Copilotでお詫び文を作る手順
この記事の要点
Microsoft Copilotを使えば状況を入力するだけで取引先・顧客向けのお詫び文の下書きを数分で用意できる。ブラウザ版とOutlook統合版の操作手順とプロンプト例を解説する。
結論
Copilotにトラブルの状況と相手への対応方針を伝えると、取引先向けのお詫びメールの下書きが数分で完成する。定型句や文体のばらつきを避けるには、プロンプトで「どの程度の謝罪表現を使うか」まで指定することが重要だ。生成された文章は必ず人間が確認してから送ること。
必要なプランとアクセス方法
お詫び文の作成には以下の方法で使える。
ブラウザ版(copilot.microsoft.com)
無料のMicrosoftアカウントで利用できる。状況を説明してプロンプトを入力するだけで下書きが完成する。機密性の高いトラブル内容を入力する場合は社内のセキュリティポリシーを事前に確認してほしい。
Outlook統合版(Copilot for Microsoft 365)
メール返信画面でCopilotを呼び出し、「謝罪メールとして下書きを作成してください」と指示できる。受信したクレームメールに対してそのまま返信下書きを生成する用途では、Outlook統合版の方が手順が少なく済む。料金・プランは公式サイトで確認してほしい。
お詫び文作成の基本手順
ステップ1:状況と対応方針を整理する
Copilotへの指示前に次の5点を確認する。
- 何が起きたか(事実)
- 相手への影響(遅延、損害、不便など)
- 自社の対応策(再発防止策、補償の有無など)
- 相手との関係(初取引先、長期顧客、社内上司など)
- 謝罪の重さ(軽い陳謝から深いお詫びまでどのレベルか)
この5点をプロンプトに含めることで、Copilotが状況に合った文章を生成しやすくなる。対応策や補償内容はCopilotに考えさせるのではなく、自分で決めた内容をプロンプトに盛り込むことが重要だ。
ステップ2:Copilotを開く
ブラウザで copilot.microsoft.com を開き、Microsoftアカウントでサインインする。
Outlook統合版ではメール返信画面を開き、作成ウィンドウ内のCopilotアイコンをクリックする。
ステップ3:プロンプトを送る
以下はコピーしてすぐに使えるプロンプト例だ。
以下の状況に基づいて、取引先へのお詫びメールの下書きを作成してください。
状況:
- 納品予定日:6月3日
- 実際の納品日:6月10日(7日間の遅延)
- 遅延の原因:部品の調達遅れ(当社側の問題)
- 相手への影響:相手先の展示会スケジュールに間に合わなかった
- 自社の対応策:再発防止のため仕入先を複数社に分散することを検討中
条件:
- 宛名は「〇〇株式会社 〇〇様」の形で入力欄を空白にする
- 謝罪表現は深くする(「深くお詫び申し上げます」レベル)
- 対応策は「検討中」と書かず「具体的に進めています」のトーンで書く
- 文末に次回の連絡タイミングを入れる
- 署名部分は「(署名)」で省略する
ステップ4:出力を確認して修正する
生成された文章を確認する際のポイントは以下の通りだ。
- 事実関係が正確か(日付・内容の誤りがないか)
- 謝罪の表現が相手との関係に合っているか
- 自社の対応方針と矛盾していないか
- 余計な謝罪(事実でないことへの謝罪)が含まれていないか
問題がある箇所は「3段落目の対応策の部分を、展示会への代替対応について触れる内容に書き直してください」のように追加指示する。
用途別のプロンプトパターン
システム障害のお詫び(顧客向け)
以下の状況をもとに、顧客向けのシステム障害お詫び文を作成してください。
状況:
- 障害発生日時:2026年6月3日 午後2時〜午後5時(3時間)
- 影響範囲:全ユーザーがログインできない状態
- 原因:データベースサーバーの設定ミス(当社側の問題)
- 対応済み:午後5時に復旧完了
- 補償:今月の利用料金を1日分クレジット付与(決定済み)
条件:
- メール形式ではなく、サービス上の通知文として書く
- 300字以内
- 原因の詳細な技術的説明は不要
- 補償の内容を明記する
会議の欠席お詫び(社内向け)
以下の状況をもとに、社内向けのお詫びメールを作成してください。
状況:
- 欠席した会議:営業部定例会議(6月4日 10時〜)
- 欠席の理由:突発的なクライアント対応のため
- 影響:自分が担当する案件の進捗報告ができなかった
- 対応:議事録を確認した上で、個別に報告する予定
条件:
- 宛先は「部長」(名前は空白)
- 社内向けなので丁寧だが重くならないトーン
- 100字程度
クレームへの返信(製品・サービスの不具合)
Outlookで顧客からのクレームメールに返信する場合に使う。
以下のクレームメールへの返信として、お詫びと今後の対応を伝えるメールを作成してください。
