Copilotで面接・取材の質問を作る手順
この記事の要点
MicrosoftのCopilotに相手の情報・目的・インタビュー時間を伝えると、面接や取材で使える質問リストを短時間で生成できる。この記事では採用面接・メディア取材・社内インタビューに対応したプロンプト例と活用手順を解説する。
結論
CopilotはインタビューやFAQ作成の質問リスト生成が得意だ。相手の属性・インタビューの目的・持ち時間を伝えると、場の流れに沿った質問を体系的に生成してくれる。採用面接・メディア取材・社内インタビューの準備時間を大幅に短縮できる。
前提:必要なプランとアクセス方法
スタンドアロン版(copilot.microsoft.com) Microsoftアカウントがあれば無料で利用できる。質問リストの生成には基本的にこれで十分。
Copilot for Microsoft 365(M365統合版) Teams・Outlook・Wordとの連携が使える。生成した質問リストをWordにそのまま保存したり、Teamsの会議前にチームで共有するフローがスムーズになる。また、SharePoint上に保存した候補者の応募書類や取材相手の過去インタビュー記事を参照して質問を生成することもできる。
プランの詳細と料金は公式サイト(microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot)で確認してほしい。
手順1:インタビューの条件を整理する
Copilotに伝えると精度が上がる情報を事前に整理する。
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| インタビューの種類 | 採用面接・メディア取材・社内インタビュー・ユーザーインタビューなど |
| 相手の属性 | 職種・業界・経験年数・役職・取材目的など |
| インタビューの目的 | 採用可否の判断・記事コンテンツの収集・業務改善のためのヒアリングなど |
| 時間 | 30分・60分・90分など |
| 質問数 | 10問・15問など |
| 重点的に聞きたいテーマ | スキル・価値観・実績・将来のビジョンなど |
| タブー・避けたいテーマ | 応募企業を批判する質問など |
手順2:Copilotを開く
ブラウザで copilot.microsoft.com にアクセスしてサインインする。
手順3:プロンプトを送る
プロンプト例(採用面接・中途・エンジニア職)
以下の条件で採用面接の質問リストを作成してください。
対象:中途採用・バックエンドエンジニア職(経験5年以上)
面接段階:一次面接(現場のエンジニアが担当)
面接時間:60分
質問数:全体で15〜18問
評価したい項目:
1. 技術スキル(使用言語・設計力・セキュリティ知識)
2. 問題解決能力(障害対応・難しい案件の経験)
3. チームワーク・コミュニケーション
4. 学習意欲とキャリアビジョン
5. 自社カルチャーへのフィット(変化への適応力・自走力)
出力形式:
- 質問を評価項目ごとにグループ分けして記載
- 各質問に「評価のポイント(面接官へのメモ)」を1行で付ける
- 最後にアイスブレイク用の質問を3問追加する
プロンプト例(採用面接・新卒・営業職)
以下の条件で新卒採用・最終面接の質問リストを作成してください。
対象:新卒採用・営業職
面接担当:役員が担当する最終面接
面接時間:45分
質問数:10〜12問
評価したいポイント:
- 仕事への動機・熱意(なぜ営業か・なぜこの会社か)
- 逆境や困難を乗り越えた経験(学生時代・アルバイト)
- 数字・目標への意識(具体的な目標設定の経験)
- 入社後のビジョン(3〜5年後のイメージ)
- ストレス耐性・自己認識
出力形式:
- 質問を「熱意確認」「過去行動」「未来志向」「自己認識」のカテゴリに分類
- 各質問に「理想的な回答の方向性(面接官向けメモ)」を付ける
プロンプト例(メディア取材・企業の創業者インタビュー)
以下の条件で取材の質問リストを作成してください。
取材対象:AIスタートアップの創業者(創業5年・シリーズBで20億調達)
取材メディア:ビジネス系オンラインメディア(読者層:経営者・スタートアップ関係者)
記事テーマ:「創業から資金調達成功まで:失敗から学んだこと」
取材時間:90分
質問数:20〜25問
記事で伝えたいこと:
- 失敗体験と、そこからの学び
- 資金調達の苦労と成功の秘訣
- AIスタートアップの現在地と将来展望
出力形式:
- アイスブレイク→創業期→苦難と失敗→転換点→現在と未来、の流れで並べる
- 各質問に「引き出したいエピソードの方向性」を記載する
- 深掘り用の追加質問を各テーマに2問ずつ追加する
プロンプト例(社内インタビュー・Employee Story)
以下の条件で社内インタビューの質問リストを作成してください。
用途:採用サイトに掲載する社員紹介記事(Employee Story)
インタビュー対象:入社3年目の営業担当(20代女性)
インタビュー時間:30分
質問数:10問
記事で伝えたいこと:
- 入社の経緯と決め手
- 入社前後のギャップ(良い意味でも)
- 日々の仕事のやりがい
- 職場の雰囲気・チームの関係
- 読者(就活・転職中の候補者)へのメッセージ
