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出版社がGoogleを提訴 Gemini学習に無断利用と主張

出版社がGoogleを提訴 Gemini学習に無断利用と主張

この記事の要点

出版社と著者がGoogleを集団提訴し、著作物をGeminiの学習に無断で使ったと主張した。原告にHachetteやElsevierら。Sony対Sunoの略式判決も間近。AI学習と著作権の線引きが実務に迫る。

結論

出版社と著者がGoogleを集団提訴し、著作物をGeminiの学習に無断で使ったと主張した。原告にはHachette、Cengage、Elsevier、著者のScott Turow氏らが名を連ねる。あわせて、Sony Music対Sunoの略式判決も間近に迫る。AIの学習と著作権の線引きが法廷で問われており、コンテンツを扱う企業にとって権利処理の重要性が増している。

いつ・誰が・何を

出版社と著者のグループは7月中旬、Googleを相手取り集団訴訟を起こした。主張は、著作物を許諾なくAI基盤Geminiの学習に使ったというものだ。原告にはHachette、Cengage、Elsevier、著者のScott Turow氏、著者団体のS.C.R.I.B.E.が含まれる。

訴訟は増え続けている。7月9日時点で、米国と各国の裁判所で125件を超えるAIの著作権訴訟が係争中か、直近で決着している。争点は共通で、著作物を許諾なくAIの学習に使うことが公正な利用にあたるかどうかであり、この問いは文章、画像、コード、動画に等しく当てはまる。

次の節目は、マサチューセッツ地区で予定されるSony Music対Sunoの略式判決の審理だ。過去には、これまでで最大の和解として、AnthropicがBartzらとの訴訟でおよそ48万2,000点の著作物を対象に15億ドルで合意した例がある。判断は今後の審理で変わりうるため、確定した内容は各裁判所の発表で確認してほしい。

現場の実務にどう効くか

判例が固まるまでの間、企業ができる備えは2つある。1つは、他社の生成物を業務で使うとき、その学習データや利用条件を契約や規約で確かめることだ。もう1つは、自社の記事、資料、画像がAIの学習に使われる可能性を前提に、公開範囲と利用条件を整理しておくことだ。特に、外部に出す文章や画像は、生成物と自社制作物の区別を管理しておくと、後の権利主張で困りにくい。

著作権の基礎は生成AIの著作権・知的財産の基礎知識 業務で気をつける点で押さえられる。透明化の動きはGoogle広告、AI生成の透明化ラベル導入、企業間の法的対立の例はアップルがOpenAIを提訴。営業秘密の窃取主張も参照してほしい。

なぜ判断が定まらないのか

同じ「学習は公正な利用か」という問いに、裁判所ごとに違う答えが出うるのが現状だ。米国では公正な利用の枠組みで争われ、事案の細部で結論が分かれる。過去には、ドイツのミュンヘン地方裁判所が2025年11月、ChatGPTによる歌詞の記憶と再現が著作権を侵害したと判断し、学習のための例外は適用されないとした例もある。国や事案で線引きが揺れるため、1つの判決だけで全体を読むことはできない。

Anthropicが48万2,000点を対象に15億ドルで和解した例は、1点あたりおよそ3,113ドルという水準を示した。和解額の相場観が形になりつつある一方、これは1つの合意にすぎず、他の事案に自動で当てはまるわけではない。判断の枠組みが固まるには、まだ時間がかかる。

実務でできる3つの備え

判例待ちの間も、企業が取れる備えはある。第一に、外部のAIツールを業務で使うとき、その学習データと利用条件を契約や規約で確認する。第二に、自社が作る文章、資料、画像を、生成物か自社制作物かで区別して管理し、権利の由来をたどれるようにする。第三に、外部に公開するコンテンツについて、AIの学習に使われる可能性を前提に、公開範囲と利用条件を明示しておく。これらは判決の結果に関わらず、無用な争いを避ける土台になる。判断は今後の審理で変わりうるため、確定した内容は各裁判所の発表で確認してほしい。

出典

よくある質問

今回の訴訟は何が争点か

著作物を許諾なくAIの学習に使うことが公正な利用にあたるかが争点です。この問いは文章、画像、コード、動画に共通します。原告はHachette、Cengage、Elsevier、著者のScott Turow氏らで、GoogleがGeminiの学習に無断で使ったと主張しています。

自社のコンテンツ運用に影響はあるか

他社の生成物を利用する場合も、自社の著作物が学習に使われる場合も、権利の扱いを確認する重要性が増します。判例はまだ流動的です。契約や利用規約で学習利用の可否を確かめ、社内の生成物の管理を整えるのが実務上の備えになります。