職種別AI仕事術

マーケティングの仕事をAIでタスク分解する方法

マーケティングの仕事をAIでタスク分解する方法

この記事の要点

AIを使えばマーケティング業務のタスク分解を10分以内で完了できる。キャンペーン立ち上げ・コンテンツ制作・LP公開など、大きな仕事を実行可能な単位に割る手順とプロンプト例を解説する。

結論

マーケティングの仕事で「何からやるべきかわからない」「作業が止まる」という状況の多くは、タスク分解が甘いことに起因する。AIに目標と期限を渡して「タスクに分解して」と頼むと、10分以内に実行可能なリストが出る。

AIによるタスク分解で変わるのは、作業の開始速度だ。新しいキャンペーンを立ち上げるとき、LPを一から作るとき、SNS戦略を刷新するときなど、スコープが広い仕事ほど最初の整理に時間がかかる。AIがその整理を担当することで、マーケターは「何をするか」ではなく「どうやるか」に集中できる。


使うAIツール

タスク分解には、会話形式で詳細化できるツールが向く。

ChatGPT(GPT-4o):大きな目標を渡すとタスクを階層的に分解してくれる。「フェーズ1・フェーズ2」「担当:マーケター・デザイナー・エンジニア」のように構造化した出力を得やすい。

Claude(Anthropic):プロジェクト背景や制約(予算・人数・期間)を長文で渡しても整理しやすい。「この制約の中で現実的なタスクリストを」という用途に向く。

Notion AI:Notionでプロジェクト管理をしているチームは、プロジェクトページ上でインライン生成できる。出力したタスクをそのままデータベースに展開できる。


手順

ステップ1:ゴールと制約を言語化する

タスク分解を始める前に「何をもって完了か」を一文で決める。ゴールが曖昧だとタスクも曖昧になる。

確認すべき4点:

  1. ゴール:何を達成したいか(例:新製品LP公開・月次リード目標達成)
  2. 期限:いつまでに完了するか
  3. リソース:担当者は何人、予算はいくらか
  4. 制約:外部依存(デザイン会社・開発チームの稼働など)

この4点をプロンプトに入れると、現実的なタスクリストが出やすくなる。


ステップ2:AIにタスク分解を依頼する

プロンプト例(新規キャンペーンのタスク分解):

あなたはマーケティングプロジェクトマネージャーです。
以下の目標をタスクに分解してください。

【目標】
新製品の認知拡大キャンペーンを〇月〇日に公開する

【リソース】
担当者:マーケター2名(コンテンツ担当・広告担当)
期限:〇月〇日(本日から〇週間)
外部:デザイン会社(入稿から3営業日で納品)

【出力形式】
- フェーズ(準備・制作・公開・効果測定)に分けて出力
- 各タスクに「担当者の役割」「作業日数の目安」「前提条件(依存タスク)」を付ける
- 合計タスク数は15〜20件

ステップ3:粒度を調整する

AIが出力したタスクは粒度が不均一になることがある。「LPデザイン」という1タスクが入っていたとすると、実際には「ワイヤーフレーム確認→デザイン発注→初稿確認→修正依頼→最終確認」という複数タスクに分割される。

粒度を細かくする追加指示:

「LPデザイン」のタスクをさらに細かいサブタスクに分解してください。
1サブタスクが1人・1日以内で完了できる粒度にしてください。

逆に粒度が細かすぎる場合:

このタスクリストを整理して、関連するものをまとめてください。
管理しやすいよう10〜12件に収めてください。

ステップ4:優先順位と依存関係を整理する

タスクリストができたら、順番と依存関係を確認する。この作業もAIに頼める。

プロンプト例:

以下のタスクリストを整理して、実行順序と依存関係を示してください。
「このタスクが完了しないと次のタスクが始められない」という関係を明記してください。
並行して進められるタスクも示してください。

【タスクリスト】
(上で出力されたリストを貼り付け)

具体的な活用場面1:LP公開プロジェクトのタスク分解

新製品のランディングページを0から作るプロジェクトは、タスクが多岐にわたる。コンテンツ設計・デザイン・コーディング・確認・公開・計測設定など、関わる人と工程が多い。

