Copilotでアンケート設問を作る手順
この記事の要点
Microsoft Copilotを使ってアンケートの設問を短時間で作る手順を解説。顧客満足度・社内調査・イベント後アンケートなど目的別のプロンプト例付きで、設問の質を高める方法も説明する。
結論:Copilotに調査目的を渡せばアンケート設問の初稿が数分で出る
アンケートの設問作成は「何を聞けばよいか」を考える時間が長くなりやすい。Copilotに調査の目的・対象者・回答形式を指示するだけで、測定したい概念をカバーした設問セットを一気に生成できる。自分では思いつかない観点や、調査設計上のバランス(定量・定性の組み合わせなど)まで提案してくれる。
以下では、顧客向け・社内向けそれぞれのプロンプト例と、Microsoft FormsとCopilotを組み合わせる手順を解説する。
前提:使えるプランとアクセス方法
スタンドアロン版
copilot.microsoft.com にMicrosoftアカウントでサインインして使う。無料版で設問の生成・修正が可能だ。出力をMicrosoft FormsやGoogleフォームに手動でコピーして使う。
M365 Copilot(組織向け有料ライセンス)
M365 CopilotとMicrosoft Formsの統合機能を使うと、Formsの作成画面でCopilotが設問を直接生成・挿入してくれる。機能の提供状況は最新のMicrosoft公式ドキュメントで確認してほしい。ライセンス状況は社内IT部門に確認する。
手順:アンケート設問を作る5ステップ
ステップ1:調査設計の3点を決める
Copilotへの入力前に、以下を整理しておく。
- 調査目的:何を明らかにしたいか(例:製品への満足度、研修の効果、職場環境への意識)
- 対象者と関係性:誰に聞くか(顧客・従業員・イベント参加者など)、回答に強制力があるか任意か
- 活用方法:結果をどう使うか(改善施策の立案、経営報告、サービス改良など)
この3点がプロンプトに含まれると、Copilotは「この調査で本当に測るべき指標」を考慮した設問を生成する。
ステップ2:目的別プロンプトを送る
パターンA:顧客満足度調査
以下の条件でBtoB向けの顧客満足度アンケートの設問を作成してください。
【調査目的】
- IT導入支援サービスを利用した企業担当者に、サービス品質・対応速度・成果への満足度を聞く
- 結果は半期ごとのサービス改善に使用する
【条件】
- 対象:直近6か月以内にサービスを利用した法人担当者
- 設問数:10〜12問
- 回答形式:5段階評価(主体)+自由記述2問以内
- 測定したい領域:
1. 担当者の対応品質
2. 納期・スピード
3. 成果(業務改善効果)
4. 全体満足度とNPS(推奨意向)
5. 継続利用意向
- 設問文は丁寧語(ですます調)、選択肢のラベルも含めて出力
パターンB:社内研修後アンケート
社内研修(AI活用研修、90分)の終了後に参加者に配布するアンケートを作成してください。
【調査目的】
- 研修内容の理解度と満足度を把握する
- 次回以降の研修改善に役立てる
【条件】
- 対象:研修参加者(社内全職種、20〜50代)
- 設問数:8〜10問
- 回答時間の目安:3分以内
- 回答形式:5段階評価+複数選択1問+自由記述1問
- 含めたい観点:
1. 内容の分かりやすさ
2. 業務への応用イメージ
3. 講師の説明スタイル
4. 研修時間・形式の適切さ
5. 今後希望するテーマ(複数選択)
6. 自由意見
パターンC:社員エンゲージメント調査
四半期ごとに実施する社員エンゲージメント調査の設問を作成してください。
【調査目的】
- 従業員の組織への帰属意識・職場環境への満足度・上司との関係性を測定する
- 部門ごとにスコアを比較し、改善が必要な領域を特定する
【条件】
- 対象:全従業員(正社員・契約社員)
- 設問数:15問以内
- 匿名回答
- 回答形式:5段階評価(主体)+自由記述1問
- 測定したい概念:
1. 仕事の意義・やりがい
2. 上司・チームとの関係
3. 成長・キャリア機会
4. 職場環境・働きやすさ
5. 全体の組織への推奨意向
- 心理的安全性を損なわない中立的な表現で書く
ステップ3:設問の品質をチェックする
生成された設問を以下の観点で確認し、問題があれば修正を依頼する。
- ダブルバーレル設問になっていないか:「品質と価格の満足度」のように1つの設問に2つの内容が混在していると回答が曖昧になる
- 誘導的な表現がないか:「〇〇が優れていると思いますか」のような誘導は外す
- 選択肢の網羅性:「その他」の選択肢が必要か確認する
- 文体の統一:設問間で敬語が混在していないか確認する
問題があれば具体的に修正を依頼する。
設問3は「使いやすさと機能の充実度、両方の満足度」を聞いており、一つの設問で二つのことを聞いています。「使いやすさ」と「機能の充実度」を別々の設問に分けてください。
ステップ4:設問の順序を最適化する
アンケートは設問の並び順が回答率と回答品質に影響する。
