Copilotで想定問答を作る手順
この記事の要点
Microsoft Copilotを使って想定問答を短時間で作る具体的な手順を解説。プロンプト例付きで、プレゼン・会議・記者対応に使える質問リストと回答案を一気に生成できる。
結論:Copilotを使えば想定問答の初稿が10分以内に出る
プレゼン前夜に「どんな質問が来るか」を一人でうんうん考える時間は不要になった。Microsoft Copilotに発表内容や背景情報を渡すだけで、聴衆が疑問に思いそなポイントを洗い出し、回答案までセットで出力できる。自分では気づかない視点や厳しい質問も含めて網羅してくれるため、準備の抜け漏れを減らす効果が大きい。
ここでは、copilot.microsoft.comのスタンドアロン版とM365統合版それぞれで想定問答を作る具体的な手順を、コピペ可能なプロンプト例とともに解説する。
前提:必要なプランとアクセス方法
スタンドアロン版(無料・有料)
copilot.microsoft.com にMicrosoftアカウントでサインインするだけで使える。無料版でも長文の想定問答を生成するには十分な性能がある。有料のCopilot Proにアップグレードすると応答速度と最大トークン長が向上する。
M365 Copilot(組織向け有料プラン)
Word・PowerPoint・Teams・Outlookに統合されたCopilotを使う場合は、組織のM365テナントにCopilotライセンスが割り当てられている必要がある。ライセンス状況は社内IT部門または管理者に確認する。最新のプラン情報・価格はMicrosoft公式サイトで確認してほしい。
手順:想定問答を作る5ステップ
ステップ1:発表・説明の素材を用意する
Copilotに「何についての想定問答か」を正確に伝える素材を準備する。
- スタンドアロン版:プレゼン資料の骨子・アジェンダ・説明したい内容を300〜1000字程度のテキストにまとめてコピーする
- M365版(Word/PowerPoint):対象ファイルを開いた状態でCopilotペインを起動する。資料を直接参照してくれるためテキスト化は不要
素材が短すぎると「一般的な質問」しか出てこない。製品名・数値・方針など具体的な情報を含めるほど、鋭い想定問答が返ってくる。
ステップ2:聴衆・場面・目的を指定する
Copilotへの最初のプロンプトで「誰に・何のために・どんな状況で」説明するかを明示する。
以下の発表内容に対して、[聴衆の属性]が疑問に思いそうな質問を10個と、それぞれの回答案を作成してください。
【発表の概要】
(ここに資料の骨子・説明文を貼り付ける)
【条件】
- 聴衆:社内の経営層(非IT部門)
- 場面:新しいAIツール導入の承認会議(30分)
- 目的:費用対効果とリスク対応を説明し、承認を得ること
- 質問は「懸念点」「予算・コスト」「セキュリティ」「運用」の4カテゴリに分けて出してください
カテゴリを指定することで、特定分野に偏った質問リストを回避できる。
ステップ3:質問の深さ・トーンを調整する
一度出力された質問リストを見て、想定が甘ければ追加プロンプトで深掘りを依頼する。
上記の質問に加えて、もっと批判的・懐疑的な立場からの質問を5個追加してください。
「なぜこのタイミングで導入するのか」「競合他社との違いは何か」のように、承認者が反論しやすい観点を含めてください。
「批判的な立場から」という指示がポイントで、単なるFAQ形式ではなく、本番で実際に飛んでくる厳しい質問を引き出せる。
ステップ4:回答をブラッシュアップする
生成された回答案は必ず自分の言葉と実際のデータで肉付けする。Copilotが出す数値や根拠は架空の可能性があるため、そのまま使うのは避ける。
Copilotに修正を手伝わせる場合は、以下のように続けてプロンプトを送る。
質問3の回答を書き直してください。
当社の実績として「導入後3か月でメール処理時間が40%削減」というデータがあります。このデータを根拠として使い、200字以内に収めてください。
自分で持っている具体的なデータをプロンプトに渡すことで、汎用的な回答ではなく自社固有の説得力ある回答に変換できる。
ステップ5:フォーマットを整えて書き出す
最終的なQ&A一覧を見やすい形式にまとめる。
これまで作成したQ&Aを以下の形式で一覧にしてください。
# 想定問答集(〇〇説明会 2026年6月5日版)
## カテゴリ別Q&A
### [カテゴリ名]
**Q:** (質問文)
**A:** (回答案)
---
全10〜15問、A4用紙2〜3枚に収まるボリュームで出力してください。