この場面でAIにタスク分解を頼むと、「調査・構成・制作・確認・公開・測定」の6フェーズに分けた20件前後のタスクリストが出る。特に見落としやすい「GTM設定」「OGP確認」「モバイル表示確認」「フォーム送信テスト」などのチェックタスクも含めて出力させると、公開前の抜け漏れが減る。

プロンプト例(LP公開プロジェクト用):

新製品LPを〇週間で公開するためのタスクリストを作成してください。
担当は「マーケター(ディレクション・コピー)」「デザイナー(外注)」「エンジニア(社内)」の3者です。
フェーズは「調査・構成設計」「コンテンツ制作」「デザイン・実装」「確認・テスト」「公開・計測設定」の5つで整理してください。
見落としやすい確認タスク(表示テスト・フォーム動作・計測設定など)も含めてください。

具体的な活用場面2:コンテンツカレンダー1ヶ月分のタスク分解

ブログ・SNS・メルマガを並行して運用するマーケターは、月初に1ヶ月分のコンテンツ制作タスクを整理する必要がある。「今月何本作るか」だけでなく「誰がいつ何をやるか」まで分解しないと後半に詰まる。

月次のコンテンツ計画とチームのリソースをAIに渡して「1ヶ月分のコンテンツ制作タスクをスケジュールに落として」と頼む。「記事A:テーマ確定→執筆→初稿確認→修正→公開」のようにコンテンツ単位でサブタスクが並んだ形で出力される。

プロンプト例:

以下の条件で、1ヶ月のコンテンツ制作タスクをスケジュール付きリストで出力してください。

【条件】
制作物:ブログ記事4本・メルマガ4通・Instagram投稿12本
担当者:コンテンツ担当1名・SNS担当1名
1ヶ月の稼働日:〇日(〇月〇日〜〇月〇日)
定例確認:毎週月曜

【出力形式】
週ごとに分けて、各タスクに「担当者の役割」「期日」を付ける

うまくいかない場合のポイント

タスクが抽象的すぎて実行できない場合:「1タスクを1文のアクション動詞で書いて」と指示する。「LP制作」ではなく「LPのワイヤーフレームを作成し担当者に共有する」のように書かせると実行しやすくなる。

タスク数が多すぎて管理できない場合:「優先度の高い上位10件に絞って」と追加指示する。あるいは「今週中に完了すべきタスクだけ抽出して」と時間軸で絞る。

依存関係が把握できない場合:「このタスクをガントチャート形式(テキスト版)で表現して」と頼むと、縦軸がタスク・横軸が週/日になった表で整理してくれる。Googleスプレッドシートに貼り付けやすい。

実際の稼働に合わないスケジュールになる場合:チームの制約(他プロジェクトの並行稼働・外注依存の日数など)を最初のプロンプトに入れる。制約がないとAIは最適条件での計画を出す。


他のマーケティング業務へのリンク

タスク分解と関連する業務もAIで効率化できる。

よくある質問

AIが提案するタスクリストはそのまま使えますか?

使えるケースと使えないケースがある。タスクの粒度・順番・担当者などは自社の状況に合わせて調整が必要。AIのリストはたたき台として使い、抜け漏れの確認と優先順位付けは人間がやる。

タスク分解の粒度はどのくらいにすべきですか?

1タスクが1人・1日以内で完結できる単位が目安。「LP制作」のような大きなタスクは「ターゲット確認」「構成作成」「コピーライティング」「デザイン発注」「公開確認」に分割する。粒度が粗いとタスクが滞留し、細かすぎると管理コストが増える。

依存関係(順番)もAIに整理してもらえますか?

できる。プロンプトに「各タスクの前提条件(依存関係)も示してください」と追記すると、どのタスクが終わらないと次が始められないかを整理して出力してくれる。プロジェクトの順番を決める際に使いやすい。

チーム全体のタスク割り振りにも使えますか?

使える。メンバーの役割をプロンプトに渡して「以下の担当者に割り振って」と指示すると、役割ベースのアサイン案を出力できる。ただし各人の稼働状況・スキルは人間が補完する必要がある。