Copilotで1on1の準備をする手順
この記事の要点
Microsoft Copilotを使えば、1on1のアジェンダ作成・質問リスト・振り返りメモを短時間で準備できる。プロンプト例とTeams統合の活用法を解説する。
結論
Copilotに部下の状況・役職・直近の業績・課題を伝えれば、1on1のアジェンダと質問リストを数分で作れる。毎回同じ話題になりがちな1on1の準備に使えば、質問の幅が広がる。M365のTeams統合版を使えば、過去の会話や会議メモを参照した準備も可能だ。
前提:必要なプランとアクセス方法
ブラウザ版(copilot.microsoft.com) Microsoftアカウントがあれば無料で使える。1日あたりのメッセージ数に上限がある。1on1の準備作業はブラウザ版でも十分対応できる。
Copilot for Microsoft 365(Teams統合版) TeamsのCopilot機能では、過去の会話・会議メモ・共有ファイルを参照してアジェンダや準備メモを生成できる場合がある。この機能はMicrosoft 365の対象ライセンスが必要で、組織の設定によって利用範囲が異なる。詳細は公式サイトまたは社内のIT担当者に確認してほしい。
手順:ブラウザ版Copilotで1on1の準備をする
ステップ1:部下の情報と状況を手元に用意する
プロンプトに含める情報を整理する。
- 部下の役職・職種・担当業務
- 今の業績・目標達成状況
- 最近気になっていること(パフォーマンスの変化、表情・発言の変化など)
- 前回の1on1で話した内容と持越し課題(あれば)
- 1on1の時間(例:30分、60分)
- 今回特に話したいテーマ(あれば)
部下の具体的な状況をプロンプトに含めるほど、的外れな質問が減る。
ステップ2:アジェンダと質問リストを生成する
以下の条件で、1on1ミーティングのアジェンダと質問リストを作ってください。
【相手】営業チーム・メンバー(勤続3年、目標達成率が直近2ヶ月で80%→65%に下がっている)
【所要時間】45分
【前回からの持越し】大口案件へのアプローチ方法を次回までに考えてくる、という約束があった
【今回特に話したいこと】
・目標達成率が下がっている原因を一緒に探りたい
・本人の意欲や状態を確認したい
・具体的なサポートを提案したい
【マネジメントスタイル】指示より本人の考えを引き出すスタイルを大切にしている
アジェンダは時間配分付きで。質問リストはオープンクエスチョンを中心にしてください。
ステップ3:生成結果を確認・調整する
出てきたアジェンダと質問リストを見て、使いにくい質問があれば差し替えを依頼する。
「最近モチベーションはどうですか?」という質問は直接的すぎるので、もっとオープンな言い方に変えてください。
大口案件へのアプローチについての質問を2〜3個追加してください。本人の現状の考えを引き出す質問にしてください。
ステップ4:準備メモとして保存する
調整が終わったアジェンダ・質問リストをメモアプリやOneNoteにコピーしておく。1on1当日は手元に置いてファシリテーションの補助として使う。
手順:Teams統合版Copilotで準備する(M365環境)
ステップ1:TeamsでCopilotを呼び出す
Teams上でCopilotを起動する方法は、Teamsのバージョンや組織の設定によって異なる。画面左のサイドバーや会議詳細画面にCopilotのアイコンが表示される場合が多い。
ステップ2:過去のやり取りを参照した準備を依頼する
〇〇さん(相手の名前)との過去1ヶ月のTeamsの会話と会議メモをもとに、次回の1on1で確認すべきポイントと質問を整理してください。
過去の会話から未解決のアクションアイテムや話題を拾ってくれる。ただし参照できる範囲は組織の設定次第であるため、機能の可否は事前に確認が必要だ。
ステップ3:会議後のサマリーを自動生成させる
1on1の会議にCopilotを参加させると(本人の同意を得たうえで)、会議のサマリーとアクションアイテムを自動で生成できる。次回の1on1に持ち越す内容がクリアになる。
プロンプトの書き方:よく使うパターン集
パターンA:業績不振のメンバーとの1on1
直近の業績が目標を下回っているメンバーとの1on1(45分)のアジェンダと質問を作ってください。
状況:入社4年目・営業担当。3ヶ月連続で目標達成率が70%台。本人は真面目だが最近元気がない。
目的:原因を責めるのではなく一緒に探り、具体的なサポートを決める。
質問はすべてオープンクエスチョンで。「なぜできなかったのか」ではなく「何が起きているか」を探るスタイルで。
パターンB:ハイパフォーマーとのキャリア面談
今期目標を大幅に超えたハイパフォーマーとのキャリア開発1on1(60分)の質問リストを作ってください。
状況:入社5年目・マーケティング担当・次のリーダー候補。
