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金融のAI活用、2年で倍増し75%に。検証体制が成果を分ける

金融のAI活用、2年で倍増し75%に。検証体制が成果を分ける

この記事の要点

KPMGの調査で、金融部門のAI活用が2024年の30%から75%へ2年で倍増した。財務リーダーの71%が投資に見合う成果を実感する一方、期待を超えたとするのは23%にとどまる。検証体制の整備が成果の差を生んでいる。

結論

金融の現場でAIを実際に使う組織が、2024年の30%から75%へ2年で倍増した。KPMGが公表した調査の結果だ。回答した財務部門のリーダーの71%が、AIへの投資が見合う成果を上げていると答えた。一方で、期待を超えたとするのは23%にとどまる。多くが使い始めたが、思った以上の効果を得た組織は限られる。差を生むのは導入の量ではなく、検証に備えた体制と、データを読み解く力だ。AIを入れること自体より、どう使い、どう統制するかが問われている。

いつ・誰が・何を

調査は、20か国・13業種にまたがる財務部門の上級リーダー1,013人を対象に、2026年3月に実施された。回答企業は年間売上2億5,000万ドル以上が中心だ。AIを実際に使う割合は、2024年の30%から75%へ2年で倍以上に増えた。成果としては、意思決定の質が70%、意思決定の速さが71%、予測の正確さが64%で改善したとされる。

注目すべきは、AIエージェントを財務に使う組織が、そうでない組織を平均で32ポイント引き離している点だ。予測の正確さと投資対効果では、その差が40ポイント近くまで開く。ただし、活用が広がる一方で「期待を超えた」とする割合は23%にとどまり、満足度の数字が示すより手応えを得た層は狭い。

成果を左右する要因として、調査は検証への備えとデータを読み解く力を挙げる。検証に強い組織は、誤りの削減で大きな改善を報告する割合が高く、その差は33%対6%に達する。AIを拡大できると自信を持つ割合も、42%対14%と開く。最も重要な能力として挙がったのは、データの質を見極め、出力を解釈し、業務が動ける形で伝える力だ。数値は調査時点のもので、定義や対象により変わりうるため、詳細は公式の報告書で確認してほしい。

現場の実務にどう効くか

効くのは、財務や経理でAIの活用を進める担当者だ。調査が示すのは、入れただけでは成果が頭打ちになり、検証の体制と測定の仕組みが効果を伸ばすという順序だ。まず、AIの効果を「何件処理したか」ではなく「意思決定や予測がどれだけ改善したか」で測る。指標の作り方はAI導入の効果をどう測るか 推進担当のための指標が手がかりになる。

次に、検証に備える。誰が、いつ、どのAIを使い、どんな出力を採用したかを記録に残す。記録と監査の考え方は生成AIのログ・監査の考え方で土台を作れる。導入が止まる典型はAI導入で失敗する典型パターンと回避策で先回りして避けたい。数字の根拠が説明できる状態を作ってから広げると、財務という間違いの許されない領域でも、AIを安心して任せられる範囲が広がる。

FAQ

Q. 金融以外の部門にも当てはまりますか。 調査は13業種の財務部門が対象ですが、検証体制とデータを読み解く力が成果を分けるという結論は、他部門のAI活用にも応用できます。導入の量より使い方の質を重視する考え方は共通します。

Q. 何から始めればよいですか。 効果の測り方を決めることからです。意思決定や予測の改善を数字で追える状態を作り、記録と検証の仕組みを並行して整えると、成果を説明しながら広げられます。

出典

よくある質問

調査の対象は誰ですか。

20か国・13業種の財務部門の上級リーダー1,013人が対象です。年間売上2億5,000万ドル以上の組織が中心で、2026年3月に実施されました。金融に限らず、各業種の財務部門の声を集めた調査です。

成果を出している組織の共通点は何ですか。

検証や監査に備えた体制を整えていることです。検証に強い組織は、誤りの削減で大きな改善を報告し、AIの拡大にも自信を持つ割合が高いとされます。導入の量より、使い方と統制の質が成果を左右しています。