出力形式:
- 自然な会話の流れで並べる
- 固すぎず引き出しやすい質問にする
- 最後に「これは絶対聞く」1問を太字で強調する
プロンプト例(ユーザーインタビュー・UXリサーチ)
以下の条件でユーザーインタビューの質問リストを作成してください。
対象:家計管理アプリの既存ユーザー(20〜30代・6ヶ月以上利用)
目的:アプリの使いにくい点・改善要望を把握してUX改善に活かす
インタビュー形式:オンライン・1対1・半構造化インタビュー
時間:45分
質問数:15問
優先して聞きたいこと:
1. 日常的な使い方のルーティン
2. 使っていて不満に感じた場面の具体的なエピソード
3. 競合アプリとの比較(使い分けているかどうか)
4. 今後あったらいい機能
注意:誘導的な質問・クローズドクエスチョンは避ける。オープンクエスチョン中心にする。
出力形式:
- 導入→日常の使い方→不満・困り事→改善アイデア→クロージングの順に並べる
- 各質問に「良いエピソードを引き出すためのリプローブ(掘り下げフォロー質問)」を1つ付ける
手順4:出力を確認して調整する
生成された質問リストを確認する際のポイント:
採用面接の場合
- 差別的・プライバシー侵害になりうる質問が含まれていないか(家族構成・出身地・宗教・政治観などへの質問は法的にも問題になりうる)
- 職種・業界の実情に合った専門的な質問が含まれているか
- 自社の評価基準・コンピテンシーに対応しているか
取材の場合
- 取材相手の過去の発言と重複する質問になっていないか
- 取材テーマの核心を突く質問が入っているか
- タブーな話題を意図せず含んでいないか
問題があれば追加指示を出す。
「家族のサポートについて教えてください」という質問は採用面接では不適切なため、削除してください。代わりに残業や急な対応が必要な場面での対処法について聞ける質問を追加してください。
手順5:深掘り質問と想定回答を追加する
基本の質問リストができたら、想定回答と深掘り質問を追加させると面接・取材の準備が一層充実する。
先ほど作成した質問リストの中で、以下の5問について「想定される回答パターン」と「それに対する深掘り質問(フォローアップ)」を追加してください。
対象質問:(質問番号または質問文をリストアップ)
出力形式:
Q:質問
想定回答パターン:(良い回答例・平均的な回答例・要確認な回答例の3パターン)
深掘り質問:(それぞれのパターンに対して1つずつ)
Word連携で面接シートとして活用する(M365統合版のみ)
M365統合版のWord Copilotを使えば、生成した質問リストをそのまま面接シート・取材シートとして整形できる。
操作例:
- Copilotで質問リストを生成してWordにコピーする
- Word内のCopilotに「このリストを面接シートの形式に整えてください。各質問の隣に記入欄(回答メモ用の空白スペース)を設けてください」と指示する
- 生成された面接シートをPDFとして印刷・配布する
また、Teams会議の前にCopilotが生成した質問リストをTeamsのチャットに貼り付けて、面接官・取材チーム全員で事前に内容を確認・共有するフローも組みやすい。
うまくいかないときのポイント
質問が抽象的・汎用的になる 相手の情報(経歴・業界・取材テーマ)の記述が不足していると汎用的な質問になる。「相手は◯◯業界で10年、最近△△という経験をした人物です」のように具体的な背景情報を追加する。
質問数が少ない・多い 「10問」と指定しても数が合わない場合は「ちょうど10問にしてください。今は◯問あるので△問追加してください」と数を明示して依頼する。
採用面接の質問が画一的すぎる 「行動面接(BEI:Behavioral Event Interview)の手法で書いてください」と追記すると、過去の具体的な行動を引き出す質問になる。「STAR形式(Situation・Task・Action・Result)で回答できる質問にしてください」とさらに指定するとより構造化された質問リストになる。
取材の質問が表面的すぎる 「この取材の読者は業界の専門家です。表面的な説明ではなく、課題の本質や深い洞察を引き出す質問にしてください」と追加する。
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よくある質問
採用面接の質問はCopilotで作ってそのまま使えますか?
ベースとして使えるが、自社の評価軸・職種の要件・面接段階(書類選考後・一次・最終など)に合わせた調整が必要。生成後に採用担当者や現場の確認を入れることを推奨する。
取材テーマが技術的な内容でも適切な質問を作れますか?
技術領域の背景知識をプロンプトに含めれば、専門的な質問も生成できる。ただし深い専門知識が必要な領域では、Copilotの生成した質問を専門家に確認してから使うことを推奨する。
質問の順番も考えてもらえますか?
プロンプトに「インタビューの流れとして自然な順番で並べてください」と指示すれば、アイスブレイク→本題→深掘り→クロージングの流れで整理した質問リストを生成できる。
深掘り質問や追加質問も一緒に作れますか?
各質問に対して「想定される回答例」と「その場合の深掘り質問」を合わせて生成するよう依頼できる。面接・取材の準備を一層充実させられる。