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業務SaaS、AIエージェントの利用に課金する動き

業務SaaS、AIエージェントの利用に課金する動き

この記事の要点

ServiceNow・SAP・Workdayが、外部のAIエージェントが自社データや業務を呼び出す際に専用の経路を通させ、操作量に応じて課金する仕組みを相次いで打ち出している。1人いくらの席数課金が崩れ、エージェントの稼働量で費用が決まる時代へ。AI予算の前提が変わる。

結論

ServiceNow・SAP・Workdayといった業務システムの大手が、外部のAIエージェントに自社のデータや業務を呼び出させる際、専用の経路を通させて操作の回数に応じて課金する仕組みを相次いで打ち出している。利用者1人あたりいくらという長年の席数課金が崩れ、エージェントがどれだけ働いたかで費用が決まる方向に進む。AIエージェントを業務に広げるほど、費用は使った分だけ積み上がる。AI予算の立て方そのものを見直す必要が出てきた。

何が起きているのか

各社の打ち手は共通している。ServiceNowは、外部のエージェントが同社のデータや業務に触れるときに必ず通る経路を設け、操作量を計測して課金する仕組みを示した。あわせて、Workdayやその他のシステムをまたいで使える入口も用意し、ClaudeやGemini、Codexといった外部のエージェントが同社の業務エンジンを呼び出して実際の作業を実行できるようにしている。

SAPは、エージェントが業務ルールに触れる際に同社の連携基盤を経由させ、ここも利用量で課金するとしている。Workdayは、エージェント専用の記録や権限の管理の仕組みと、社内外のエージェントが通る単一の入口を整え、増えすぎるエージェントを統制する基盤として位置づける。直近では、CognizantがServiceNowのエージェントを横断で呼び出す相互運用を6月18日に発表しており、外部から業務SaaSのエージェントを動かす流れは加速している。

背景にあるのは、席数課金の崩れだ。これまで業務SaaSは利用者の人数で売上が決まっていた。だが、人の代わりにエージェントが大量の操作をこなすようになると、人数では稼働量を捉えられない。各社は自社データへの入口に値付けをして、稼働量で稼ぐ形へ移ろうとしている。料金の刻みや対象は流動的で、最新は公式で確認してほしい。

現場の実務にどう効くか

AI推進担当にとっての要点は、エージェントの導入効果を費用とセットで見積もる必要が出たことだ。エージェントが各SaaSを何回呼び出すかで費用が変わるため、便利だからと使い放題にすると請求が膨らむ。同じ流れはAIの提供側でも進んでおり、Microsoft Work IQはM365データに従量課金を始め、Copilot Coworkも従量課金で長時間作業を代行する形になった。エージェントの稼働量が費用に直結する前提は、SaaS側にも広がっている。

実務では、まず主要なエージェントが各SaaSをどれだけ呼び出すかを見積もり、上限や予算枠を決めておきたい。そのうえで、成果の出ている使い方に予算を寄せ、試しただけの使い方を見直す。経営層への説明の組み立てはAI推進の予算の取り方と経営層への説明方法、費用が膨らんだときの対処は生成AIのコストが高いと感じたときの見直し方が参考になる。

まとめ

エージェントの時代は、費用が席数ではなく稼働量で決まる時代でもある。業務SaaSが自社データへの入口に値付けを始めたことで、使うほど費用が積み上がる構造が広がった。自社では、エージェントの想定稼働量を見積もり、上限と予算枠を先に決めてから本格展開に進みたい。

出典

よくある質問

業務SaaSのAIエージェント課金とは何ですか。

ServiceNowやSAP、Workdayが、外部のAIエージェントに自社のデータや業務を呼び出させる際、専用の経路を通させて操作の回数に応じて課金する仕組みです。これまでの利用者1人あたりいくらという席数課金に加え、エージェントがどれだけ働いたかで費用が決まる方向に進んでいます。

企業は費用面でどう備えればよいですか。

エージェントが各SaaSをどれだけ呼び出すかで費用が変わるため、想定する操作量を見積もり、上限や予算枠を決めておくことが重要です。成果の出る使い方に予算を寄せ、試しただけで止まっている使い方を見直す運用が要ります。料金体系は時期で変わるため、最新は公式で確認してください。