クレームの内容:
- 購入した製品に初期不良があった
- 3回連絡したが返答がなかった
- 返金または交換を要求している
自社の対応方針:
- 交換対応する(返品不要、新品を即日発送)
- 返信が遅れたことを深く謝罪する
- 担当者の窓口電話番号を明記する
条件:
- 謝罪は深く、ただし言い訳は書かない
- 交換手続きの手順を箇条書きで示す
- 担当者名・電話番号の欄は(担当者名)(電話番号)で空白にする
遅延報告を兼ねたお詫び
進行中の遅延を事前に伝える場合に使う。
プロジェクトの進捗遅延を取引先に伝えるお詫びメールを作成してください。
状況:
- 当初の納期:6月15日
- 新しい納期:6月30日(15日延長)
- 遅延の理由:社内の仕様変更による手戻り
- 相手への影響:相手のリリーススケジュールに影響する可能性がある
条件:
- 謝罪は冒頭に置く
- 新しい納期を明示する
- 次の進捗報告タイミング(6月15日)も伝える
- 強い謝罪表現(「多大なるご迷惑」レベル)を使う
Outlook統合版での使い方
Microsoft 365のOutlook統合版Copilotでは、クレームメールの返信画面でCopilotを呼び出し、「このメールへの謝罪返信を書いてください」と指示するだけで下書きが生成される。
追加で「謝罪の表現を強くしてください」「対応策の段落を追加してください」とチャット形式で調整できる。送信前に内容を必ず確認することが前提だ。
Outlookでのより詳細な活用についてはCopilotでOutlookを活用する手順を参照してほしい。
よくある失敗とその対処法
謝罪が軽すぎる、または重すぎる
Copilotはデフォルトで標準的な謝罪表現を選ぶ傾向がある。「深くお詫び申し上げます」「誠に申し訳ございません」のように使いたい表現例をプロンプトに含めるか、「謝罪表現を1段階強くしてください」と追加指示する。
事実ではない謝罪や補償が生成される
Copilotが状況から類推して、実際には決まっていない補償内容や対応策を書いてしまうことがある。プロンプトに「対応策は以下の内容のみを書いてください」と明示し、自分で決定した内容以外を追加させない。
文章が長すぎてメールに向かない
お詫び文は簡潔な方が誠実さが伝わりやすい。「この文章を200字以内に圧縮してください。謝罪と対応策だけ残してください」と追加指示する。
機密情報の取り扱い
顧客名、取引金額、内部のシステム障害の詳細などを外部サービスに貼り付けることには注意が必要だ。社内のセキュリティポリシーを確認し、機密性の高い情報は伏せた形でプロンプトを作成する。
Teamsでの謝罪メッセージ
Teamsのチャットで謝罪メッセージを送る場合も、ブラウザ版Copilotで下書きを作ってから貼り付ける使い方が有効だ。「Teamsのチャンネルに投稿する謝罪メッセージとして、200字以内でカジュアルすぎない文体で書いてください」と指定する。
Teamsを使った業務コミュニケーションについてはCopilotでTeamsを活用する手順を参照してほしい。
お詫び文作成の時間比較
| 作業 | 手作業 | Copilot活用後 |
|---|---|---|
| 取引先へのお詫びメール(初稿) | 20〜30分 | 5〜10分(確認含む) |
| クレーム返信メール(複数修正版) | 30〜45分 | 10〜15分 |
| 社内向け軽いお詫び文 | 10〜15分 | 3〜5分 |
時間短縮の恩恵は特にクレーム対応が重なる時期に大きい。ただし出力の確認と事実確認を省くことはできず、その工程を含めた時間で考える必要がある。
まとめ
Copilotでお詫び文を作るときは、状況・対応策・謝罪の重さの3点をプロンプトに明示することが精度を決める。Copilotに対応策を考えさせず、自分で決めた方針をプロンプトに入れてから生成する習慣を守れば、手直しの少ない下書きが得られる。生成結果は必ず送信前に人間が確認することが前提だ。
よくある質問
Copilotが作ったお詫び文はそのまま送っても大丈夫ですか?
そのまま送ることはお勧めしません。事実確認・謝罪の原因・自社の対応方針に合っているかを必ず人間が確認してから使用してください。
Outlookでお詫びメールを作る場合、別のプロンプトが必要ですか?
Outlook統合版のCopilotでは、返信画面でCopilotを呼び出して「謝罪メールとして書き直してください」と指示するだけで下書きが生成されます。状況を追記すると精度が上がります。
お詫び文に補償や対応策を含めるには?
プロンプトに「対応策として○○を提示してください」と明記します。Copilotが事実を捏造しないよう、補償内容や対応策は自分で決めてプロンプトに含めることが重要です。
英語のお詫び文を作ることもできますか?
できます。「以下の状況をもとに、英語でビジネスメール形式のお詫び文を作成してください」と指示すればOKです。