新Siri、7月に一般ベータ開始 Gemini技術も採用
この記事の要点
AppleがGoogleのGemini技術を組み込んだ次世代Siriの一般ベータを7月に開始する。OS全体を横断して動く設計で、iPhoneやMacを業務で使う担当者の情報管理にも影響する変化である。
結論
Appleは次世代のSiriを2026年7月から一般向けベータとして段階的に提供する。開発者向けの試験はすでに始まっており、安定版は同年9月に提供される見込みとされる。今回のSiriはGoogleのGemini関連技術を組み込み、OSの中核部分で動作することでメールや写真、画面上の表示内容までリアルタイムに参照できる設計になっている。iPhoneやMacを業務で使う担当者にとって、端末内のAIアシスタントの役割が大きく変わる転換点になる。
何が起きたか
Appleが発表した新しいSiriは、自社の基盤モデルに加えてGoogleのGemini関連の技術を組み合わせて構築されているとされる。従来のSiriが個々のアプリからの呼び出しに応じて動く仕組みだったのに対し、新版はOSの中核部分で動作し、メッセージやメール、写真、さらには利用者が今見ている画面の内容まで、アプリを切り替えることなく参照できる設計になっている。会話の自然さや表現力も高まっており、単独のアプリとしても利用できるようになった。
開発者向けのベータはすでに提供されており、一般利用者向けのベータは2026年7月から始まり、安定版は同年9月に提供される見込みとされている。具体的な提供国や対応言語、機能の詳細については、随時Appleの公式発表で更新される可能性が高く、導入を検討する際は最新情報を確認するのが確実である。
GoogleとAppleの協業という異例の組み合わせ
競合関係にあるはずのAppleとGoogleが、Siriの中核技術で協業する構図は異例といえる。Appleは自社開発の基盤モデルだけでは音声アシスタントの競争力を保てないと判断し、外部の技術を取り込む決断をしたとみられる。一方のGoogleにとっては、自社のGemini関連技術がiPhoneという巨大なプラットフォームに組み込まれることで、利用者数を大きく伸ばす機会になる。両社の提携は今回のSiri刷新にとどまらず、今後のスマートフォン向けAIアシスタントの開発競争の構図を占ううえでも注目される動きである。
現場の実務にどう効くか
業務でiPhoneやMacを使う担当者にとって、OS全体を横断して動くAIアシスタントの登場は、日常の作業の一部を音声や対話で処理できる範囲が広がることを意味する。一方で、メールや写真、画面上の情報にまでアクセスする設計は、社用端末で機密情報を扱う企業にとって新たな検討事項になる。情報システム部門は、新Siriが一般提供される前に、どの範囲までの情報アクセスを許可するかを社内ポリシーとして整理しておく必要がある。AI利用ポリシーのテンプレートと作り方を参考に、端末に組み込まれたAIアシスタントについても対象に含めてルールを見直すとよい。
すでにApple Intelligenceの仕組みを使っている企業は、Apple IntelligenceのSLMとは?iPhoneで動くAIの仕組みと使い方で紹介した基本的な考え方を踏まえたうえで、今回のSiri刷新による変化点を確認しておくと理解がスムーズになる。GoogleのGemini技術が組み込まれる点は、Geminiとは?特徴・Google連携・料金を解説で触れた技術との関わりを理解するうえでも参考になる。
ツール選定の観点では、業務用の生成AIをChatGPTやClaude、Geminiなど複数の選択肢から使い分けている企業も多い。ChatGPT・Claude・Gemini徹底比較|業務での使い分け完全ガイドで挙げた比較の考え方に、端末に標準搭載されるSiriという選択肢も加えて、用途に応じた使い分けを検討する時期に来ている。
外出先でのちょっとした調べ物や日程調整にSiriを使う従業員は多く、スマホで使える生成AIアプリ比較 外出先での活用法で挙げたような使い分けの中に、今回刷新されるSiriがどう位置づけられるかも変わってくる可能性がある。社用端末の管理方針を決めている情報システム部門は、OS標準のAIアシスタントの機能拡張を、社内の他のAIツールと同列に扱ってルールを整備しておく必要がある。
出典
よくある質問
新しいSiriはいつから業務で使えるのか
開発者向けベータはすでに提供が始まっており、一般向けのベータは2026年7月から、安定版は同年9月の提供が見込まれている。具体的な提供時期は変更される可能性があるため、Appleの公式発表で最新情報を確認してほしい。
業務で使う際にどんな点に注意すればよいか
新Siriはメールやメッセージ、写真、画面上の表示内容にリアルタイムでアクセスする設計とされている。社用端末で機密性の高い情報を扱う場合は、どこまでの情報にアクセスさせるかを事前に確認し、社内のAI利用ルールに沿った運用を決めておく必要がある。