Copilotで対応テンプレートを作る手順
この記事の要点
Microsoft Copilotで業務に使えるメール・クレーム・問い合わせ対応テンプレートを作成する方法を解説。変数の設計や複数バリエーションの生成まで、プロンプト例付きで紹介。
結論
Copilotを使えば、メール対応・クレーム返信・問い合わせ受付など業務でくり返し使う定型文のテンプレートを数分で作成できる。「目的・相手・文体・変数の指定」を含んだプロンプトを一度作っておくと、後から似た状況で使い回しやすいテンプレートが量産できる。OutlookやTeamsと統合されたCopilotなら、実際の画面で直接指示を出してテンプレートを保存する流れが作れる。
前提:利用できるプランとアクセス場所
スタンドアロン版(copilot.microsoft.com) ブラウザで無料アクセスが可能。テンプレートのテキストを生成してコピーし、自社の管理ツールやドキュメントに貼り付けて活用する。
Outlook・Word統合版(Copilot for Microsoft 365) Microsoft 365のCopilotアドオンが必要。Outlookでメール作成中にCopilotを呼び出し、そのまま定型文として整える流れが作れる。WordでCopilotを使えば、テンプレート集としてドキュメントを直接作成できる。最新のプラン・料金と機能の詳細は公式サイトで確認してほしい。
手順1:テンプレート設計の前に整理すること
テンプレートを作る前に、次の4点を整理しておく。整理が浅いままCopilotに指示すると、実際に使えない汎用的すぎる文章が生成されやすい。
- 目的:このテンプレートは何に使うか(クレーム返信・問い合わせ受付・見積送付・フォローアップなど)
- 送信者と受信者:誰から誰に送るか(CS担当→個人顧客、営業担当→法人取引先など)
- 状況の前提:テンプレートが使われる具体的なシチュエーション(初回問い合わせへの受付返信、3日以上経過した問い合わせへの謝罪混じりの返信など)
- 変数(後から入力する部分):顧客名・日付・担当者名・商品名など、毎回変わる箇所を洗い出す
手順2:スタンドアロン版での基本テンプレート作成
2-1. copilot.microsoft.comにアクセスしてサインイン
2-2. プロンプトを入力する
以下の条件でメール対応テンプレートを作成してください。
【目的】
問い合わせフォームから届いた質問への受付返信メール
【送信者・受信者】
カスタマーサポート担当 → 個人顧客
【状況】
顧客が商品について問い合わせフォームから質問を送ってきた。
内容はまだ確認中で、具体的な回答はこのメールでは行わない。
受け付けた旨と、回答まで2営業日いただく旨を伝える。
【変数(【】で囲んで表示)】
- 顧客名
- 問い合わせ受付日
- 担当者名
- 会社名
【文体】
丁寧、礼儀正しいが読みやすい。冗長にならない。
全体で200字程度。
2-3. 出力例の確認
生成されたテンプレートを確認し、変数の位置・文体・文量が適切かチェックする。変数が【】で囲まれているか、後から担当者が埋めやすい形になっているかを確認する。
2-4. 修正指示を出す
出力が意図と異なる場合は同じチャット内で追加指示を出す。
- 「もう少し短くしてください」
- 「回答まで2営業日という部分を強調してください」
- 「最後の締め方を『引き続きよろしくお願いいたします』に変えてください」
手順3:複数バリエーションのテンプレートを一度に作る
クレーム・問い合わせ・フォローアップなど、同じ目的でも文体が異なるバリエーションが必要な場合、1回のプロンプトで複数案を生成させると選択肢が増えて使いやすい。
以下のシチュエーションで、文体の異なる3バリエーションのメールテンプレートを作成してください。
【シチュエーション】
商品の配送が予定より遅延している顧客へのお詫びと現状報告メール。
【共通の変数(【】で囲む)】
【顧客名】【注文番号】【当初予定配送日】【現在の予定配送日】【担当者名】
【バリエーション】
1. 丁寧版:法人顧客向け。格式ある敬語。350字程度
2. 標準版:個人顧客向け。読みやすい丁寧語。250字程度
3. 簡潔版:リピーター・常連顧客向け。軽い謝罪と端的な状況報告。180字程度
3つのテンプレートが出力されたら、状況に応じて担当者が使い分けられるようにチームの共有ドキュメントや社内Wikiに保存しておく。
手順4:Word統合版でテンプレート集を作る
M365環境でWordにCopilotが統合されている場合、Wordドキュメント上でテンプレート集を直接作成・整理できる。
