LG、韓国最大の公開AI K-EXAONE 2.0 日本語も対応
この記事の要点
LG AI Researchが7月31日、7500億パラメータの公開モデルK-EXAONE 2.0をHugging Faceで公開した。日本語を含む10言語に対応し、文脈は26万トークン。国が支える主権AIの流れが加速し、閉じたモデル以外の選択肢が企業に増える。
結論
LG AI Researchが7月31日、7500億パラメータの公開モデルK-EXAONE 2.0をHugging Faceで公開した。韓国では最大規模のモデルで、国が支える基盤モデル計画の第2弾にあたる。日本語を含む10言語に対応し、一度に扱える文脈は26万トークンに及ぶ。重みが公開されているため、企業は閉じたモデルに頼らずに自社環境で動かす選択肢を持てる。国が主導する主権AIの動きが、また一歩進んだ。
何が公開されたか
K-EXAONE 2.0は、専門家を切り替えて動かす混合エキスパートの仕組みを使う。全体で7500億パラメータを持ちながら、1つの処理で実際に動くのは約370億パラメータにとどまる。対応言語は韓国語、英語、日本語、スペイン語、ドイツ語、ベトナム語、フランス語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語の10種類だ。前身のモデルは全体2360億パラメータだったため、規模は3倍を超えた。生成を3〜5倍速める技術を加えたとされ、精度を優先する推論の動作と、応答を速くする通常の動作を切り替えられる。公表された指標では、専門知識を問う試験で83.5、数学の難問で92.3を記録した。詳細はLGの発表と公開リポジトリで確認できる。指標や仕様は更新されうるため、最新は公式で確認してほしい。
公開モデルが相次ぐ流れは、中国勢でも起きている。アリババの動向はアリババ、最大級AI Qwen3.8-Max公開 来週に重み開放にまとめた。安価または自社運用できる上位級モデルが増えるほど、企業の選択肢は広がる。
現場の実務にどう効くか
日本語に対応した公開モデルが増えることは、日本のビジネス現場にとって現実的な意味を持つ。社内データを外部のAPIに送らず、自社の環境で要約や分類を動かしたい、という要望に応えやすくなるからだ。閉じたモデルは手軽で性能が安定する一方、データの取り扱いや費用の面で制約を感じる場面がある。
推進担当が今できるのは、公開モデルを含めて選択肢を並べ、自社の基準で比べる準備だ。オープンな主要モデルの整理はオープンソースSLMとは?企業が使える主要モデルと選び方、自社運用とクラウドの分かれ目はクラウドとオンプレのAI 違いと選び方が使える。すべてを公開モデルに置き換える必要はない。機密性の高い処理だけ自社環境の公開モデルに寄せ、それ以外は使い慣れたクラウドAIに任せる、といった役割分担が現実的だ。用途ごとの選び方は生成AIモデルの選び方 ビジネス用途別の基準を参考にしてほしい。
出典
よくある質問
公開モデルは自社で使えますか
重みが公開されているため、自社の環境に置いて動かす選択肢が生まれます。外部APIに社内データを送らずに使える点は利点ですが、動かすにはGPUなどの計算資源と運用の手間がかかります。用途と体制に見合うかを見極めてから判断してください。
閉じたモデルと比べてどちらがよいのですか
一概には決まりません。手軽さと性能の安定を取るなら大手の閉じたモデル、データを外に出さない運用やコスト管理を重視するなら公開モデルが向く場面があります。まず1つの業務で小さく試し、精度と運用コストを自社の基準で比べるのが確実です。