最新動向

AWS、旧エージェント基盤を7月30日で新規停止 AgentCoreへ

AWS、旧エージェント基盤を7月30日で新規停止 AgentCoreへ

この記事の要点

AWSは2023年提供の旧エージェント基盤Bedrock Agents Classicを、7月30日から新規受付停止にする。後継のAgentCoreは実行や記憶、監視、安全評価を一括で担う。AWSでエージェントを新規に組む企業は、後継基盤への移行判断が迫られる。

結論

AWSは、2023年に提供を始めたエージェント基盤「Bedrock Agents Classic」を、7月30日から新規顧客の受付停止にする。後継の「Bedrock AgentCore」は、モデルや道具、指示を指定すれば、実行の制御、記憶、エラーからの復帰、安全の評価までを基盤側が担う。この変更が示すのは、AWSでエージェントを新規に組む企業に、後継基盤への移行判断が迫られていることだ。

何が発表されたのか

Bedrock Agents Classicは、AWS上でAIエージェントを作る初期の仕組みだった。7月30日以降、これが新規の顧客に開かれなくなる。代わりに勧められるのが、機能を刷新したAgentCoreだ。

AgentCoreの特徴は、エージェントの運用に必要な部分を基盤側でまとめて引き受ける点にある。開発者はモデルと道具、指示を指定すればよく、複数段階の処理をどう進めるか、過去のやり取りをどう保持するか、途中で失敗したときにどう立て直すかは、基盤が制御する。組織内の情報やウェブ、外部の有料データにエージェントをつなぐ機能や、本番で起きた不具合を見つけて直す機能も加わった。

安全の面も強化された。企業向けの検索基盤では、複数の形式のデータを自動で整え、複雑な問い合わせに応じる仕組みが入った。ウェブ検索は、回答を出典付きで裏づけつつ、データを外に出さない設計にした。さらに、エージェントの一つひとつの操作を検査し、プロンプトを悪用した攻撃や有害な内容、機微な情報の露出を評価する仕組みが組み込まれた。

主な機能を整理すると次のようになる。

機能何をするか
実行の制御複数段階の処理や道具の呼び出しを基盤が進める
記憶過去のやり取りや文脈を保持する
知識連携社内情報・ウェブ・外部データにエージェントをつなぐ
出典付き検索回答を根拠付きで示し、データを外に出さない
安全評価操作ごとに攻撃や情報露出を検査する

あわせて、AIの道具連携の標準であるMCPの最終仕様が7月28日にまとまる予定だ。標準が固まると、異なる基盤やフレームワークをまたいで道具を呼び出しやすくなる。AgentCoreのような管理された基盤と、こうした標準の整備が、エージェント運用を「作り込み」から「組み合わせ」へと押し進めている。

手作りから管理された基盤へ

この変更は、エージェント運用の潮流を映している。かつては、複数段階の処理や道具の呼び出しを、開発側が一から組み立てていた。それが、実行や記憶、安全をまとめて引き受ける「管理された基盤」へと移りつつある。手作りの仕組みは壊れやすく、規模を広げると保守が重くなる。基盤に任せれば、統治や安全のルールを全体に一律でかけやすい。

顧客対応にエージェントを広げる動きはObserve.AIとAWS提携 顧客対応にAIエージェントを拡大、基盤の選定が統治で決まりつつある流れは企業エージェント基盤が四つ巴 選定はモデルより統治で決まるにまとめた。エージェントの本番運用が広がる一方で統治が追いつかない現状は企業アプリの4割にAIエージェント Gartnerが統治の遅れを警告を参照してほしい。

現場の実務にどう効くか

AWSでエージェントを検討している推進担当は、まず期限を確認しておく。これから新規に組むなら、旧基盤ではなく後継のAgentCoreを前提に設計を進めることになる。すでに旧基盤で動いている場合は、既存利用への影響と移行の道筋を早めに把握しておくと、慌てずに済む。

具体的には、エージェントの設計で「実行の制御、記憶、安全の評価を、どこまで基盤に任せ、どこを自社で持つか」を切り分ける。基盤に寄せられる部分は寄せたほうが、本番化や保守が軽くなる。あわせて、検索の出典付けや操作ごとの安全評価といった機能を、統治の要件に照らして使うかどうか判断する。

移行を検討するなら、次の順で確認すると漏れが少ない。まず、現在どのエージェントが、どの基盤で動いているかを棚卸しする。次に、それぞれが扱うデータと権限を洗い出し、統治の要件に照らす。そのうえで、新規に組むものは後継基盤を前提に設計し、既存のものは移行の要否と時期を判断する。期限が絡む変更は、直前に慌てると設定漏れや検証不足を招きやすい。早めに把握しておくほど、選択肢を持って動ける。

管理された基盤に寄せる利点は、統治のルールを一律にかけやすい点にある。操作ごとの安全評価や出典付けを、エージェントごとに手当てするのは骨が折れる。基盤が標準で備えていれば、全体に同じ水準を適用できる。提供内容や期限は変わりうるため、既存利用への影響を含め、最新はAWSの公式情報で確認してほしい。

FAQ

上部のFAQに要点をまとめた。

出典

よくある質問

AWSのBedrock Agents Classicはどうなりますか。

2023年に提供が始まった旧基盤Bedrock Agents Classicは、7月30日から新規顧客の受付を停止します。後継として、実行や記憶、監視、安全評価を一括で担うBedrock AgentCoreが提供されます。既存利用への影響や移行の詳細は、AWSの公式情報で確認してください。

AWSでエージェントを検討している場合、何をすべきですか。

これから新規にエージェントを組む企業は、旧基盤ではなく後継のAgentCoreを前提に設計を進めることになります。実行環境や記憶、安全評価をどこまで基盤に任せるかを整理し、移行の期限を踏まえて計画を立てる必要があります。