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Geminiで研修の理解度テストを作る手順:ドライブの教材から作る

Geminiで研修の理解度テストを作る手順:ドライブの教材から作る

この記事の要点

Geminiで研修の理解度テストを作るには、ドライブにある研修資料をファイル名で指定して読ませ、出題範囲と根拠の併記を条件にします。新入社員向けの業務マニュアル研修を例に、プロンプト、配布前の確認、正解率が低い設問の直し方を解説します。

結論

Geminiで研修の理解度テストを作る近道は、教材をコピーして貼り付けるのではなく、ドライブに置いてある研修資料をファイル名で指定して読ませ、そこから出題させることです。資料が更新されていれば更新後の内容で設問ができるので、古い手順を問う設問が混ざりません。四択10問の初稿は目安として20分ほどで形になります。正解の根拠がマニュアルのどこにあるかは、指導役が一問ずつ確かめてから配ります。

新入社員研修のテストでつまずく場所

新入社員向けの業務マニュアル研修でテストを作ると、決まって同じ失敗が起きます。マニュアルには書かれていない、先輩が口頭で教えている手順が正解になってしまう状態です。作る側は業務に詳しいので、マニュアルの記述と自分の知識の境目が見えません。AIに作らせると、今度は一般的な社会人常識が混ざります。どちらも、配属3日目の新入社員には答えられません。

ここでは、従業員120名の卸売会社で、4月入社の新入社員8名に受注処理の業務マニュアル研修を行う場面を例にします。教材はGoogleドキュメントの受注処理マニュアル20ページと、システムの操作画面を撮ったスライドです。どちらもドライブの同じフォルダに入っています。研修3日目の終わりに15問のテストを実施し、間違えた箇所をその場で指導役が補足します。

Geminiに任せる範囲と、人が抱える範囲を先に分けます。

Geminiに任せる指導役が決めること
マニュアルから出題できる論点を抜き出す配属初月に必ずできてほしい作業
設問文と選択肢を作り、長さをそろえる正解がマニュアルのどこに書いてあるか
操作画面の順序を問う設問を組み立てる画面が改修されていないかの確認
口頭で教えている手順が混ざっていないか指摘するマニュアルに書き足すか、出題から外すか
配布用とスプレッドシート用に整形する実施形式と、間違えたときの補足の進め方

ドライブの資料をファイル名で指定して読ませる

Geminiは、Googleドキュメントやドライブに置いた資料を、ファイル名で指定して参照できます。プランや時期によって使える機能が異なるため、最新の仕様は公式情報で確認してください。連携が使えない環境では、ファイルをアップロードするか本文を貼り付けても、以降の手順は同じです。

最初に、資料を正しく読めているかを確かめます。ここを飛ばすと、別のファイルを読んだまま設問が作られます。

ドライブにある「受注処理マニュアル_2026年度版」と
「受注システム操作画面_スクリーンショット集」の2つを参照してください。

確認のため、次を答えてください。
1. マニュアルの見出しを、章と節の階層のまま一覧にする
2. 各節が何行あるかの目安
3. 操作画面のスライドが何枚あり、それぞれどの節に対応しているか
4. 2つの資料の間で、手順の記述が食い違っている箇所
5. 手順の説明が1行しかなく、テストの設問を作るには薄い節

推測で補わず、資料に書かれていることだけで答えてください。

5番の薄い節が分かると、出題しないほうがよい範囲が見えます。1行しか書かれていない手順から設問を作ると、新入社員は資料を読み返しても答えを見つけられません。この段階で、指導役が口頭で教えている内容がマニュアルに載っていないことにも気づきます。載っていない手順は、出題から外すか、マニュアルに書き足すかを研修前に決めます。

4番の食い違いも研修前に潰します。マニュアルの記述と操作画面のスクリーンショットがずれているのは、システムが改修されて資料が追いついていない状態です。この状態で設問を作ると、どちらを正解にしても受講者が混乱します。

具体例1:マニュアルの範囲だけで四択を作る

読み込みの確認が済んだら、出題条件を渡します。

参照した2つの資料から、新入社員向けの理解度テストを15問作ってください。

【出題範囲と問題数】
・第1章 受注票の受け取りと確認 … 4問
・第2章 システムへの入力手順 … 5問
・第3章 在庫が足りないときの対応 … 3問
・第4章 出荷指示と社内連絡 … 3問

【対象】
入社2週間の新入社員8名。受注処理の実務経験はない。
配属初月に1人でできてほしい作業を問う設問にする。

【必ず守ること】
・参照した2つの資料に書かれている内容だけから出題する
・業界の一般的なやり方で補完しない
・各設問に、根拠となる節の見出しと、その箇所の本文を1文引用する
・引用できない設問は作らず、作れない理由を書く
・設問文はマニュアルで使われている用語をそのまま使う。言い換えない