スタンドアロン版なら出力をそのままコピーしてWordに貼り付ける。M365版のWordでCopilotを使っている場合は「ドキュメントに挿入」ボタンで直接文書内に流し込める。
M365統合版を使う場合の追加操作
Wordで想定問答を作る
- 説明資料のWordファイルを開く
- リボンの「ホーム」タブにある「Copilot」アイコンをクリック(または
Alt+I) - Copilotペインが開いたら「このドキュメントを基に想定問答を作ってください」と入力
- 資料の内容を自動で参照して質問と回答案を生成してくれる
ポイントは、Wordのコメント機能を使いながらCopilotと対話できる点だ。特定の段落を選択した状態でCopilotに「この部分について厳しい質問を出して」と依頼すると、選択箇所に関する集中した想定問答を作れる。
Teamsでの会議前準備
Teams会議のスケジュール画面からCopilotを起動し、「明日の会議で受けそうな質問リストを作ってください」と入力すると、会議タイトル・参加者・過去の関連チャットを参照したうえで質問を生成してくれる。ただし参照できる情報はテナント内のデータに限られる。
うまくいかない場合のポイント
質問が浅い・一般的すぎる
素材の情報量が不足している可能性が高い。プロンプトに渡す説明文を増やすか、「一般的な表現ではなく、この業界特有の懸念点を含めてください」と明示する。
同じような質問ばかり出てくる
カテゴリ指定が有効だが、それでも重複する場合は「すでに出た質問と重複しないよう、全く異なる観点から5問追加してください」と追加プロンプトを送る。
回答が長すぎて実用的でない
「各回答は150字以内で答えられる量に調整してください」のように文字数制限を設ける。口頭で答えやすい長さに揃えることで、本番での使い勝手が上がる。
M365版でCopilotアイコンが表示されない
ライセンスが付与されていないか、管理者によって機能が制限されている可能性がある。社内のIT担当者または管理者に確認する。機能の有効化やライセンス割り当ての手順はMicrosoft公式ドキュメントを参照してほしい。
生成された回答に事実と異なる内容が含まれる
Copilotは参照情報にないことを「らしい表現」で補完することがある。数値・固有名詞・社内ルールは必ず人間が検証してから使う。不確実な情報を基に回答を組み立てることはリスクになるため、生成AIの出力はあくまでも叩き台として扱う。
想定問答づくりにCopilotを使う際の注意点
想定問答は機密情報を含むことが多い。スタンドアロン版のCopilotに未公開の財務数値・個人情報・取引先情報を貼り付ける際は、自社の情報セキュリティポリシーに従う。M365 Copilotはテナント内のデータを使用するため、データが外部に流出しない設計になっているが、入力内容の管理は組織のポリシーに準拠して行う。
また、生成した想定問答を本番前に関係者でレビューする工程を省かないことが重要だ。Copilotが出した回答が、実際の会社方針・現在の市場状況と一致しているかを確認するのは人間の役割だ。
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想定問答と組み合わせて準備を進めたい場合は、以下の記事も参考にしてほしい。
よくある質問
CopilotでQ&Aを作るのに有料プランは必要ですか?
copilot.microsoft.com の無料版でも想定問答を生成できます。ただしM365 Copilot(有料)では、Word・PowerPoint・Teamsの資料を直接読み込んだうえで生成できるため、精度と効率が上がります。最新のプラン情報は公式サイトで確認してください。
想定問答の精度を上げるにはどうすればよいですか?
プロンプトに「聴衆・目的・背景情報」を具体的に渡すことが最大のポイントです。「株主向け決算説明会で財務担当が受ける質問」のように立場と状況を指定すると、的外れな質問が減ります。
生成された想定問答はそのまま使えますか?
そのまま使うのは推奨しません。Copilotが生成した回答はあくまで叩き台です。社内規程・最新数値・法的制約と照合して、担当者が必ず内容を確認・修正してから使ってください。
Teamsでの会議前に想定問答を準備したい場合はどうしますか?
M365 Copilotが使える環境であれば、Teams会議のチャット欄にある「Copilotを開く」から関連資料を参照しつつ質問リストを作れます。スタンドアロン版ならcopilot.microsoft.comでアジェンダをテキスト貼り付けして同様に生成できます。