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マーケティングの議事録をAIで自動作成する手順

マーケティングの議事録をAIで自動作成する手順

この記事の要点

マーケティング会議の議事録を文字起こしデータからAIで自動生成する手順を解説。プロンプト例と、作業時間を60分から10分に短縮するポイントを紹介する。

結論

1時間のマーケティング会議の議事録を、文字起こしデータからAIで生成すると、まとめ作業が60分から10分程度に短縮できる。ポイントは、AIに「全文を要約してください」と丸投げしないことだ。決定事項・アクションアイテム・期限・担当者を構造的に出力させるプロンプトを用意することで、そのまま共有できる議事録を出力させられる。


使うAIツール

議事録作成に使えるツールは、作業の出発点によって2系統に分かれる。

文字起こしと議事録生成を一体で行うツール

ツール特徴
Notta日本語の精度が高い。会議後に議事録テンプレートで出力できる
Microsoft Copilot(Teams連携)Teamsでの会議なら録音・要約・議事録が自動化できる
Zoom AI CompanionZoom会議の録音から要約と次のアクションを自動生成

最新の料金・機能は各公式サイトで確認してほしい。

テキストデータからAIで議事録を生成するツール

すでに文字起こしデータがある場合は、ClaudeやChatGPTにテキストを渡して構造化する方法が使いやすい。自由度が高く、自社フォーマットへの対応もしやすい。


手順:文字起こしデータからAIで議事録を作る

ステップ1:文字起こしデータを準備する

録音データをNottaやAdobeのAI文字起こし機能で書き起こす。または会議ツールの自動文字起こし機能を使う。精度が低い部分があっても、この段階では直さなくてよい。AIが全体の文脈で補完することが多い。

発言が聞き取りにくい部分には「[不明瞭]」などのメモをつけておくと、AIがその部分を推測ではなく「確認が必要」として処理しやすくなる。

ステップ2:議事録生成プロンプトで構造化する

以下は会議の文字起こしテキストです。このテキストをもとに、議事録を作成してください。

■ 会議名:マーケティング定例(2026年6月5日)
■ 参加者:[文字起こしに登場する名前から判断してください]

■ 出力フォーマット:
## 決定事項
(番号付きリストで、何が決まったかを明確に)

## アクションアイテム
| 担当者 | タスク | 期限 |
|---|---|---|

## 議論のポイント
(決定に至った背景や議論の要点を3〜5点の箇条書きで)

## 次回会議
日時・アジェンダ(文字起こしに情報がない場合は「確認が必要」と記載)

---
[文字起こしテキストをここに貼り付け]

フォーマットをプロンプトに埋め込むことで、毎回同じ構造の議事録が出力される。

ステップ3:決定事項とアクションアイテムを確認する

AIの出力で最も重要な確認ポイントは次の3つだ。

  1. 決定事項の正確さ:議論中の案を「決定事項」として誤記録していないか
  2. アクションアイテムの担当者名:似た名前の混同がないか
  3. 期限の記録:発言が曖昧だった場合、AIが適当な日付を入れていることがある

この3点を確認したら、配布前に関係者へ送って内容の確認を依頼するのが安全な運用だ。

ステップ4:配布・保存する

確認済みの議事録をSlackやメールで送付する。保存先はNotionやGoogle Driveなど、チームが参照できる場所にする。次回会議のアジェンダは、前回のアクションアイテムから自動的に作成できるようにしておくと継続運用がしやすい。


マーケターが遭遇する具体的な場面

場面1:週次マーケティング定例の議事録を毎週自動化する

毎週月曜に行う1時間のマーケティング定例では、KPIの確認・施策の進捗・翌週の予定が話し合われる。議事録を書くのが毎週30〜60分かかり、担当者の負担になっている。

定型フォーマットのプロンプトを用意し、文字起こしデータを毎回貼り付けるだけの運用にする。会議が終わって15分以内に議事録を配布できるようになると、翌日のアクション開始が早くなる。

以下は週次マーケティング定例の文字起こしです。以下のフォーマットで議事録を作成してください。

## 今週のKPI結果(数値は文字起こしから正確に転記)
## 施策ごとの進捗(課題があれば明記)
## 決定事項(決まったことだけを記録。議論中の意見は含めない)
## アクションアイテム
| 担当者 | タスク | 期限 |
|---|---|---|
## 次週の予定

※「[不明瞭]」の箇所は推測せず、「要確認」として残してください。

---
[文字起こしテキスト]