以下の順序原則に従って、先ほど作成した設問を並び替えてください。
1. 最初は答えやすい全体評価から始める
2. 詳細な領域別評価を中盤に配置する
3. センシティブな質問(継続利用意向・推奨意向)は後半に置く
4. 自由記述は最後にする
5. 全体的な流れが自然に感じられるようにする
ステップ5:Microsoft Formsに入力する
スタンドアロン版で生成した設問をFormsに反映する手順は以下のとおりだ。
- Microsoft Forms にサインイン
- 「新しいフォーム」を作成
- 設問ごとに「新しい質問を追加」をクリックし、テキストと回答形式を設定
- 5段階評価の設問は「評価」タイプ、選択肢は「選択肢」タイプを使う
- 設定完了後、共有リンクを取得して対象者に送付
M365 Copilotが利用可能な環境では、Formsの作成画面内でCopilotを直接起動できる場合がある。「アンケートの目的」を入力するだけで設問が自動生成・フォームに挿入される。機能の提供状況は公式ドキュメントを確認してほしい。
M365統合版での追加活用
FormsとCopilotの組み合わせ
M365 Copilotが組織で有効になっている場合、Microsoft Formsの作成時にCopilotアシスタントが使えることがある。「顧客満足度を測る10問のアンケートを作ってください」と入力するだけで設問が挿入される形式だ。
Teams会議後にアンケートを作成する
Teamsでウェビナーや社内説明会を開催した直後に「Copilotを開く」→「この会議内容に合ったフォローアップアンケートの設問を作ってください」と入力すると、会議で話した内容を参照したアンケートが生成される。イベント直後の素早いフォロー調査に使える。
うまくいかない場合のポイント
設問が表面的すぎて課題が見えにくい
「各設問に対して、回答結果からどんな示唆が得られるかをコメントとして添えてください」と依頼する。どの設問が何を測定しているかを明確にすることで、設問の深さを見直しやすくなる。
設問数が多すぎて回答者の負担になる
「回答時間3分以内に収まるよう、最も重要な設問のみ残して削除してください」と絞り込みを依頼する。Copilotは優先度の低い設問を選び出して理由とともに示してくれる。
専門用語を使いすぎて対象者に伝わらない
「対象者は〇〇に詳しくない一般ユーザーです。専門用語を平易な言葉に置き換えてください」と属性を明示して書き直しを依頼する。
5段階評価のラベルが使いにくい
「5段階評価のラベルを『1:まったくそう思わない/2:あまりそう思わない/3:どちらとも言えない/4:ある程度そう思う/5:強くそう思う』に統一してください」のように具体的なラベル文言を指定する。
アンケート設問づくりで押さえるポイント
N数と分析手法を考えてから設問を作る:分析でクロス集計を使う場合、属性設問(部門・年齢・経験年数など)を入れておく必要がある。プロンプトに「クロス集計用の属性設問を最後に2〜3問追加してください」と加えておくと後から困らない。
プレテストを忘れない:Copilotが生成した設問でも、本番前に社内の数名に読んでもらい「分かりにくい」「誤解しそう」な箇所がないかを確認する。Copilotに「想定される誤解や不明点を指摘してください」と依頼すると、プレテスト前に問題点が洗い出せる。
継続調査は設問を変えない:四半期・年次で繰り返す調査では、設問を変えると経年比較ができなくなる。Copilotで改訂版を作る際は「既存の設問番号・文言・選択肢を維持しつつ、追加設問だけを末尾に加えてください」と指示する。
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よくある質問
Copilotで作ったアンケートをFormsに直接反映できますか?
M365 CopilotとMicrosoft Formsの統合機能では、Formsの作成画面でCopilotを起動して設問を自動生成できます。ただし機能の提供状況はテナントや時期によって異なるため、最新情報は公式ドキュメントで確認してください。スタンドアロン版の場合はテキスト出力をFormsに手動で入力します。
選択肢の文言もCopilotに作らせることはできますか?
可能です。「各設問の選択肢も合わせて作成してください。5段階評価の場合はラベルの文言も含めてください」と指示すれば、設問と選択肢をセットで出力してくれます。
アンケートの回答率を上げるために設問数は何問が適切ですか?
一般的に回答にかかる時間が5分以内だと完了率が高くなるとされています。設問数の目安は10〜15問程度ですが、調査目的や対象者の関与度によって異なります。Copilotに「回答時間5分以内に収まる設問数で作ってください」と指定することもできます。
社内満足度調査の設問はCopilotで作っても問題ありませんか?
初稿の生成に使うことは問題ありません。ただし、組織固有の課題や文化を反映した設問にするには、人事担当者が内容を確認・修正する工程が必要です。また個人を特定できる情報をCopilotに入力しないよう注意してください。