多い場合

文字起こしのエラーが多い箇所を先に手動で修正してからAIに渡す。または、「文字起こしの品質が低い部分については『聞き取り不明』と記載してください」と指示することで、誤情報が議事録に混入するのを防げる。

アクションアイテムが漏れる場合

会議中に「誰が何をいつまでに」という情報が明確に発言されていないと、AIも抽出できない。会議そのものの進め方として、決定の瞬間に「〇〇さんが6/15までに対応」と明確に言う習慣をつけることが長期的に効果的だ。AIはあくまでも発言をまとめるだけなので、情報の質が入力の質に左右される。

出力が長すぎて読みにくい場合

「決定事項と次のアクションだけを箇条書きで出してください。議論の過程は省略してください」のように、目的を絞って指示を出す。目的に応じて詳細版と要約版を使い分けることも有効だ。


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よくある質問

音声データを直接AIに渡して議事録を作れますか?

WhisperやNottaなどの音声文字起こしツールで先にテキスト化し、そのテキストをAIに渡す流れが現時点では一般的です。一部のサービスは文字起こしから要約まで一括対応しています。

採用会議で話された評価コメントを議事録に入れていいですか?

評価コメントは個人情報・センシティブ情報を含む場合があります。社内の情報管理ポリシーに従い、議事録の保管先や閲覧権限を適切に設定した上で記録してください。

議事録のフォーマットが部署ごとに違う場合はどうすればいいですか?

プロンプトに「以下のフォーマットに従って整理してください」として目標フォーマットを貼り付けると、そのフォーマットに合わせた出力が得られます。一度決まれば毎回再利用できます。

会議後すぐに議事録を出したい場合、どのくらいで完成しますか?

文字起こしが完成していれば、AIへの入力から確認・修正まで含めて10〜15分程度が目安です。手書きメモから起こす場合でも、メモをそのまま渡して整理させれば大幅に時間を短縮できます。