事務・アシスタントのアンケート設問をAIで作る方法
この記事の要点
AIを使えば、社内アンケートや満足度調査の設問が30分以内で完成します。事務・アシスタント業務向けのプロンプト例と設問設計のポイントを解説します。
結論
AIにアンケートの目的・回答者・活用方法を伝えると、設問の草案が30分以内で出来上がります。設問設計の経験がない担当者でも、中立的でばらつきのない設問を作れます。選択肢の設定や回答形式の指定もAIが提案してくれるため、集計・分析に使いやすい形で整えられます。
どのAIツールを使うか
アンケート設問の作成に向いているツールを比較します。
| ツール | 特徴 | 向いているシーン |
|---|---|---|
| ChatGPT(GPT-4o) | 設問の修正・バリエーション生成が得意 | 設問を対話形式で磨いていく場合 |
| Claude(Sonnet以上) | 目的に応じた設問設計の提案が丁寧 | 初稿を一気に作りたい場合 |
| Microsoft 365 Copilot | WordやFormsと連携 | Microsoft Formsを使う場合 |
GoogleフォームやMicrosoft Formsに設問を入力する手間を省くため、AIが出力したテキストをそのままコピーして貼り付ける流れが実用的です。
手順:アンケート設問をAIで作る
ステップ1:アンケートの目的と条件を整理する
AIに渡す前に、以下を明確にします。
- 目的:何を知りたいのか(満足度、改善点、ニーズ調査など)
- 回答者:誰に聞くか(全社員、特定部署、取引先など)
- 活用方法:結果をどう使うか(改善施策の検討、報告書の作成など)
- 設問数の目安:何問まで許容されるか
- 回答形式の希望:選択式・5段階評価・自由記述
ステップ2:プロンプトを入力する
以下はコピーして使えるプロンプト例です。
以下の条件で社内アンケートの設問を作成してください。
【目的】社内の福利厚生制度に対する満足度と改善ニーズを把握する
【回答者】全社員(正社員・パートタイム含む、約100名)
【活用方法】人事部が来年度の制度見直しの参考にする
【設問数の目安】10問以内
【回答形式の希望】
- 満足度は5段階評価(1:非常に不満〜5:非常に満足)
- 理由や改善案は自由記述
- 選択式は可能な範囲で選択肢も含める
【注意点】
- 誘導的な表現を避け、中立的な設問にする
- 専門用語を使わず、パートタイム社員でも理解できる言葉で書く
- 設問の回答に要する時間の目安も最後に示してください
ステップ3:設問を精査する
AIが出力した設問を以下の観点で確認します。
- 誘導的な表現がないか:「〜は満足度が高いと思いますか?」のような前提が入っていないか
- ダブルバーレル質問がないか:「内容と頻度に満足していますか?」のように2つのことを1問で聞いていないか
- 回答しやすい設問順序か:答えやすい設問から始まっているか
- 集計方法と設問形式が合っているか:数値比較したいのに自由記述になっていないか
ステップ4:選択肢を補完する
選択式の設問は、選択肢が適切でないと回答がばらけます。
以下の設問の選択肢を、網羅性と中立性を保つよう見直してください。
【設問】
あなたが最もよく利用する福利厚生制度を選んでください(複数選択可)
【現在の選択肢案】
・健康診断
・慶弔見舞金
・育児休業
・社員食堂
【追加してほしい観点】
- 利用率が高そうな制度を追加する
- 「その他(自由記述)」の選択肢を入れる
- 選択肢が5〜8個に収まるよう調整する
具体例2つ
例1:社内イベント(懇親会)の満足度調査
部署の懇親会が終わった後に送るアンケートを想定します。次回の改善に使うことを目的とし、5設問程度に絞った簡易版です。
以下の条件で、懇親会後に送る満足度アンケートの設問を作成してください。
【目的】次回の懇親会の内容・運営を改善するための意見収集
【回答者】懇親会参加者(約25名、社内スタッフ)
【設問数】5問程度
【回答形式】4段階評価+自由記述1問
【注意点】
- 回答時間は2分以内に収まるようにする
- 会場・食事・時間帯・企画内容をそれぞれカバーする
- 最後に「次回に取り入れてほしいこと」を自由記述で聞く
出力された設問はGoogleフォームに5分で入力できる分量になります。懇親会から2〜3日以内にメールで送ると回収率が高くなります。このメールの作成はメール作成のAI活用を参照してください。
例2:業務マニュアルの読みやすさ調査
新しく整備した業務マニュアルを配布した後、実際に読んだ担当者に使い勝手を聞くアンケートです。
