職種別AI仕事術

人事の比較表をAIで作る方法

人事の比較表をAIで作る方法

この記事の要点

採用サービス比較・評価制度の選択肢整理・研修プログラム比較など、人事業務で頻出の比較表をAIで素早く作る手順をプロンプト例とともに解説します。

結論

採用ツールの選定・評価制度の比較・研修プログラムの整理など、人事業務では「複数の選択肢を並べて判断する」場面が多くあります。AIに比較表の作成を依頼すると、「比較する軸の設計」から「表のフォーマット作成」まで10〜15分でできます。ゼロから表を組み立てる時間が半分以下になります。

人事業務でAI比較表作成が役立つ場面

採用サービス・ATS選定の比較

求人媒体や採用管理システムを導入検討する際、担当者は各サービスの資料を読み込んで比較表を手作りするケースが多いです。AIに各サービスの特徴を入力すると、比較軸ごとに整理した表を作ってくれます。AIが持つ情報の精度は学習時点に依存するため、料金など変動しやすい情報は公式サイトで確認が必要です。

評価制度・賃金制度の選択肢整理

「OKRを導入すべきか、MBOのままでいいか」「ジョブグレード制と役割等級制の違いは何か」など、経営や人事委員会への提案資料に使う比較表は、論点の整理から始まるため作業量が大きくなります。AIに「OKRとMBOの主な違いを比較表にしてほしい」と依頼すると、制度設計の議論の出発点として使える表が数分で出ます。

複数候補者の選考基準整理

最終選考で残った複数の候補者を比較する場合、面接官が口頭で評価した内容を「スキル・経験・カルチャーフィット」などの軸で並べた表が役立ちます。AIに各候補者の評価コメントを入力し、「項目ごとに比較できる表にしてほしい」と依頼すると、評価会議の前準備が短縮されます。

使うAIツール

ツール比較表作成での特徴
ChatGPT(GPT-4o)Markdown表の出力が安定。指示への応答が速い
Claude(Sonnet/Opus)長い入力情報を整理して表に落とし込む精度が高い
Gemini AdvancedGoogle スプレッドシートへの直接出力が可能な機能がある

Markdown形式で出力させるとExcel・Googleスプレッドシートに貼り付けてすぐ使えます。最新機能は各公式サイトで確認してください。

手順:AI比較表を作る流れ

ステップ1 比較の目的と読者を決める

「この比較表を誰が何のために使うか」を決めると、比較軸の選び方が変わります。

  • 経営層への提案資料 → コスト・導入工数・リスクの軸が必要
  • 採用担当者の日常業務 → 操作性・機能・サポート体制の軸が有効
  • 現場マネージャーへの説明 → 自分の業務への影響・メリットの軸が伝わりやすい

ステップ2 比較軸の案をAIに出してもらう

比較軸が思いつかない場合は、AIに「比較軸のアイデア出し」を先に依頼します。

人事担当者が採用管理システム(ATS)を導入検討するための比較表を作りたいです。
どのような比較軸(評価項目)を設けるべきか、10項目程度で提案してください。

私たちの状況:
- 従業員数: 300名
- 年間採用人数: 約50名
- 現在の課題: 候補者の進捗管理が属人的でExcelで行っている

AIが提案してきた比較軸の中から、自社に必要なものだけを選びます。

ステップ3 比較表を生成するプロンプトを組む

比較軸が決まったら、実際に表を生成します。

以下の条件で比較表をMarkdown形式で作成してください。

【比較対象】
- A社の採用管理システム(ATS)
- B社の採用管理システム
- C社の採用管理システム

【比較軸】
1. 初期費用
2. 月額費用(目安)
3. 求人媒体との連携数
4. 候補者管理機能
5. 面接設定の自動化
6. レポート・分析機能
7. 導入サポートの有無
8. スマートフォン対応

【注意】
費用などの数値は私が後で公式情報で確認・記入するため、
不明な場合は「要確認」と記載してください。

出力はMarkdown形式の表のみにしてください。

ステップ4 出力した表を確認・補完する

AIが出力した表は、情報の抜け・誤りがないか必ず確認します。特に料金・機能の有無は、各サービスの公式ページで確認してから表を確定させます。

ステップ5 表を目的のフォーマットに変換する

Markdownの表をExcelに貼り付けるか、Googleスプレッドシートに直接貼り付けてから調整します。表の見た目の整形(色付け・フォント)は、Excelのスタイル機能で行う方が効率的です。

