事務・アシスタントの情報リサーチをAIで効率化する方法
この記事の要点
取引先調査・補助金検索・比較検討など事務・アシスタント業務のリサーチをAIで効率化する具体的な手順とプロンプト例。情報の信頼性確認の方法も解説する。
結論:AIはリサーチの「下調べと整理」に使い、一次情報の確認で締める
事務・アシスタントのリサーチ業務には、取引先の会社概要収集、補助金・助成金の候補選定、会議室やイベント会場の比較、社内で使うツールの選定調査など、毎回一から調べる手間のかかる作業が含まれる。AIツールはこうした「全体像を把握して選択肢を整理する」工程を大幅に短縮できる。
ただし、AIは古い情報や誤情報を自信を持って提示することがある。正しい使い方は「AIで仮説と全体像を作り、公式サイトや一次情報で裏付けを取る」という2ステップだ。
使うAIツールの特徴
| ツール | 検索連携 | 適した用途 |
|---|---|---|
| Claude Pro | なし(学習データ内) | 整理・構造化・比較表の作成 |
| ChatGPT Plus(検索モード) | Bing連携あり | 最新情報の概要把握 |
| Perplexity | リアルタイム検索 | 出典付きの素早い情報収集 |
| Gemini(Google) | Google検索連携 | 最新ニュース・Googleサービス連携 |
| Microsoft Copilot | Bing連携あり | 社内Officeファイルと組み合わせた整理 |
リアルタイムの情報が必要なリサーチにはPerplexityやChatGPTの検索モードが有効だ。一方、すでに手元にある資料を整理・比較するにはClaude Proが向いている。
手順:AIでリサーチを効率化する流れ
ステップ1:リサーチの目的と判断基準を明確にする
「○○について調べて」だけでは出力がぼんやりする。以下の点を整理してからプロンプトを作る。
- 何を決めるためのリサーチか(取引先候補の選定・補助金の申請可否確認・ツール選定、など)
- 判断基準は何か(コスト・対応速度・信頼性・申請期限、など)
- 結果の使い方は何か(上司への報告・社内稟議書・比較表の作成、など)
ステップ2:全体像の把握と選択肢の洗い出しをAIに依頼する
リサーチの最初に「どんな選択肢があるか」「何を比較すべきか」をAIに整理させる。この段階では正確な最新情報よりも、判断の軸を作ることを優先する。
補助金・助成金の候補を洗い出すプロンプト例
私は中小企業の事務担当です。
以下の条件に当てはまる補助金・助成金の候補を洗い出してください。
【会社概要】
・業種:[製造業 / サービス業 など]
・従業員数:[○○名]
・検討している取り組み:[設備投資 / IT導入 / 採用強化 など]
・所在地:[都道府県]
【希望する情報】
1. 候補となる補助金・助成金の名称一覧(5件程度)
2. 各補助金の概要・補助率・上限額(表形式)
3. 申請窓口(国・都道府県・市区町村)
4. 注意点・確認が必要な事項
出典や最新情報は公式サイトで確認が必要なことを前提として、
現時点での参考情報として整理してください。
ステップ3:比較表を作成する
選択肢が複数ある場合は比較表を作らせる。上司への報告や社内稟議に直接使える形にできる。
会場・備品の比較表を作成するプロンプト例
以下の情報を表形式に整理してください。
社内イベント(参加者30名、半日)の会場候補3件の比較表です。
【会場A】
・名称:○○会議室
・収容人数:50名
・料金:半日○○円
・設備:プロジェクター・ホワイトボード・Wifi
・交通:最寄り駅から徒歩5分
【会場B】
・名称:△△ホール
・収容人数:40名
・料金:半日○○円
・設備:プロジェクター・Wifi(ホワイトボードなし)
・交通:最寄り駅から徒歩12分
【会場C】
・名称:□□レンタルスペース
・収容人数:35名
・料金:半日○○円
・設備:プロジェクター・ホワイトボード・Wifi・ケータリング可
・交通:最寄り駅から徒歩3分
以下の観点で比較表を作り、総合コメントを1〜2文で付けてください。
・料金 ・収容人数の余裕 ・設備の充足度 ・アクセス
ステップ4:一次情報で裏付けを取る
AIが出した候補・情報を公式サイトや一次ソースで確認する。特に以下は必ず確認する。
- 補助金・助成金の申請期限と要件(変更・終了している場合がある)
- 取引先の住所・代表者・資本金(登記情報や信用調査で確認)
- 料金や条件(公式サイトの最新情報と照合)
うまくいかない場合の対処法
出てくる情報が古い・間違っている
検索連携機能のあるPerplexityやChatGPTの検索モードを使う。それでも最新情報が必要な場合は公式サイトを直接確認するのが確実だ。AIには「この情報は○○年時点の知識に基づきます。最新情報は公式で要確認」と書かせる設定にするとよい。
選択肢が多すぎてどれがよいか分からない
「自社の優先条件は○○と△△です。この条件で順位をつけてください」と絞り込みの基準を与える。「他の条件が同じならコストが低い方を優先」のように優先順位のルールを明示すると推薦が絞られる。
レポートが長すぎて上司に渡しにくい
「A4一枚以内」「箇条書きで上位3点のみ」と形式を指定する。または「まず結論と推薦案を1文で書き、根拠を後に続けてください」と構成を指定する。
事務・アシスタント固有の活用場面
社内で使うツール・サービスの選定調査をまとめる
「クラウド名刺管理ツールを導入したい。費用・機能・サポート体制で5社を比較してください」というプロンプトを入力すると、比較の軸と候補リストが数分で揃う。各社の公式サイトで確認すべき項目も指摘してもらえるので、その後の調査が効率的になる。稟議書の根拠資料として使える比較表を最初から作成させると後工程が省ける。
取引先訪問前の事前情報を整理する
「〇〇株式会社(製造業・従業員300名)への初回訪問前に知っておくべき業界動向と、その会社が抱えやすい課題を整理してください」と入力すると、会議の事前準備として使える情報がまとまる。公式サイト・プレスリリースで得た情報をAIに渡してさらに整理させると、商談の準備が短時間でできる。
予定の管理や訪問スケジュールのAI活用についてはスケジュール管理を参照してほしい。
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よくある質問
AIで調べた情報はそのまま使っても大丈夫ですか?
AIは事実を誤って出力する場合がある。特に最新情報・数値・固有名詞は公式サイトや一次情報で必ず確認する。AIの回答は「仮説・下調べ」として扱い、重要な判断に使う前に裏付けを取る。
AIを使ったリサーチと通常の検索の使い分けはどうすればよいですか?
AIは「〜について整理して」「候補を比較して」といった構造化・整理が得意で、検索は最新情報や一次情報の確認に向いている。まずAIで全体像を把握し、次に検索で裏付けを取るという順序が効率的だ。
リサーチ結果を上司に報告しやすい形にまとめるには?
プロンプトに「○○担当者への報告用」「A4一枚にまとめる形式」と指定する。表形式や箇条書きを指定すると比較・選択肢の提示がしやすくなる。出典や確認が必要な事項も明記するよう指示する。
会社・団体情報のリサーチにAIは使えますか?
AIが学習したデータに含まれる情報は提示できるが、最新の財務情報・組織変更・代表者情報は変わっている可能性がある。公式サイト・登記情報・帝国データバンクなどと組み合わせて使う。