「推測せずに要確認として残す」指示を入れることで、AIが存在しない情報を作り出すリスクを減らせる。

場面2:広告代理店との月次報告会議の議事録を整える

代理店との月次会議は2時間以上になることが多く、改善施策・費用調整・次月の方針など、内容が多岐にわたる。参加者も5名以上いるため、発言をあとから整理するのが難しい。

会議中は詳細なメモを取るより、発言の録音に集中し、文字起こしをAIで整理させる方が実用的だ。ただし代理店が参加する会議では、録音前に参加者全員の同意を得ることが必要になる。

以下は広告代理店との月次レポート会議の文字起こしです。
議事録として整理してください。

■ 目的:先月の広告運用結果の確認と、来月の施策方針の合意

■ 出力フォーマット:
## 運用結果サマリー
(数値は文字起こしから正確に転記。不明な数値は「要確認」とする)

## 課題と改善案
(課題と、合意した対応策をペアで記録)

## 来月の施策方針(合意した項目のみ)

## 積み残し事項(次回会議で確認が必要なもの)

## アクションアイテム
| 担当者 | タスク | 期限 |
|---|---|---|

---
[文字起こしテキスト]

「積み残し事項」の列を設けることで、次回会議のアジェンダを議事録から自動で引き継げるようになる。


うまくいかない場合のポイント

決定事項と議論中の意見が混ざる

プロンプトに「決定に至らなかった意見は「決定事項」に含めないでください」と明示すると精度が上がる。それでも混入した場合は、AIに「この決定事項は会議中に合意に至りましたか?」と確認させる追加プロンプトを使うとよい。

文字起こしの精度が低くてAIが読み取れない

方言・専門用語・早口で文字起こしの精度が落ちた場合は、AIに丸投げせず、重要な部分だけ先に人間が手直しする。「この部分だけを整理してください」と範囲を絞ったプロンプトにすると、全体への影響を抑えられる。

発言者が特定できない

一人称の発言が多く「誰が言ったか」が不明な場合は、担当者欄を空欄にしたうえで「発言者が不明な場合は担当者を「要確認」としてください」と指示する。


議事録の作業を組織全体で標準化する

議事録作成をAIで効率化するには、個人の工夫を超えてチーム・部門単位でプロセスを標準化することが効果的だ。

  • 文字起こしツールを統一する
  • 議事録のフォーマットをプロンプトに埋め込んで共有する
  • 会議の種類別にプロンプトのバリエーションを用意する

提案書や報告書など、他の業務文書の作成にもAIを活用する方法をマーケティングの提案書をAIでつくる進め方マーケティングの報告書をAIで書く手順で解説している。

スライド資料の準備についてもマーケティングの資料・スライドをAIで仕上げる方法を参考にしてほしい。


まとめ

マーケティング会議の議事録をAIで作る核心は、「要約してください」と丸投げしないことだ。決定事項・アクションアイテム・期限・担当者を構造化したフォーマットをプロンプトに入れ込み、そのフォーマットで出力させる。

AIが出力した決定事項とアクションアイテムは、数値・固有名詞・期限を人間が確認してから配布する。この確認工程は省けないが、書く作業の大半をAIが担うことで、会議から15分以内に議事録を配布できる運用が現実的になる。

よくある質問

文字起こしなしで音声だけからAIで議事録を作れますか?

Notta・Otter.ai・Microsoft Teams・Zoom AIなど、録音から文字起こし・要約までを一括処理するツールがある。別途文字起こしツールを使って書き起こしたテキストをChatGPTやClaudeに渡す方法もある。どちらも精度は発言の明瞭さに依存する。

会議内容を社外AIに渡してもよいですか?

自社のセキュリティポリシーによる。社内の情報をクラウドAIに渡す前に、情報管理規定を確認することが必要。機密情報を含む会議は、社内に閉じた環境や、Microsoft Copilotのような企業向けのデータ保護が整ったツールを使うのが安全。

AIが作った議事録に決定事項や担当者名が間違って書かれることはありますか?

ある。AIは文字起こしの発言を解釈して記録するため、似た名前の混同・決定事項と意見の混同が起きることがある。最終確認は人間が行い、決定事項・担当者・期限の正確さを必ず確認してから配布する。

議事録のフォーマットを毎回統一するにはどうすればよいですか?

プロンプトに「以下のフォーマットで出力してください」とテンプレートを埋め込み、毎回同じプロンプトを使うと統一される。テンプレート付きプロンプトをNotionやSlackのブックマークに保存しておくと再利用しやすい。