評価制度比較表のプロンプト例

人事委員会への提案資料として使える評価制度の比較表を作る例です。

以下の3つの評価制度について、比較表をMarkdown形式で作成してください。

【比較対象】
1. MBO(目標管理制度)
2. OKR(目標と主要な結果)
3. コンピテンシー評価

【比較軸】
- 目標設定の主体(会社か個人か)
- 評価サイクル(年1回/半期/四半期など)
- フィードバックの頻度
- 評価の定量・定性のバランス
- 管理職の負荷
- 向いている組織規模・成長段階
- 主なデメリット

一般的な特徴として知られている内容で作成し、
自社固有の情報を入れる余白として「備考」列も入れてください。

これをもとに作成した表を、自社の現状と照らし合わせながら「備考」欄に書き込む形で提案資料が完成します。

候補者比較表のプロンプト例

最終選考に残った候補者の評価内容を比較する場合の例です。個人情報の扱いには注意し、氏名は入力しないことを推奨します。

以下は最終選考に残った3名の候補者に関する面接評価コメントです。
各候補者を以下の軸で比較できるMarkdown形式の表を作成してください。

【比較軸】
- 業務スキルの即戦力度
- マネジメント経験
- チームワーク・協調性
- 成長意欲・学習姿勢
- 入社意欲

【評価コメント(氏名は伏せ字)】
候補者A:(面接コメントを貼り付け)
候補者B:(面接コメントを貼り付け)
候補者C:(面接コメントを貼り付け)

各軸について「強み」「課題・不明点」を記載し、
全体の印象を1〜2行で添えてください。

この表を評価会議の前に共有することで、評価者間の議論が「印象の共有」から「比較軸ごとの判断」に移り、会議時間が短縮されます。

うまくいかない場合のポイント

表が縦に長くなりすぎて見づらい場合

比較軸を10項目以上にすると、表が縦に伸びて俯瞰しにくくなります。「必須の軸」と「参考の軸」を分けてプロンプトに入れ、必須軸だけの表と全軸の表を分けて出力させると使い分けがしやすいです。

AIが情報を補完しすぎて事実と異なる内容が入る場合

「知らない情報は『要確認』と記載すること」をプロンプトに必ず含めます。AIは空白を埋めようとする傾向があるため、明示的に「推測で埋めないこと」と指示することが重要です。

出力形式がMarkdownでなく文章になる場合

「Markdown形式の表のみ出力してください。説明文は不要です」と末尾に追加します。余分な説明が入ると表の貼り付け作業が増えます。

複数の比較表を一度に作りたい場合

一度のプロンプトで複数の表を依頼するより、1表ずつ依頼する方が精度が安定します。

内部リンク

面接の評価基準の設計には人事の面接設計をAIで行う方法が参考になります。評価制度の比較表を作った後、実際の評価コメントをAIで作成する手順は人事の評価コメントをAIで作る方法にまとめています。求人票の内容を比較検討する際には人事の求人票をAIで作る方法も参照してください。

よくある質問

AIが作った比較表の数値や内容は正確ですか?

AIは学習データの範囲で比較情報を生成するため、料金・機能の最新情報は各サービスの公式情報で確認が必要です。AIの比較表は「項目の洗い出し」と「フォーマット作成」に使い、数値の正確性は人間が検証する運用を推奨します。

Excelで使える比較表をAIで出力できますか?

AIにMarkdown形式の表を出力させると、ExcelやGoogleスプレッドシートに貼り付けて簡単に取り込めます。プロンプトで「Markdown形式の表で出力してください」と指定してください。

社内の複数の評価制度を比較する表を作る場合、何を入力すればいいですか?

各制度の名称・評価項目・頻度・評価者・フィードバック方法などの情報をテキストで入力し、「これをもとに比較表を作ってください」と依頼します。情報が揃っていないと正確な比較表にならないため、先に比較軸の設計だけAIに手伝ってもらう方法も有効です。