【選択肢】
・4つ。文字数の差が最大でも1.5倍に収まるようそろえる
・誤答は、マニュアルの別の節に出てくる手順を流用して作る
・「必ず」「絶対に」「一切」のような極端な語を入れない
・例外事例や言葉遊びを使ったひっかけは作らない
・正解の番号が3問続けて同じにならないよう散らす

用語を言い換えないという指示は、新入社員向けでは特に効きます。マニュアルが「受注票」と書いているのにテストが「注文書」と書いていると、同じものを指していると分かりません。実務を知っている人には同義語でも、2週間目の人には別の書類に見えます。

誤答をマニュアルの別の節から作らせるのも、資料を読んだ人だけが区別できる設問にするためです。資料と無関係な選択肢は読んだ瞬間に消せるので、実質二択になります。

具体例2:操作画面の順序を問う設問を作る

システム操作の研修では、手順の順序を問う設問が実務に直結します。スクリーンショットを読ませているので、画面名を使った設問が作れます。

参照した操作画面のスライドと、マニュアル第2章から、
手順の順序を問う設問を5問作ってください。

【形式】
・4つから5つの操作を並べ、正しい順序を選ばせる四択
・各操作は、スライドに写っている画面名とボタン名で書く。
 マニュアルと画面で名称が違う場合は、画面側の表記を使い、その旨を注記する

【条件】
・順序を入れ替えると実際に処理が失敗する箇所を、必ず1問に含める
・入れ替えても結果が変わらない操作同士を、正解と誤答の違いにしない
・各設問に、その順序でなければならない理由をマニュアルから引用する
・理由が資料に書かれていない順序は出題しない

【各設問に添えるもの】
1. 正解
2. 根拠となる節と引用
3. この順序を間違えたとき、実際の業務で何が起きるか

入れ替えても結果が変わらない操作を問わない、という条件がないと、意味のない暗記問題ができます。「顧客名を入力してから商品コードを入力する」のような、どちらが先でも動く順序を正解にしても、業務の理解は測れません。3番の実際に何が起きるかを書かせておくと、採点後の補足でそのまま使えます。

在庫の引き当てより先に出荷指示を出すと二重出荷になる、といった失敗の説明が付いていれば、間違えた新入社員はその場で理由まで覚えます。

具体例3:スプレッドシートの形に整えて実施に移す

設問が固まったら、実施の形に合わせて整えます。紙で配るならドキュメント、フォームで実施するなら表の形が扱いやすくなります。

確定した15問を、2つの形に出力してください。

【1つ目 … 転記用の表】
・1行1設問。列は次の順にする
 設問番号 / 章 / 設問文 / 選択肢1 / 選択肢2 / 選択肢3 / 選択肢4 / 正解番号 / 根拠の節
・セル内で改行しない。表をそのまま別のツールに貼れる形にする

【2つ目 … 指導役用の解答資料】
・設問ごとに、正解、根拠の引用、誤答それぞれの誤りの理由
・その設問で確かめたい作業を1行
・間違えた新入社員に、その場でどの節を読み直させるかの指示

受講者に配る問題用紙には、正解も根拠も含めないでください。

1つ目の表を出しておくと、フォームに移すときの転記が速く進みます。セル内改行を禁じるのは、貼り付けたときに行がずれるためです。インポート機能の有無と対応形式は時期によって変わるので、手で移すことを前提に組んでおくと、仕様が変わっても作業が止まりません。

研修に使うマニュアル自体を整える作業は、Geminiで業務マニュアルを作る手順に手順をまとめています。研修全体の資料構成から組み立てたい場合は、研修資料をAIで作る手順が参考になります。

配る前に指導役が確認する手順

15問の確認は、慣れれば20分ほどで終わります。順に見ていきます。

  1. 根拠の引用欄が全問埋まっているかを見る。空欄の設問は削る。
  2. 引用された一文を、マニュアルの中で検索する。見出しは合っているのに本文が見つからない設問は、Geminiが要約した文を引用として出している可能性がある。その設問は内容ごと確かめる。
  3. 正解を隠して、指導役が自分で解く。実務を知っている人が迷う設問は、入社2週間の人には解けない。
  4. 操作画面を問う設問を、実際のシステムを開いて照合する。画面が改修されていれば、設問と画面が食い違う。
  5. 新入社員のうち1名に、研修2日目の時点で3問だけ解いてもらう。この試し解きで、用語が通じているかが分かる。

5番の試し解きが効きます。作る側には自明な言葉が、新入社員には通じていないことがあり、設問文を読み違えている様子はその場でしか見えません。AIの出力をそのまま信じず、人の目を通して初めて配れる状態になります。

社内の取引先名や単価がマニュアルに載っているときは、自社の生成AI利用ルールに従ってください。判断がつかないときは、取引先名をA社、B社に置き換えた複製を作れば、手順を問う設問には支障がありません。