以下の条件で、業務マニュアルの利用者向けアンケートを作成してください。
【目的】マニュアルの内容・構成・表現の改善点を把握する
【回答者】マニュアルを実際に使った担当者(5〜10名)
【設問数】8問以内
【回答形式】
- 理解しやすさは5段階評価
- 具体的に理解しにくかった箇所は自由記述
- 追加してほしい項目は選択式(複数選択可)
設問の順序は「全体的な評価→各パートの評価→改善要望」の流れにしてください。
この設問を使うことで、次のマニュアル更新時に優先して直すべき箇所が特定できます。
うまくいかない場合
設問が多くなりすぎる
「設問を10問以内に絞ってください。最も重要度の高いものを優先してください」と追加指示を出します。または「回答時間3分以内に収まる設問数にしてください」と時間制約で絞ります。
設問が似たようなものばかり
「各設問が異なる観点をカバーするようにしてください」と指示します。また「目的・プロセス・結果・改善の4つの観点で1問ずつ作ってください」のように観点を指定すると分散します。
誘導的な表現が消えない
「この設問を中立的に言い直してください」と個別に修正を依頼します。具体的には「現状の設問:(誘導的な設問)」「問題点:前提が肯定的すぎる」のように問題を明示すると修正精度が上がります。
選択肢が網羅されていない
「この選択肢で回答できない人がいる場合、どんなケースが考えられますか?」とAIに問いかけます。抜け漏れが見えたら選択肢を追加するか「その他」を加えます。
アンケートの種類と設計のポイント
事務・アシスタント業務でよく作るアンケートの種類と設計上の注意点を整理します。
| アンケートの種類 | 主な目的 | 設計のポイント |
|---|---|---|
| 社内満足度調査 | 職場環境・制度への意見収集 | 匿名性の確保、評価尺度の統一 |
| 研修後アンケート | 研修の効果測定・改善 | 理解度・満足度・行動変容の3点 |
| イベント後アンケート | 次回の改善点収集 | 設問を5問以内に絞る |
| 業務改善調査 | 現場の課題・要望収集 | 具体的な改善案を書きやすい自由記述を入れる |
| 顧客満足度調査 | サービス・対応への評価 | NPS(推奨度)設問の活用 |
アンケート結果の集計をAIに任せる
回収後のデータをAIに渡して集計・分析させることもできます。
以下のアンケート結果を集計・分析してください。
【回答データ(CSV形式)】
(ここにデータを貼り付け)
【依頼内容】
・設問ごとの平均点を算出してください
・自由記述の回答をカテゴリ別に分類してください(改善要望、肯定的意見、その他)
・「最も多く挙げられた改善要望」トップ3を抽出してください
・結果を1枚のサマリーとして整理してください
集計結果を1枚サマリー資料として整形すれば、上長への報告に使えます。
まとめ
AIを使ったアンケート設問の作り方をまとめます。
- 目的・回答者・活用方法・設問数・回答形式をプロンプトに明記する
- 「中立的な表現」「誘導なし」を明示的に指示する
- 出力後に誘導的表現・ダブルバーレル・設問順序を確認する
- 選択肢の網羅性を確認し「その他」を必要に応じて追加する
- 回収後の集計・分析もAIに任せると報告書作成まで効率化できる
アンケートは設問の質が回答の質を決めます。AIを使って幅広い観点から設問案を出し、それを絞り込む作業を人間が行う分担が最も効率的です。
よくある質問
アンケートの設問をAIで作る場合、何を最初に伝えるべきですか?
アンケートの目的・回答者の属性・結果をどう使うかの3点を最初に伝えてください。目的が不明確なまま生成すると、設問がばらけて集計・分析に使いにくい結果になります。
自由記述とクローズドクエスチョン(選択式)はどう使い分けますか?
数値で集計したい場合はクローズドクエスチョン(5段階評価・選択肢式)、具体的な意見や改善案を集めたい場合は自由記述を使います。設問数が多い場合はクローズドを中心にして、最後に1問だけ自由記述を入れるのが回収率を下げにくい設計です。
AIが作った設問に誘導的な表現が含まれることはありますか?
あります。「〜についてどれほど満足していますか?」のような肯定的な前提が入った設問が生成されることがあります。プロンプトで「中立的な表現にしてください」と指示し、出力後に設問を読み直して確認してください。
回答率を上げるためのアンケート設計のポイントはありますか?
設問数は10問以内が目安です。回答時間が3分を超えると回収率が下がる傾向があります。AIに「回答に要する時間を3分以内に抑えてください」と指定すると設問数が自動調整されます。