4-1. Wordを開いて見出し構造を作る
「見出し1:問い合わせ受付」「見出し1:クレーム対応」のように、テンプレートのカテゴリを先に入力しておく。
4-2. Copilotを呼び出して各テンプレートを生成する
カーソルを置いた位置でCopilotを起動し、次のような指示を出す。
このセクションに、以下の条件でテンプレートを挿入してください。
目的:配送遅延のお詫びメール
対象:個人顧客
変数:【顧客名】【注文番号】【新しい配送予定日】【担当者名】
文体:丁寧な標準語、250字程度
Copilotが提案として文章を表示する。確認して「挿入」をクリックするとドキュメントに反映される。同じ操作を繰り返して、カテゴリごとにテンプレートを積み上げていく。
4-3. 完成したドキュメントをチームで共有する
SharePointやOneDriveに保存し、チームメンバーが参照できるようにする。
手順5:Teams・Outlookで即座に呼び出す方法
テンプレートを毎回探す手間を省くため、よく使うテンプレートをすぐ参照できる場所に置いておく。
Outlookのクイックパーツに登録する Copilotで生成したテンプレートのテキストを選択し、Outlookの「挿入」メニューから「クイックパーツ」に登録する。次回から「挿入→クイックパーツ」で呼び出せる。
TeamsのCopilotに直接依頼する Copilot for Microsoft 365が有効なTeamsでは、Teams内のCopilotチャットでテンプレート生成を依頼できる。「配送遅延のお詫びテンプレートを作ってください」と入力するだけで、その場でテキストが生成される。
手順6:業種・業態別のテンプレートを作る
業種によって求められる文体・表現が大きく異なる。プロンプトに業種と読み手の属性を明記すると、汎用テンプレートよりも実用的な文章になる。
医療機関向けの例
以下の条件で患者向けのお知らせメールテンプレートを作成してください。
目的:予約確認メール
送信者:クリニックの受付担当
受信者:患者(個人)
変数:【患者名】【予約日時】【診療科】【担当医師名】【クリニック名】【電話番号】
条件:
- 医療機関らしい丁寧で信頼感のある文体
- 変更・キャンセルの連絡先を必ず含める
- 200字程度
不動産業向けの例
以下の条件で物件内見後のフォローアップメールテンプレートを作成してください。
目的:内見翌日に送るフォローアップメール
送信者:営業担当
受信者:個人顧客
変数:【顧客名】【内見した物件名】【担当者名】【連絡先電話番号】
条件:
- 押し売り感がない、寄り添う文体
- 疑問・不安があれば気軽に連絡してほしい旨を自然に含める
- 250字程度
うまくいかない場合のポイント
変数が【】で囲まれない プロンプトに「担当者が後から入力する変数は【変数名】の形で明示してください」と明記する。
文章が冗長になる 「全体で○字程度」と具体的な文字数を指定する。「1文は60字以内にしてください」と1文の長さを制限することも有効。
業種に合わない文体が出力される プロンプトの冒頭に「業種:不動産業」「読み手:法人の購買担当者」のように属性を記載する。
テンプレートが具体的すぎて汎用性がない プロンプトで「特定の固有名詞は変数化してください」と指示する。
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よくある質問
Copilotで作ったテンプレートをOutlookの定型文として保存できますか?
Copilotはテンプレートのテキストを生成しますが、Outlookの定型文(クイックパーツ)への登録は自動では行いません。Copilotが生成したテキストを手動でコピーし、Outlookのクイックパーツ機能またはテキストファイルとして保存してください。
複数のバリエーション(丁寧・普通・簡潔など)を一度に作れますか?
できます。プロンプトで『丁寧版・標準版・簡潔版の3バリエーションを作成してください』と指示すると、1回のやり取りで複数の文体のテンプレートを出力させることが可能です。
テンプレートの変数部分(顧客名・日付など)をどう扱えばいいですか?
プロンプトで『担当者が後から入力する箇所は【顧客名】【日付】のように【】で囲んで示してください』と指示すると、穴埋め式テンプレートとして出力されます。
業種や業態によってテンプレートの文体が違うのですが、調整できますか?
できます。プロンプトに業種(例:不動産業・医療機関・ITサービス業)や読み手(例:法人顧客・個人消費者・取引先担当者)を明記すると、それに合った文体・語調でテンプレートが生成されます。