話したいテーマ:本人が描いているキャリアビジョン、現在の強みと成長領域、マネジメント職への関心度。
本人の主体性を引き出す質問が中心。こちらから答えを押しつけない。
パターンC:新入社員との月次1on1
入社3ヶ月の新入社員との1on1(30分)のアジェンダを作ってください。
確認したいこと:業務への慣れ度合い、困っていること、チームへの馴染み具合、今後の目標。
まだ遠慮が多い時期なので、本音を話しやすくなるような質問を入れてください。
パターンD:前回のメモを引き継いだ続き1on1
前回の1on1のメモが以下の通りです。これをもとに、今回の1on1で確認すべきアクションアイテムと追加質問を作ってください。
【前回メモ】
・〇〇プロジェクトの進捗が遅れており、次回までに課題を整理してくることになった
・本人からチーム内のコミュニケーションに不安があると発言あり
・来月の目標:新規顧客2社へのアポイント取得
これらの進捗確認と深掘りができる質問を中心に組み立ててください。
うまくいかない場合のポイント
問題1:質問が表面的になる
「調子はどうですか」「頑張っていますか」のような当たり障りのない質問になる場合、プロンプトに状況の具体性が不足している。部下の直近の行動・数値・発言を具体的に書くと、文脈に合った質問が出やすくなる。
問題2:アジェンダの時間配分が現実的でない
45分の1on1に10項目を詰め込んだ提案が出ることがある。「1on1は30分で、メインテーマは1〜2つに絞ってください」と時間と議題数を制限する指示を加えると、現実的な配分になる。
問題3:毎回同じパターンの質問になる
1on1が定例化すると、Copilotが出す質問も似たものになる。「先月と違うアプローチで」「今回はキャリア・将来についての質問を中心に」のように、前回との違いを意識した指示を入れるとパターンが変わる。
問題4:メンバーが複数人いて準備に時間がかかる
メンバー5人分の準備を一度に依頼することも可能だ。ただし各人の情報が薄くなりやすいため、1人ずつ丁寧に入力する方が質が上がる。人数が多い場合は「共通アジェンダ」を先に作り、個人別の追加質問を別途生成する方法が効率的だ。
1on1後の振り返りメモをCopilotで作る
1on1が終わった直後に会話の内容をメモして、Copilotに整理を依頼できる。
1on1で以下のことが話し合われました。次回に向けて、アクションアイテムと確認事項を整理してください。
【話した内容のメモ】
・案件Aが進んでいない。先方の担当者が変わって停滞している。鈴木が先方の新担当者に来週コンタクトを取る。
・チームの朝会についてコミュニケーションが少ない、と本人から発言あり。次回にもう少し深掘りする。
・来月の目標:新規顧客アポイント3社。本人は「2社であれば達成に自信がある」と言っていた。
次回1on1で確認するアクションアイテムと、今日の内容から見えた課題も整理してください。
このメモを残しておくと、次回の1on1の準備が格段に楽になる。
M365統合版とブラウザ版の使い分けまとめ
| 場面 | 向いている経路 |
|---|---|
| 過去の会話・会議メモを参照したい | Teams統合版(M365が必要) |
| シンプルなアジェンダと質問リストを作りたい | ブラウザ版 |
| 会議後のサマリーを自動作成したい | Teams統合版(会議Copilot機能) |
| M365ライセンスがない環境 | ブラウザ版 |
| 複数パターンを試したい | ブラウザ版 |
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よくある質問
CopilotはTeamsの過去の会話を参照して1on1の準備をしてくれますか?
Microsoft 365のCopilot for TeamsはTeamsの会話履歴や過去の会議メモを参照できる場合があります。ただし参照できる範囲は組織の設定やライセンスによって異なります。詳細は公式サイトおよび社内のIT担当者に確認してください。
1on1のアジェンダと質問リストの違いは何ですか?
アジェンダは会の進行順(業務進捗確認→課題共有→フィードバック→次期目標など)を示すもの。質問リストはアジェンダ内で使う具体的な問いかけの集合です。Copilotでは両方を一緒に作ることも、別々に作ることもできます。
部下の状況を把握していない場合でも、Copilotで質問を作れますか?
作れます。「入社2年目・営業担当・最近目標達成率が下がっている」のように分かっている情報だけでもCopilotは文脈に合った質問を提案します。情報が少ない場合は汎用的な1on1質問集として使えます。
1on1の振り返りメモもCopilotで作れますか?
作れます。会話で出た内容のメモや箇条書きをCopilotに渡し、「次回に引き継ぐアクションアイテムをまとめてください」と依頼すると、整理されたメモを生成できます。