正解率が低かった設問の直し方

実施後、8名中3名以下しか正解できなかった設問には印を付けます。新入社員研修では、設問が悪い場合よりもマニュアルの記述が足りない場合のほうが多く見つかります。

見えた状態考えられる原因打つ手
特定の誤答に集中したその誤答がマニュアルの別の節の記述と紛らわしい2つの節の違いをマニュアルに明記する
回答が4つに散った設問文の用語が新入社員に通じていない設問文を画面上の表記に書き直す
順序問題だけ正解率が低い手順の理由がマニュアルに書かれていない各手順に理由を1行ずつ書き足す
全員が同じ設問を間違えた研修当日に触れていない範囲出題を外し、次回の研修に組み込む

原因の切り分けもGeminiに投げられます。

実施した理解度テストの結果です。受講者は8名です。
参照している2つの資料をもとに、正解率が低かった設問を見直してください。

【結果】
設問4 … 正解者2名。誤答の選択肢3に5名
設問9 … 正解者3名。4つの選択肢にほぼ均等に分散
設問12 … 正解者1名。順序を問う設問

【それぞれについて答えてください】
1. 設問の作りに原因があるか、マニュアルの記述量に原因があるか
2. そう考える理由を、マニュアルの該当箇所を引用して説明する
3. 設問側に原因があるなら、書き直した設問と選択肢を出す
4. マニュアル側に原因があるなら、どの節に何を書き足すかを3行で示す
5. 資料からは判断できない場合は、断定せずに確認すべきことを挙げる

5番の逃げ道を用意しないと、どの設問にももっともらしい原因が割り当てられます。回答の分布だけで分かることには限りがあるので、保留になった設問は受講者に直接聞くほうが早く済みます。新入社員は「どこで迷ったか」を素直に話してくれるので、聞き取りは3分で終わります。

マニュアルに書き足す内容が出たら、そのまま改訂に回します。テストの正解率は、教材のどこが薄いかを示す一覧でもあります。

うまくいかないときの対処

指定したファイルと違う資料を読んでいる。 ファイル名が似ている文書がドライブに複数あると起こります。見出しの一覧を出させて、手元の資料と照合してください。一致しないときは、ファイルを開いて本文を貼り付けるほうが確実です。

マニュアルにない手順が正解になっている。 引用欄を確かめ、「この設問の根拠は資料内に見つかりません。資料に書かれている内容だけで作り直してください」と指摘します。同じ設問が繰り返し出るなら、その論点はマニュアルに書かれていないと判断し、出題から外します。

古い年度版の内容が混ざる。 ドライブに前年度のファイルが残っているときに起きます。参照するファイル名を年度まで含めて指定し、「2025年度版は参照しないでください」と明示します。

選択肢が長くなって読みにくい。 「選択肢はすべて40字以内にし、設問文に書ける前提は選択肢から設問文へ移してください」と、削る先を指定します。

問題数を増やすと後半の質が落ちる。 15問を一度に作らせず、章ごとに分けて作ると安定します。章単位なら参照する範囲が狭く、根拠の引用も正確になります。

同じ作業を他のツールで進める手順は、ChatGPTで研修の理解度テストを作る手順とCopilotで研修の理解度テストを作る手順にまとめています。

まとめ

次の研修で使う教材をドライブの1つのフォルダにまとめ、ファイル名に年度を入れるところから始めてください。Geminiに見出しの一覧を出させて資料を正しく読めているか確かめ、薄い節と食い違いを潰してから設問を作らせます。根拠の引用が全問埋まっていることを確認し、正解を隠して自分で解き、新入社員1名に3問だけ試し解きしてもらえば、配れる状態になります。実施後は正解率の低い設問をマニュアル改訂の一覧として残しておくと、翌年の教材づくりがそこから始められます。

よくある質問

Geminiはドライブにある研修資料を直接読んで問題を作れますか?

ドライブとの連携が有効なアカウントでは、ファイル名を指定して内容を参照させ、そこから出題させられます。連携が使えない環境では、資料をアップロードするか本文を貼り付ければ同じ手順で進められます。連携の可否は契約と管理者の設定によって変わります。

Geminiが作った理解度テストはそのまま新入社員に配れますか?

配れません。マニュアルに書かれていない手順が正解になっている設問や、正解が複数ある設問が混ざります。各設問の根拠として引用されたマニュアルの一文を検索して確かめ、指導役が自分で解いてから配布してください。

作った問題をGoogleフォームで実施したいときはどうしますか?

設問と選択肢を、1行1設問の表の形で出力させると転記が早く済みます。Geminiにスプレッドシートの形で整えさせ、フォーム側に手で移すのが確実です。インポート機能の有無と対応形式は時期によって変わるため、最新の仕様は公式情報で確認してください。