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孫正義氏、2040年AI経済はGDP2割と予測

孫正義氏、2040年AI経済はGDP2割と予測

この記事の要点

ソフトバンクの孫正義会長がSoftBank World 2026で、2040年にAIが世界GDPの20%を占めると予測。AIエージェント中心社会への備えを解説する。

結論

ソフトバンクグループの孫正義会長は7月14日、東京で開催した「SoftBank World 2026」の基調講演で、2040年には人工超知能による経済規模が世界のGDPの約20%、年間7000兆円に達するとの予測を示した。AIエージェントが自ら別のAIエージェントを生み出し能力を高めていく「自己増殖」の段階に入るとも述べており、AIエージェントを業務にどこまで組み込むかを検討している企業にとって、長期的な方向性を考える材料になる講演だった。

いつ、誰が、何を発表したか

孫氏は基調講演で、2040年までに100兆個のAIエージェントがそれぞれ自律的に判断し、24時間休みなく働く社会が訪れると述べた。人間中心だった社会の構造が、AIエージェント中心の仕組みへと移行していくという見立てだ。この変化を支える基盤として、AIエージェントが自らを改良し、さらに新たなAIエージェントを生成していく「自己進化」と「自己増殖」が同時に進むと説明した。

孫氏は自身の将来像にも触れ、自分自身をAIエージェント化して育て、その分身が24時間働く間に、自分は最もやりたいことに集中するという働き方の変化にも言及した。同じ講演では、ソフトバンクの宮川潤一社長も「AI時代の基盤へ刷新せよ」と訴え、グループとしてAIインフラへの投資姿勢を鮮明にした。具体的な投資額や新製品の発表は今回の基調講演では示されていない。

孫氏はさらに、AIの自己増殖を「止めようと思っても止められない」流れだと表現し、人類がこれまで築いてきた人間中心の秩序が転換点を迎えるという見方を示した。同時に、人間はAIエージェントに単純作業を任せることで、創造性や意思決定など人間にしかできない領域に時間を使えるようになるという前向きな側面も強調している。SoftBank Worldには国内外から多くの企業が出展し、AIエージェントを活用した業務効率化の事例が数多く紹介された。

現場の実務にどう効くか

孫氏の予測は15年先を見据えた長期的なビジョンであり、来期の予算計画に直接反映させる性質のものではない。しかし、AIエージェントが自律的に判断し連携していく方向性は、すでに現在の業務設計にも表れ始めている。複数のAIエージェントに役割を分担させる仕組みづくりはマルチエージェント設計:コーディネーターとサブエージェントの実践パターンで扱っており、AIエージェントがどこまで人間の判断を介さずに動いてよいかを決める設計はエスカレーション設計:AIが人間に引き継ぐタイミングと判断基準が参考になる。

AI推進担当者にとって重要なのは、こうした長期ビジョンを社内でどう共有するかだ。経営層にAI活用の将来像を説明する際には、具体的な数字だけでなく、業務のどの部分から自律化を進めるかという段階的な計画とセットで伝えることが説得力を持つ。経営層への説明の型は経営層をAI推進に巻き込む方法 稟議を通すコツにまとめている。AIエージェントの自律性を高めることが必ずしも自社に適した進め方とは限らないため、業務内容に応じて人の関与をどこまで残すかを個別に判断する姿勢も欠かせない。

AIが仕事を奪うのではないかという現場の不安に向き合う場面でも、こうした長期予測をどう伝えるかは工夫が要る。数字だけを示すと不安をあおる結果になりかねないため、生成AIは仕事を奪う?働き方が変わる現実で扱っているように、業務のどの部分が変わり、どの部分に人の判断が引き続き必要かを具体的に説明することが、社内の理解を得る近道になる。

孫氏がこれまで示してきたAI関連の予測は、実現時期や規模が当初の想定通りに進まないことも少なくない。それでも、AIエージェントが連携しながら自律的に業務を進める世界観そのものは、すでに国内外のAIベンダーが提供する製品の方向性とも重なっており、遠い未来の話として片付けるのではなく、自社の業務プロセスにどう関わってくるかを考える材料として受け止める価値がある。

想定される影響

2040年のGDP予測や100兆個というAIエージェントの数は孫氏個人の試算であり、第三者機関による検証を経た数値ではない。AIの発展速度や規制動向によって、実際の到達点は大きく変わりうる。企業がAI活用の中長期計画を立てる際は、こうした将来予測を参考情報として扱いつつ、自社の業務実態に即した具体的な導入計画を優先すべきだ。

出典

よくある質問

孫正義氏が示した数字の根拠は何ですか。

2040年に100兆個のAIエージェントが自律的に働く社会を前提とした試算で、人工超知能による経済規模が世界のGDPの約20%、年間7000兆円に達すると見積もっています。これは同氏の予測であり、確定した経済見通しではない点に注意してほしい。

この講演は企業のAI活用にどう関係しますか。

直接の政策発表や製品発表ではありませんが、AIエージェントが自ら別のAIエージェントを生み出す「自己増殖」段階への言及は、業務でAIエージェントをどこまで自律的に動かすかという設計判断の参考になります。